<ライブレポート>BOYNEXTDOOR、エンターテイナーとしての片鱗をのぞかせた初のコンサートツアー日本公演のファイナル開催

2025年2月26日 / 18:30

 BOYNEXTDOORが、初のコンサートツアーの日本公演【BOYNEXTDOOR TOUR ‘KNOCK ON Vol.1’ IN JAPAN】を、全国6か所12公演で開催した。本稿では、2月24日に行われた神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールでの、ファイナル公演の模様をレポートしていく。

 ライブは「Earth, Wind & Fire (Japanese Ver.)」で幕を開けた。JAEHYUNの「ONEDOOR(BOYNEXTDOORのファンネーム)、声出せんのかよ?」という煽りから楽曲が始まると、大歓声が沸き起こる。早口ラップが話題となった曲だがもはやお手の物のようで、キレッキレのダンスパフォーマンスとともに完璧に披露。それはONEDOORも同様で、比較的スピード感が必要な掛け声も、圧巻の一体感だった。RIWOOの「横浜、are you ready?」という問いかけに続き「Dangerous」へ。2曲目から空高く銀テープが飛び、早くもメンバーはリミッターを外し、楽しんでいる様子だった。

 MCでは、SUNGHOが「今年の始めに良いスタートを切るのも大事ですが、そういうときに僕たちのコンサートより良いものはないと思います。今年の12月になっても忘れられないような公演にしたいと思います」とライブへの意気込みを語る。JAEHYUNも「明日はいらないですよ、みなさんはどうですか?」と問いかけると、会場からは元気な返事が上がる。

 ツアータイトルにある「KNOCK ON」には、「楽園」という意味と「世界中のONEDOORの心を“KNOCK ON”する」という意味が込められているという。ツアーはVol.1、2、3……とレベルアップを続けていき、最終的にVol.400まで続くとTAESANが話すと、「横浜スタジアム、いきましょう!!」とWOONHAKが大声で宣言。その盛り上がりのまま、「みなさん早くステージが見たいですか? 見たい気持ちの分だけ叫べ~!」と会場のボルテージを上げ、パフォーマンスへ。恋に落ちたときのときめきを表現した、軽快なサウンドのティーンポップ「But I Like You」から、「l i f e i s c o o l」や「OUR」、スタンドマイクを使い真っ直ぐな気持ちを語りかけるように歌唱する「Call Me」、RIWOOのソロでの歌いだしが印象的な「20」と、BOYNEXTDOORの楽曲の魅力を存分に見せつけた。

 「l i f e i s c o o l」では、LEEHANがワインカップを持ち、セクシーなダンスを披露して一際大きな歓声が起こったが、MCでもその話題に。LEEHANが再度ダンスを披露するが、JAEHYUNは「先ほどのダンスと違う」と納得がいかない様子。そこから「JAEHYUN!」コールが巻き起こると、なんとJAEHYUNも同様のダンスを披露し、恥ずかしそうな様子に会場が笑いに包まれた。

 ほかにも、神奈川のおすすめの場所を質問し、“中華街”が挙がると、JAEHYUNが「うちにも中華街いますよ。LEEHANさん、ナイスガイですよ?」と茶目っ気溢れるコメントをし、会場中のONEDOORを笑顔に。MCもBOYNEXTDOORの色全開で、楽しさマックスでお届けした。

 1月31日にデジタルリリースされた「今日だけ I LOVE YOU(Japanese Ver.)」をONEDOORと一緒に歌い、バイブスを高めると、続く「ABCDLOVE」ではBOYNEXTDOORのキャラクター、プネクドのパペットを手にして登場。「かわいい!」の声が会場の各地から上がる。「Amnesia」では客席に降り、ONEDOORと近い距離で歌唱したり、ハイタッチを交わしたりして、会場の熱をさらに高めた。LEEHANの「今日一日どうですか? 僕はONEDOORのおかげでGOOD DAYでした」の感想から日本オリジナル曲「GOOD DAY」へ。一音一音を心地よく響かせ、情緒的な歌声を聞かせる。

