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現地時間4月12日~14日に米カリフォルニア州インディオにて開催された野外音楽フェスティバル【コーチェラ・バレー・ミュージック&アート・フェスティバル2025】(以下【コーチェラ】)の3日目、<サハラステージ>にXGが登場した。
今年の【コーチェラ】に、日本人アーティストとして唯一の出演を果たしたXG。2022年3月にデビューして約3年で【コーチェラ】に出演、さらにヘッドライナーに次ぐ2段目にその名を表記されるという快挙を成し遂げた彼女たちのステージを、世界中のALPHAZ(XGのファンネーム)が今か今かと待ちわびていた。会場では、開演時刻が近づく<サハラステージ>に熱狂的なファンが集まり、「We Love XG」のサインや「XG!」コールが響き、ステージ前方の熱量は、これから繰り広げられるパフォーマンスを迎えるには十分すぎるほどだった。
ライブは「HESONOO/X-GENE」のイントロで幕を開け、まずステージ両脇から10名のサポートダンサーが登場。白いフード付きのロングコートを身にまとったメンバーがステージに表れると、早速力強いラップを披露し、ただならぬオーラを見せつける。エスニックな笛の音色を取り入れたサウンドが鳴り、グループ初となるオールラップソングでおなじみの「WOKE UP」へ。メンバーごとのバースにそれぞれ熱い歓声が沸き起こり、その実力を余すところなく発揮すると、続く「GRL GVNG」では椅子を使ったパフォーマンスでクールかつ洗練されたダンスを披露。どことなく“宇宙”を感じる衣装もカッコよすぎた。MCでは、各メンバーが自己紹介をした後、「ついに【コーチェラ】に来ることができて本当に嬉しいです」と、英語で喜びをコメントした。
序盤から熱いラップでXGのモードを見せつけた彼女たちだが、その魅力はもちろんラップだけではない。【コーチェラ】で初解禁となった「SHINOBI (DANCE BREAK)」では、日本的な大きな襖の映像をバックに、白い仮面を付け、オオカミの遠吠えのような振り付けから、指先まで一糸乱れぬダンスブレイクで会場の熱をさらに高めていく。忍(しのび)をテーマにしたというXGならではのユニークなコンセプトに、初披露にもかかわらず早くもオーディエンスの心は掴まれていった。
「LEFT RIGHT」では、グルーヴ感とメンバーの可愛らしくも力強い歌声、鮮やかなダンスが一体となり、独特な高揚感が会場全体を満たす。スクリーンに映し出された未来都市のような高層ビルの映像と共に、スタイリッシュな世界観で華麗なパフォーマンスを届けると、映像が切り替わり、スクリーンに雨雲が押し寄せ雨が降る。そこからJURIAの哀愁たっぷりな、豊かな美声の歌いだしが心地よい「IN THE RAIN」へ。風のため、小道具として用意したビニール傘が裏返ったり、風で飛ばされるハプニングもあったが、メンバー同士でフォローし合いながら臨機応変に対応。ワールドツアー【XG 1st WORLD TOUR “The first HOWL”】をはじめ、海外での公演も数多く経験してきたXGだからこそ、この大きな【コーチェラ】のステージでも、余裕とプロフェッショナルさをも垣間見せた。
その後、一旦XGのメンバーがステージから退場。スクリーンに、「INTRO」の歌詞が映し出され、ダンサーによる激しいビートのパフォーマンスで会場の熱気はさらに加速した。
宇宙戦士のような、これまたカッコよすぎるカラフルな衣装でXGが再登場。中毒性のあるサウンドがクセになる「TGIF」で会場を近未来でサイバーな雰囲気に染め上げると、「PUPPET SHOW」ではシックなラップとキャッチーなダンスでバイブスを高めていく。
MAYAが「【コーチェラ】、次の曲では私たちと一緒に踊って。準備は言い?」と煽り、次なるダンス・チューン、m-floの「Prism」のサンプリングからスタートする「IYKYK」へ。カッティング・ギターのサウンドにアレンジされ、よりダンサンブルになり、観客も思わず体を揺らさずにはいられない。胸から飛び込む“飛びシャチ”ダンスやリズミカルなビートとともに、キュートな魅力を発散した。
様々な愛を歌う「IS THIS LOVE」では、XGならではの愛のエネルギーを大放出。メンバー全員が柔らかな表情で美声を響かせていたが、とりわけJURINの笑顔の輝きが印象的だった。コーラスではファンも一緒に口ずさみ、さらに会場のボルテージを高めると、続くアップテンポの「NEW DANCE」では、メンバー全員がハンドマイクを持ちパフォーマンス。細やかなステップを踏みながら、リズムをこぼさず安定した歌声を届ける。スクリーンに渋谷のスクランブル交差点が映し出され、おそらく世界中の老若男女、誰もが踊りたくなる名曲「SOMETHING AIN’T RIGHT」へ。XGと一緒にダンスするこの時間が、あまりにも楽しすぎた。そして、最後に「SHOOTING STAR」で止まることの知らない熱気と多幸感を届け、初出演となる【コーチェラ】のステージを締めくくった。
ポップ、R&B、ヒップホップ、クラシックバレエなどあらゆるジャンルを自在に操るダンスと共に、その存在感を証明しながら、約45分間のステージを堂々と駆け抜けたXG。初出演ながら、日本人アーティストとして唯一の出演ということもあり、プレッシャーもあったかもしれない。しかし、日本中、世界中の期待をはるかに超えた圧巻のパフォーマンスを見せ、ステージに立つ7人の表情は強い自信に溢れていた。ライブ後には、SNSで#XGCHELLA(XGとCoachellaを掛け合わせたハッシュタグ)が、世界トレンドで5位になったのに加え、アメリカの2位を含む、11の国と地域でトレンドベスト5に入った。今回のステージをきっかけにグループの熱狂がさらに拡大していくことは間違いないだろう。現地時間20日に控えるウィークエンド2のステージ、そして5月14日に控える東京ドームでのツアーファイナル公演は、さらなるアップグレードした姿が見られそうだ。
<セットリスト>
1.HESONOO + X-GENE
2.WOKE UP
3.GRL GVNG
4.SHINOBI (DANCE BREAK)
5.LEFT RIGHT
6.IN THE RAIN
7.TGIF
8.PUPPET SHOW
9.IYKYK
10.IS THIS LOVE
11.NEW DANCE
12.SOMETHING AIN’T RIGHT
13.SHOOTING STAR
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