<ライブレポート>島田歌穂も登場、名曲が新たなアレンジで披露された【ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2024】東京公演

2024年11月18日 / 12:00

 ディズニーのアニメーション、映画、ミュージカル、テーマパークで生まれた音楽の魅力を伝えるコンサート【ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会】。2002年に日本独自企画として始まり、22周年を迎えた今年は「Our Wishes ~未来へ」をテーマに9月から全国ツアーが行われている。そのうちの東京公演、10月27日に東京ガーデンシアターで行われたコンサートの様子をお伝えする。

 公演は二部構成で、第一部は『ピーター・パン2 ―ネバーランドの秘密―』の劇中歌から始まり、“ウィッシュ・ソング・セレクション”では夢と希望を歌う「誰かが待っている」(『ビアンカの大冒険』)、「プラウド・オブ・ユア・ボーイ」(ブロードウェイ・ミュージカル版『アラジン』)、「カラー・オブ・ザ・ウィンド」(『ポカホンタス』)、「君がいないと」(『モンスターズ・インク』)、「ウィッシュ~この願い~」(『ウィッシュ』)の5曲が披露される。このコンサートの醍醐味は、アニメーションの映像と共に名曲を聴けること。作品を観た時の感情が蘇ってくると同時に、スクリーンに歌詞も映し出されるので、当時は気が付かなかった新たな発見もあり、壮大なオーケストラの演奏と映像のシンクロで感動が何倍にも膨らむ。

 そのオーケストラは、日本人演奏家で構成されており、ギターやドラムも含む大編成。“ウィッシュ・ソング・セレクション”に続く、“シンフォニック・アドベンチャー”の組曲『スター・ウォーズ』では映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズの何度聴いても新鮮な高揚感を煽りながら、映画の場面が浮かんでくるような名曲が演奏されていく。この迫力は、生演奏ならではの贅沢だ。

 一方で、指揮者と7名のヴォーカリストは、主にアメリカのミュージカルで活躍してきた人達。舞台でのキャリアが存分に発揮されるのが、この第二部だった。

 休憩を挟んでの第二部は、まずスペシャル・ゲストの登場から始まった。曲に合わせてか、光沢のある真っ赤なドレスでステージに現れた島田歌穂。2020年の同コンサートでも歌われたという、東京ディズニーシー(R)スペシャルイベントでも使用されたクリスマス・ソングを、全編英語の新しいヴァージョンでリリースした「ウェルカム・トゥ・クリスマス(2024)」を歌い上げた。その際のナビゲーターとの会話で、デビュー50周年企画として11月20日にディズニー公式カヴァーアルバム『島田歌穂・シングス・ディズニー』がリリースされることが語られた。ミュージカルで鍛えられた表現力、歌唱力でどんな歌を聴かせてくれるのか、今からとても楽しみである。

 そして、この後から始まったのがアニメーション映画『リトル・マーメイド』のパート。全米公開から35周年となるこの作品は、今では信じられないが、1980年代に低迷していたディズニー・アニメーションにとって起死回生となった重要な作品。音楽を担当したのはその後ディズニー作品に欠かせない作曲家となったアラン・メンケンなのだが、この名作の成功のカギを握っていたのは作詞家のハワード・アシュマンだった。彼が書く歌詞が物語の水先案内人となった。

 そんな劇中歌を7人のヴォーカリストが映画のシーンに合わせてセリフを語りながら、歌い上げていくのだ。そのパフォーマンスとオーケストラの演奏が没入感を誘い、『リトル・マーメイド』の世界観を満喫させてくれる。そのなかでディズニー史上最高のヴィランと言われるアースラとアリエルの契約に、幼い頃アンデルセンの童話を読んで、ハラハラしながら、子供心に「選ぶって何?」と思った記憶が蘇ってきた。大人の観客が多いのは、こんな記憶の旅も楽しめるからではないか。

 大型ヴィジョンに映し出される映像もひと工夫で、動画の中に一部静止画が巧みにインサートされている。たとえば、カリブ海の音楽リズムの一種であるビギンで演奏される陽気な名曲「アンダー・ザ・シー」では海の音楽隊が演奏する場面を静止画にすることで、オーケストラの演奏を聴きながら魚が何を楽器にしていたか、目でも楽しめる演出になっている。

 また、『リトル・マーメイド』と言えば、「パート・オブ・ユア・ワールド」と「アンダー・ザ・シー」が有名で、エリック王子が乗る船で演奏されていたアイルランドの伝統音楽ジグは、あまりフィーチャーされてこなかったが、その「ジグ」を第一バイオリンがフィドル奏法に切り替えて、船乗りたちの賑やかなパーティーを再現する演奏は素晴らしかった。

 そして、アンコールでは観客も参加して、ディズニーの夢や希望を象徴する名曲「星に願い」の大合唱。冒頭でも触れたが、ディズニーではさまざまな作品、場所から名曲が生まれている。それらが一堂に会することは映画やテーマパークではなかなかない。『リトル・マーメイド』のパートではミュージカル化された時に初めて作られたエリック王子が歌う「彼女の声」も歌われた。そういう意味でも、夢の舞台、ウォルト・ディズニーが創業時からこだわり続けた音楽の普遍性と未来図がここにあるのではないか。ディズニー・オン・クラシックが20年以上も観客を魅了している理由がわかったように思う。

Text by 服部のり子
(C)Disney

◎公演情報
【ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2024】
テーマ:Our Wishes ~未来へ
2024年9月14日(土)~12月22日(日)全国ツアー開催中

◎リリース情報
「ウェルカム・トゥ・クリスマス(2024)」
2024/10/25 DIGITAL RELEASE

『島田歌穂・シングス・ディズニー』
2024/11/20 RELEASE
UWCD-1127 3,900円(tax in)


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