<ライブレポート>櫻坂46、夏の暑さにも負けぬパフォーマンスを届けた【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024】

2024年8月8日 / 18:00

 ロッキング・オン・ジャパンが主催・企画制作する日本最大の野外ロックフェスティバル【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 supported by au】(以下【RIJF】)が、千葉市蘇我スポーツ公園にて8月3日、4日、10日、11日、12日の5日間にわたって開催されている。本稿では、初日となる3日に出演した櫻坂46のライブ模様をお届けする。

 真夏日の正午、Buddies(櫻坂46のファン総称)による「Overture」の大合唱を終え、森田ひかるを筆頭に“櫻ポーズ”の黒いTシャツと白いオーバーオールを身に纏った櫻坂46メンバーが<LOTUS STAGE>に姿を現した。1曲目からキラーチューン「承認欲求」を投入し、会場の熱さを8月の日差し以上に盛り上げた。「何歳の頃に戻りたいのか?」に突入すると、センター山﨑天の「ロッキン! いくぞ!」との煽りに鳴り止まない歓声とコールがぶつける。

 MCでは、キャプテンの松田里奈が「とても暑いと思うので、皆さん水分補給しましょう。飲もう! 飲もう!」と客席に呼びかけながら、話題を「承認欲求」のセンター、森田にバトンタッチ。「最初に(ステージに)出てきた時に、想像の何倍も(会場の)奥までに皆さん来てくださって、すごくびっくりした」と森田が感想を述べると、スクリーンに映し出された大勢のファンからも驚きの声が聞こえた。続く山﨑が「今日初めて櫻坂を見に来た方いらっしゃいますか?」と問いかけると、筆者の目測では約半数のオーディエンスが手を挙げていた。

 激しいダンスナンバーから一変し、バラード調の「五月雨よ」では、炎天下のなか騒めく心に安らぎな雨を降らせるようなパフォーマンス。続けて、櫻坂46としての1stシングル「Nobody’s fault」が披露された。二期生メンバーを中心にグループの根幹にある揺るぎない意志を示し、会場の温度が再び上昇するとラストスパートへ。

 続いて登場したのは三期生メンバーだ。披露する楽曲は「Dead end」で、数々の名場面を生み出した一曲。本楽曲は、もともと森田がセンターを務め、一、二期生がパフォーマンスをしていたが、過去の【BACKS LIVE】で三期生の村山美羽と小田倉麗奈がそれぞれセンターを経験したことがあり、今回は【3rd TOUR 2023】で本楽曲のセンターを務めた村井優がパフォーマンスを率いていた。村山の神秘的な洒落さや、小田倉の華麗なる優雅さ、そして森田の“王”たる覇気とは違って、村井が先頭に立つと、観客を同じ目線に巻き込み、まるで彼女たちと一緒に塞がる壁を打ち破っていくような感情を呼び起こさせる。メンバーそれぞれの色がどれだけグループにアクセントを効かせるかを実感できたパフォーマンスとなった。

 「Dead end」で会場のボルテージが最高潮になったと思いきや、ノンストップで迎えたのはまさかの「もう一曲 欲しいのかい?」。リリースしてから攻撃的なエレクトロニコアの曲風が話題になった楽曲がついにお披露目だ。イントロが流れると既に尋常じゃない盛り上がりを見せたオーディエンスに、センター山下瞳月の挑発を帯びたような表情や、森田のヘッドバンギングがさらに油を注して、<もう一曲欲しいなら/態度で示せ>のセリフで一気に爆発させた。クラップ、回すタオル、<Ride on, la-la-la, la-ta-ta>の合唱、ヘドバン…….Buddiesはそれぞれの態度で、フェスならではの熱狂をステージ上の彼女たちと共に示した。間違いなく今後のライブ・アンセムになる一曲だ。

 ここでメンバーが一旦ステージを去ったものの、響く律動的なビートに合わせて客席がジャンプと掛け声で再びざわつく。「Start over!」を盛り上げる準備だ。センターの藤吉夏鈴しか表現できない狂気と繊細さが同居している表情や、メンバーの体で作られたオブジェに登る振り付けのインパクトは、次々とオーディエンスの心を奪い、思わず声を上げていく。

 ラストはBillboard JAPAN週間シングル・セールス・チャートで自己最高初週売り上げを記録した最新シングル「自業自得」。間奏で初めて表題曲のセンターを務める山下が、音ハメが完璧な高速ソロダンスを披露すると、客席から最後の力を振り絞ったかのような悲鳴が上がり、最後まで続く。惜しみない拍手の中、櫻坂46が【RIJF】でのパフォーマンスは大団円を迎えた。

 【RIJF】をはじめ、今年数々のフェスに出演してきた櫻坂46。これからも、8月末に【9th Single BACKS LIVE!!】、9月に【三期生ライブ】が控えており、怒涛の勢いでこの夏を駆け抜けていく。メンバーにとってはもちろん、Buddiesにとっても、きっと忘れられない景色が目に焼き付いただろう。そして、その先にある【4th YEAR ANNIVERSARY LIVE】では、どのような新世界を見せてくれるのか、期待に胸が膨らむ。

Text by: ian li
Photo by: ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024

◎公演情報
【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 supported by au】
2024年8月3日(土)、4日(日)、10日(土)、11日(日・祝)、12日(月・振休)
千葉・千葉市蘇我スポーツ公園

<セットリスト(櫻坂46)>
01. 承認欲求
02. 何歳の頃に戻りたいのか?
03. 五月雨よ
04. Nobody’s fault
05. Dead end
06. もう一曲 欲しいのかい?
07. Start over!
08. 自業自得


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