<ライブレポート>LUNA SEAとGLAYが約25年ぶりの対バンで繰り広げた歴史的一夜「同じ時代に生まれてきてありがとう!」

2025年4月1日 / 19:30

 1999年12月23日、東京ドームで開催された【The Millennium Eve A Christmas Present for the people who love live a lot】は、名実ともにロックシーンのトップに上り詰めていたLUNA SEAとGLAYが直接ぶつかり合うという豪華な一夜だった。一切の映像も音源も残されていない同公演はファンの中で伝説として今も語り継がれている。そこから約25年。【The Millennium Eve 2025】と題し、ついに両バンドが再び東京ドームで相まみえた。

「25年の時を経てここへ帰ってきたぞ!」

 トップバッターはGLAY。開演18時ジャストで暗転し、スクリーンにオープニング映像が流れ始める。「東京ドーム!!」とTERU(Vo.)が勢い良く飛び出し、HISASHI(Gt.)がTALBOを掲げて、準備万端の様子。この記念すべき一夜の幕開けは「WET DREAM」からだ。まず誰も予想できなかったであろう選曲に驚かされる。しかし、TERU(Vo.)の畳み掛ける歌唱やバンドサウンド全開で、フロアのギアが一気に上がった。そのままHISASHIのハーモニクスから始まる、ドライブ全開の「MERMAID」へ。TAKURO(Gt.)が仰け反ってオーディエンスを煽り、JIRO(Ba.)も体を揺らしながら軽快なベースを弾いている。全員が上手から下手へと、ステージを歩き回り、バイタリティに満ち溢れている。

「今夜はLUNA SEAとGLAYしかできないミレニアムにしましょう!」

 そして、「GLAYにとって大切な曲をみなさんに歌います」と語って披露された「pure soul」。感情的なTERUの歌声、TAKUROの共存するコーラス、楽器一音一音全てが、歌詞の世界を創造していく大作だ。静寂の中、突如スクリーンに月が出ると、オーディエンスから大歓声が。TAKUROがレスポールで優しく指弾きして奏で始まったのは「月に祈る」。正にこの夜に相応しい楽曲だ。

 次にHISASHIがマイクに向かって、「今回、託児所を設置していただいたLUNA SEA、スタッフの皆さん、素敵な配慮をありがとうございます!」と感謝を伝える。そして、「日々頑張っているお母さん、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃん、そして大きく育った君たち!」と笑いを起こすと、「THINK ABOUT MY DAUGHTER」へ。今回、場に合わせた楽曲の采配を考えると、GLAY全員でこの日を楽しみにしていたことが伺える。

 「whodunit」では間奏でいきなりストップして、<Jesus, don’t you love me?>とTERUが呟くと、歓声と手拍子が巻き起こり、LUNA SEAのカバー「JESUS」へと突入。HISASHIの音色で奏でるイントロのギターリフもまた魅力的。最大のリスペクトを込めて1コーラスが終わると、再び「whodunit」へと戻った。そんな熱い展開にアップナンバー「誘惑」を投下して、ライブは最高潮を迎えた。

「10年後もこれやりたいね。みんな60過ぎてるけど!(笑)」

 そんなお願いをLUNA SEA、SLAVE(LUNA SEAのファンの呼称)、Buddyにしながら、ラスト「BEAUTIFUL DREAMER」へ。<夢の続きを引きずる10年後に会うぞ!>と歌詞を変えて、オーディエンスを煽っていく。「夢見て行こうぜ!」とTERUのセリフがスクリーンに映し出され、「次はLUNA SEAが来るぞ!」とLUNA SEAにバトンを渡した。

 セットチェンジ後、ベートーベンの「月光」がSEとして荘厳な雰囲気を作る中、LUNA SEAのメンバーが一人ずつ登場する。直近の公演が昨年末の黒服限定GIGだったのもあり、華やかな衣装を纏った姿が新鮮に映る。そして、RYUICHI(Vo.)が「東京ドーム!!」と叫ぶと「STORM」で初っ端から嵐を巻き起こす。続く「Dejavu」では特効が炸裂し、大合唱で会場も一つとなる。J(Ba.)と真矢(Dr.)のリズムが強固な土台となり、SUGIZOとINORANのそれぞれ個性的なギタープレイが絡み合う。唯一無二のバンドサウンドだ。