 今回のBOYNEXTDOOR のライブで感じたのは、その表現力のレベルの高さだ。「Crying」で、力強さと切なさの緩急をつけて歌唱したかと思いきや、「But Sometimes(Japanese Ver.)」では別れによる抑えきれない怒りをパフォーマンスで表現。グループ内で一番年下のWOONHAKは弱冠18歳だが、この年齢で、もうこの表現力を身に付けたのかと驚きながら、2023年5月30日にデビューしてから、約1年9か月の間、たくさんのステージを経験した彼らの成長をまじまじと感じた。

 ライブもいよいよ終盤に。RIWOOが「最後の曲はどれにしようかと悩みましたが、最後を飾る曲はこれしかありませんでした」というコメントで期待感を高めると、JAEHYUNが「Who’s there!?」と叫び「One and Only(Japanese Ver.)」へ。空色のドアを使ったこの曲は人気曲でもあり、ペンライトが揺れ、大きな盛り上がりを見せる。「SKIT」でキレのあるダンスブレイクを披露した後は、「Nice Guy」で軽快なダンスポップを響かせ、本編が終了した。

 ONEDOORのアンコールを求める歌声で再びメンバーが登場すると、「Serenade」を披露。続いて、JAEHYUN、TAESAN、WOONHAKが作曲に参加し、作詞にはメンバー全員が参加したBOYNEXTDOOR初のファンソング「400 Years」を柔らかな笑顔で歌い、会場は温かな雰囲気に。最後の挨拶では、「本当にいい思い出を作ってくださってありがとうございます! また会おうね」(JAEHYUN)、「いつでも僕たちは皆さんの隣にいるので、つまらなくて寂しいときは僕たちを訪ねてきてください」(WOONHAK)、と一人ひとりがONEDOORへの思いや感謝を伝えた。

 ラストの「So let’s go see the stars」では、みんなでスマートフォンのバックライトを付け、会場が星空のようなロマンティックな雰囲気に。最後まで特大の愛を伝えながら、メンバーが名残惜しそうにステージを去り、これにて終了……かと思いきや、サプライズで「Earth, Wind & Fire」をダブルアンコールで披露。鳴り止まない拍手の中、最後まで全力で駆け抜け、公演は幕を閉じた。

 BOYNEXTDOORはデビューから約1年9か月と、まだまだ若いグループだ。しかし、今回の公演では歌やダンスのクオリティの高さは言わずもがな、何よりも彼ら自身が音楽を楽しみ、自分たちで最高のステージを作り上げていくという心意気をたっぷりと感じさせ、エンターテイナーとしての片鱗をのぞかせた。MCでRIWOOが「もっと大きなステージでONEDOORの皆さんにお会いしたい」と話していたが、BOYNEXTDOORがより大きなステージで、より多くのONEDOORとともに音楽を楽しんでいる姿が待ち遠しくなるファイナル公演だった。

Text by Sakika Kumagai
Photo by (P)&(C) KOZ Entertainment.

◎セットリスト
【BOYNEXTDOOR TOUR ‘KNOCK ON Vol.1’ IN JAPAN】
※2025年2月24日(月・祝)公演
1. Earth, Wind & Fire(Japanese Ver.)
2. Dangerous
3. But I Like You
4. l i f e i s c o o l
5. OUR
6. Call Me
7. 20
8. 今日だけ I LOVE YOU(Japanese Ver.)
9. ABCDLOVE
1. Amnesia
11. GOOD DAY
12. Fadeaway
13. Crying
14. But Sometimes(Japanese Ver.)
15. Gonna Be A Rock
16. One and Only(Japanese Ver.)
17. SKIT
18. Nice Guy
En1. Serenade
En2. 400 Years
En3. So let’s go see the stars
En4. Earth, Wind & Fire


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