<レポート>「メンタルヘルスについて話そう」――西川貴教ら登壇【B-side Special Talk Event ~世界メンタルヘルスデー2024 #だれかとはなそう~】

2024年10月13日 / 18:00

 2021年9月よりスタートした、アーティスト・クリエイターおよびそのスタッフを心と身体の両面でサポートする、ソニー・ミュージックエンタテインメントのプロジェクト『B-side』。その『B-side』が、トークイベント【B-side Special Talk Event ~世界メンタルヘルスデー2024 #だれかとはなそう~】を世界精神保健連盟が定める10月10日の世界メンタルヘルスデーに開催した。

 本イベントには、司会の内田恭子、ポッドキャスト番組『B-side Talk ~心の健康ケアしてる?』のMCを務める小原ブラス、奥津マリリ(フィロソフィーのダンス)、ゲストには西川貴教と、メンタルヘルスの専門家として早稲田大学スポーツ科学学術院の西多昌規教授が登壇。「メンタルヘルスにおけるセルフケア」「周囲とのコミュニケーションの重要性」などをテーマに、トークが繰り広げられた。

 まずは、メンタルヘルスのイメージについてディスカッションが行われた。奥津は「メンタルの不調は、体調不良の原因のひとつでもあるし、元気に過ごすためにはメンタルケアが必要。日々体の疲れと一緒に、心の疲れも考えるようになった」とコメント。西川は奥津のコメントに「ちゃんとしているな……」と驚きながら、「僕ら昭和生まれの人間は、『精神が弱っているのは、自分の心持ちの問題』だと言われて育ってきたため、自分で解決してきた。ぼんやりとメンタルケアしなければならないと思っていて、周囲への配慮をすることには気を付けているが、自分のことについてはないがしろにしがちなところがある」と自分自身のメンタルケアについては目を向けにくいという現状を明かした。

 小原は、ポッドキャスト番組『B-side Talk ~心の健康ケアしてる?』のMCを通して「精神の健康と物理的な健康はつながっている」ことに気づいたと話すと、西多教授は「心は『脳』という臓器なので、身体と心の健康は切り離せない。睡眠は物理的な現象ですし、小原さんはいいとらえ方をされている」と感心。

 その後スライドを使い、「休養・睡眠」について西多教授より説明が行われた。「身体の休息・精神の休息・自分の時間を作る」という3つの休息があげられ、休息には睡眠が重要だと話すなか、奥津は「寝るのがすごく下手で、寝落ちするまで自然に持っていかないと寝れないタイプ。寝る前に考え事をしてしまう」と悩みを明かすと、「ストレッチなどで体を動かすこと」(西多教授)、「SNSやゲームをしないよう、スマホやタブレットを別の部屋に置いておくと寝やすい」(西川)、「お風呂に入るタイミング調整が重要」(小原)とそれぞれ解決方法が挙げられた。

 「#自分のトリセツ」をテーマに、それぞれのセルフケアについての話題になると、西川は、「僕が生まれたときは第二次ベビーブーム世代で、当時の学校は1学年13クラスくらいあって。(先生方が)ひとりひとりのメンタルや出来不出来まで追いかけられず『自分でやらなければならない』という環境だった。今は自分が周りを引っ張っていかなければいけない立場になったけれど、『俺はこういう人間なんだ』と決めつけないようにしようと意識している」と話した。

 また、奥津と小原はそれぞれ「素敵な朝食をとることが自分へのメンタルケアのひとつ。時間をかけて理想の朝ごはんを作ると、素敵なことをしている気持ちになる」(奥津)、「あえて運気を信じて、悪いことが起きても『今月運気悪いからな』と運勢のせいにしてしまうというのも楽になる手段」(小原)と、自分の機嫌の取り方について語った。

 続いて、今回のイベントタイトルにもある「#だれかとはなそう」をテーマに、周囲とのコミュニケーションに関しての話題に。西川は、「『僕らが社会に対して何ができるのか』ということを考えられる環境をどのように作っていけるかが大事。今日お話しする機会をいただくだけでもすごく貴重な時間」と話した。

 奥津は「悩みになりそうなことは、その場で解決するようにしている。悩みに近い人に話すとともに、距離が遠い人と話すことも俯瞰した意見がもらえるような気がして、どちらの距離の人にも話すようにしている」と話すと、小原は「マリリと一緒かも。自分も誰にでも『ちょっと聞いてよ』と話すタイプで、ストレスはゼロに近い」と、「悩みが小さいうちから話せば、笑い話になることもある」と話した。

 西多教授も「若いころは、周りからどう思われるのかを考えがちだけど、そのときはカウンセリングを受けたり、第三者としゃべるのが特に大事」と、人に話すことの重要性を改めて説明した。

 最後に約1時間のディスカッションを経て、「みんなが見逃しがちなことをひとつひとつ意識することも『メンタルヘルス』のひとつなんだというのがわかりました。ぐっすり眠れるようにがんばります!」(奥津)、「事務所に所属する意義も問われるようになってきたなか、『事務所にどんな価値があるのか?』というのを示せたのが本プロジェクトだと思う。タレントをメンタル面でも守っていけるのはすごいことだと思います!」(小原)、「人のことを羨んだり悔んだりできるのは伸びしろがあるということ。みなさんにもぜひそのようなマインドを持って日々生きていただきたいです」(西川)、「日本では人に相談することが恥ずかしいと思う風潮が残っているけれど、話を聞くという姿勢を見せることも助けになる」(内田)、「個人のトリセツは様々。それに加えて、『食事・睡眠・運動』はずっと大事。日々の生活のなかでスピードの速い時代を心穏やかに生きていくことを期待します」(西多)と感想を述べて、約1時間のトークイベントは締めくくられた。

◎イベント情報
【B-side Special Talk Event ~世界メンタルヘルスデー2024 #だれかとはなそう~】
2024年10月10日(木)
出演:西川貴教、小原ブラス、奥津マリリ(フィロソフィーのダンス)、西多昌規(早稲田大学スポーツ科学学術院教授)
司 会:内田恭子
主催:株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
協賛:NO NAME PROJECT株式会社
協力:一般社団法人 日本音楽制作者連盟/文化庁


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