 「久しぶりに来てみたら、めちゃめちゃデカいライブハウスだよね」とRYUICHIが切り出すと、「GLAYとの【The Millennium Eve】はまさに俺たちの歴史。きっとGLAYが居なければLUNA SEAは居なかったし、俺たちが居なかったらGLAYも居なかったかもしれない。同世代の仲間としてこうして10年、15年に1度くらいは会いたいよね」と先ほどのGLAYと同様に未来における再演の可能性を示唆する場面もあった。

「東京ドームに集まってくれた全員で飛ばしていくぞ!」

 「DESIRE」でロマンチックに疾走すると、次は「SHINE」で会場を弾ませ、多幸感を振りまく。惜しげなく連発されるヒット曲がドームを一つにしていく。「LUNA SEAは35年間、本当にいろんな経験をしてここに辿り着いて。GLAYもそうだと思うんだよね。いろんな出来事があって、今ここに再び集まったわけで。やっぱり今夜のGLAYのライブで会場に充満したパワーやエナジーを感じて、“すげぇ時代に生まれたんだな俺たちは”って思いましたね。みんなには思い切り気合を入れて楽しんでもらいたいと思います!」とRYUICHIが呼びかけると、ライブはよりディープなブロックへ。INORANのアコギと、ディレイが効いたSUGIZOのサウンドがRYUICHIの伸びやかな歌声と共に美しく空間を彩る「IN SILENCE」を経て、バンドは狂気的なダークさを孕んだ長尺曲「SEARCH FOR REASON」に突入。2ndアルバム『IMAGE』収録のレアな楽曲だが、実は前回の【The Millennium Eve】においてもサプライズ的に披露されている。SUGIZOとINORANが奏でる不気味な旋律、Jと真矢が生み出すヘヴィなグルーヴ、RYUICHIのシャウトも交えた圧巻の歌唱。25年前と同様にドームを深淵へと誘った。

 「SEARCH FOR REASON」が終わると、MCで空気は再び穏やかに。「みんな楽しんでくれてる?凄くポップな曲から、ちょっと深い曲があって、もしかしたらGLAYファンの皆さんは「SEARCH~」を聴いて“え、こんなに深い感じ…?”って思ってるかもだけど(笑)」とユーモアを交えつつ「東京ドームに集まった全員が楽しんで帰れるように、心から…」と名バラード「I for You」へ。RYUICHIは会場の隅々に届けるようにステージと花道を満遍なく歩きながら情熱的な歌声を届けた。(余談だが、「IN SILENCE」~「I for You」の3曲の流れは1999年のセットリストと同様の流れになっている)

 「Buddyのみんな、盛り上がっていこうか!LUNA SEAからSLAVEとBuddyにプレゼント!」とRYUICHIが叫ぶと、始まったのはGLAYの「SOUL LOVE」。LUNA SEAでは殆ど見られないINORANのリードギターや<待ち焦がれていたGLAY>という歌詞アレンジなど、見どころとリスペクトに溢れたアレンジでGLAYの定番曲を奏でた。そこからはラストスパート。「BELIEVE」では、これまで【LUNATIC FEST.】のセッションでHISASHIが混ぜ込んできたアレンジへのオマージュとして、SUGIZOがGLAYの「彼女の“Modern…“」のフレーズを披露する遊び心で会場を沸かせた。そしてラストは「ROSIER」で爆発的な熱気を生み出してステージを締めた。

 アンコールを求める声が響き渡る中、ステージのスクリーンに突如VTRが流れ始める。映し出されたのは、会議室に集まった両バンドのメンバー達。TAKUROが「俺の夢を叶えて欲しい!LUNA SEAとGLAYで夢バンドを作りたい!」と宣言すると、会場は大歓声で包まれる。映像の中では両バンドのメンバーがこれに賛成し、TERUとRYUICHIがそれぞれ率いる2つの夢バンドにチーム分けをすることに。一人ずつ選ばれていくたびに会場が沸く中、最終的に決定したバンドは以下の通り。

