<ライブレポート>REIKO、初のビルボードライブ公演――音楽で紡ぐ心温まる特別な夜

2024年12月26日 / 17:00

 12月16日、ビルボードライブ横浜にてREIKOが初のビルボードライブ公演【REIKO’s Winterland】を行なった。同ライブは一夜限りの特別な公演。観客とともに作り上げた、温かな昼公演の様子をレポートする。

 まずはバンドメンバーがステージに登場すると、「ジングル・ベル」を生演奏。それに合わせて客席後方からREIKOが登場する。「【REIKO’s Winterland】へよこそ。REIKOです」と挨拶し、早速ライブがスタート。まずはアリアナ・グランデの「Santa Tell Me」のカバーから。会場の隅々まで手を振りながら歌っていた姿が印象的で、それに応えるかのように客席も大いに盛り上がっていく。「もっと騒いでいいんだよ!」と観客を煽ると、「BUTTERFLY」へ。ステージ上でゆるく踊りながらパフォーマンスして、さらに観客のテンションを上げてDREAMS COME TRUEのカバー「決戦は金曜日」へと繋げていく。途中、客席を見渡し「めっちゃ見える!」と嬉しそうにするREIKOが、運ばれてきた観客の料理を覗き込んだり、〈あなたといる時の 自分が一番好き〉を〈あなた(ファン)といる時の REIKOが好きだから〉と歌詞を変えたりすると、客席からは大きな歓声が上がっていた。

 最初からフルスロットルで盛り上げたREIKOは客席から「乾杯!」という言葉に応えて、全員で乾杯。改めて挨拶をし、バンドメンバーを紹介すると「今日はこの4人で楽しませますから、ゆっくり楽しんでいってください」と笑顔を見せた。「No More」をクールにパフォーマンスして次の曲へ……、と思いきやなかなか演奏が始まらず「あれ?」と笑うREIKO。観客が飲んでいたコラボドリンクを見て、「僕、まだ飲んでないんですよ。でも僕が考えた! 甘いのが好きなんで」と語って、「メリークリスマス!」ともう一度乾杯。そうこうしているうちに準備が整い次の曲がスタート。イントロだけで歓声が上がったのは「Neverland」だ。情熱的でセクシーなステージを繰り広げていくと、観客の手も上がり、大いに盛り上がっていった。

 チェアに腰をかけ、「初めてビルボードライブ横浜に越させていただきましたが、こんなに素晴らしいステージに立たせてもらって光栄に思います。いつもありがとうございます」とファンへの感謝を伝えていく。そして「トレーニー時代の頃は、考えすぎちゃうくらいネガティブだったんですね。だけど、BMSGのスタッフさんや日高さん(SKY-HI)、BE:FIRSTのみんな、MAZZELのRANとかと一緒に切磋琢磨している間に、考えすぎが長所になったなって。トレーニーの2年間とメジャーデビューしてからの1年間、マジで頑張ったなって思います」と気持ちを語り、「『THE FIRST』の前やトレーニー時代の頃は、アーティストとしてステージに立つってことがわかっていなくて。憧れている先輩方の背中を見て、ああなりたいっていう一心で未経験のままオーディションを受けて。憧れや夢って、その気持ちと希望をしっかり抱きしめてあげたら、こんなに遠くに飛ばしてくれるんだ、走らせてくれるんだって気付きました」とこれまでを振り返っていった。

 そして、自身の音楽のルーツについても語る。「小学校の頃から洋楽が好きで、小学校の高学年からは合唱にハマったんですよ。合唱部に入ってたんです。そして中学校の時に邦楽にハマったんです。ずっとリスペクトを寄せている清水翔太さんも中学校の時に知ったし、back numberさんも街中で流れていた時期でした。そんな大先輩アーティストへの憧れとしっかり向き合って頑張っていたら、ビルボードライブ横浜まで飛べるんだなって」と語ると、会場には大きな拍手が鳴り響いた。「こんな素敵なステージに立たせてもらっているから、せっかくなのでカバーさせてください」をきっかけに、カバーコーナーが始まる。まずは、自身のYouTubeチャンネルにカバー動画をアップした、back numberの「クリスマスソング」から。キーボードのみで歌うREIKOの声に、聞き入る観客。しっとりした雰囲気の中続いたのは、『THE FIRST』でも歌い、YouTubeチャンネルにも動画がアップされている清水翔太 feat.仲宗根泉(HY)の「366日」。REIKOの歌声をじっくり、ゆっくり、楽しめる瞬間であった。

 ここで観客との交流タイム。ファンとの会話を楽しんでいると、観客の中に誕生日の方が。REIKO主導のもと全員で「ハッピーバースデー」を歌い、ほっこりした空気に包まれたところで、ライブは後半戦へ。「楽しい曲を持ってきたので一緒に楽しんでもらえますか?」という曲振りで始まったのは久保田利伸の「LA・LA・LA LOVE SONG」だ。さらに、「クリスマスソング、いきますか!」とマライア・キャリーの「All I Want For Christmas Is You」が飛び出し、キラキラと光るミラーボールがクリスマスムードを高めていった。ハッピーな空間に笑顔を見せるREIKOが「気分は本当にSo Good!」と言うと、REIKOの楽曲の中でも人気が高い「So Good」へとつながっていった。

 盛り上がる中、ゆっくりと語り始めるREIKO。「今年はどうすればいいんだろうってパニックになる瞬間がめっちゃ多かったです。でも、辛いと思いきやめちゃくちゃ幸せだったんですよ。なんでだろうと考えたんですけど、ここにいるあなたのお陰で頑張れています」と改めてファンへの感謝を伝える。そして「今年から僕が音楽を頑張る理由が僕だけのためじゃなくて、RAZE(REIKOのファンネーム)の皆さんのためにもなって、人生が変わりました」、「辛いとき、調子が悪い時、僕のライブに遊びに来てください。僕の音楽を聴いてください。僕が拠り所になるのでいつでも頼ってください。こう自信満々に言えるのは、僕も皆さんに甘えていいんだなって気づけたからです」とメッセージを贈るREIKOの目には涙が。「なんでいつも泣くんだ! 俺、泣かないライブないんだけど(笑)」と笑いつつも、「甘えていいって思えた理由はみんなが幸せで楽しければいいんだって気づけたからです。みんなが楽しそうだから僕がやっていることは正解だなって思わせてくれるんです」と語ると大きな拍手と「頑張れ!」という声援が返っていく。なんと温かい空間なのだろう。「僕の来年の目標は、楽しいと思える人を増やすこと。僕が奏でる音楽に触れて楽しいなって思ってくれたら正解。I love you guys!」と眩しい笑顔を見せて、ライブはラストスパートに入っていく。

 「イタズラ」、そしてBOAの「メリクリ」を、歌詞一言一言を紡ぐように歌い上げると、「今年のクリスマスは最高です」、「みんなにとってクリスマスをもっと特別な時間になるように毎年盛り上げようと思います」と、REIKO。そして「今年のクリスマスは【REIKO’s Winterland】もやれたし、清水翔太さんが楽曲提供してくれた“アレ”のお陰で最高のクリスマスになりました。Merry Christmas、Everyone!」で、ラストナンバーの「First Christmas」を披露。ステージをゆっくり歩き、観客に思いを届けるように歌うと、「【REIKO’s Winterland】にお越し下さり、ありがとうございます。今年もあと少し。来年も再来年もいっぱい楽しませていくので、これからも応援よろしくお願いします!」と深くお辞儀をして、ライブに幕を下ろした。

Text:高橋梓
Photo:福政良治


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