テナシー:TERU、J、TAKURO、INORAN
THE☆BAND:RYUICHI、JIRO、真矢、HISASHI、SUGIZO

 先に登場したのはテナシー。スクリーンにデカデカと表示されたカタカナ表記のバンド名にJがツッコミを入れつつ「いいね!」と太鼓判を押し、和やかな雰囲気でセッションに。「これでみんなで暴れたいと思います」とTERUが煽るとLUNA SEAの「TRUE BLUE」がスタート。夢が叶ったことでTAKUROは始終嬉しそうにLUNA SEAの2人と共に音を奏でる。TERUのRYUICHIとは一味も二味も違う声色で歌われる「TRUE BLUE」はこの日ならではの魅力が詰まっていた。

 そして、THE☆BANDへとバトンが渡る。SUGIZOがバイオリンを手に取り、GLAYの「BELOVED」のイントロを弾くと一際大きな歓声が響き渡る。SUGIZOはそのままアコギに持ち替え、バンドの演奏に。JIRO、真矢、HISASHI、SUGIZOによるこの日限定とは思えないソリッドなバンドサウンドが鳴る中、RYUICHIは観客と共に名曲を大合唱。感動的な一体感が会場を包み込む。

 最後は「全員でかかってこい!」RYUICHIの叫びと共に始まった、テナシーとTHE☆BANDの合同セッション。選ばれた曲は数々の名演を締めくくってきたLUNA SEAの「WISH」。RYUICHIとTERUの豪華すぎるデュエットをはじめ、ステージや花道のいたるとこで肩を組んだり向き合ったりしながら演奏する両バンドの楽器隊。目が足りないとはまさにこの状態だ。ここにドーム中から発せられる大合唱が加わり、フィナーレにふさわしい煌びやかな光景が生み出されていた。

 演奏が終わると、最後は両バンドのフロントマンがメッセージを伝えた。RYUICHIは「同じ時代に生まれてきてくれてありがとう。Buddy、SLAVE、GLAY、スタッフ、みんな愛してるよ!どうもありがとう!」と感謝を伝え、TERUは「LUNA SEAの皆さんからお声がかからなかったら、この素敵な時間を過ごせませんでした。本当にありがとうございます!スタッフのみなさんも大変だったと思いますが、ありがとうございました! そして、明日は(LUNA SEA35周年ツアーの)グランドファイナルですね。みなさん、明日も楽しんでください!」とまだ大きなライブを翌日に控えているLUNA SEAにエールを贈った。

 90年代から日本のロックシーンを牽引してきた2つのモンスターバンドによる歴史的ツーマン。波乱万丈という言葉では言い表せないくらいの出来事をお互い経験してきているはずだが、両バンドがこうして2025年にも堂々とドームのステージに立つ姿は日本のシーンにとって大きな財産だろう。どちらのバンドも新たなファン、新たな層に響くような音楽を奏で、ハングリー精神を忘れずに活動しているからこそ、今も幅広い人々を熱狂させることができているのだと強く実感した一夜だった。両バンドのメンバーが語った“10年後、15年後に再び”という言葉が実現されることを心から期待したい。

Text:Tatsuya Tanami、Haruki Saito
Photos:田辺佳子、上溝恭香、加藤千絵、横山マサト

◎公演情報
【The Millennium Eve 2025】
2025年2月22日(土)東京・東京ドーム

<GLAY セットリスト>
1. WET DREAM
2. MERMAID
3. サバイバル
4. 口唇
5. pure soul
6. HOWEVER
7. 月に祈る
8. THINK ABOUT MY DAUGHTER
9. whodunit
10. 誘惑
11. さよならはやさしく
12. BEAUTIFUL DREAMER

<LUNA SEAセットリスト>
1. STORM
2. Dejavu
3. DESIRE
4. SHINE
5. IN SILENCE
6. SEARCH FOR REASON
7. I for You
8. SOUL LOVE(GLAYカバー)
9. BELIEVE
10. ROSIER

<セッション>
1. TRUE BLUE(テナシー)
2. BELOVED(THE☆BAND)
3. WISH(LUNA SEA+GLAY)


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