レッチリ来日公演、観客を昇天させた”ベストヒット満載”のSPライブ

2024年5月28日 / 12:00

 レッド・ホット・チリ・ペッパーズの【The Unlimited Love Tour】が、5月18日、20日に東京ドームにて開催され、オフィシャルレポートが到着した。

 彼らは昨年2月にも来日しており、1年ちょっとのスパンで再び単独公演が決まった。今回は東京公演のみ、”ベストヒット満載のスペシャルライブ”と銘打たれ、18日はソールド、20日もドーム天井まで隙間なく観客で埋め尽くされている。改めて、レッチリの絶大なる人気の高さを思い知った。ここでは20日公演の模様をレポートしたい。

 開演19時ほぼジャストに暗転するや、堰を切ったように歓声はどよめき、ジョン・フルシアンテ(Gt.)、フリー(Ba.)、チャド・スミス(Dr.)の3人による恒例のジャムでスタート。お互いの息遣いを探りつつ、徐々に呼吸を合わせ、演奏は加速度をグングンと上げていく。単なる準備体操ではない、これも一つのショウだと認識させる緊張感が迸る。そんな圧巻の助走を経て、1曲目は「Around the World」で始まった。アンソニー・キーディス(Vo.)がステージ中央に駆け寄って歌い上げた瞬間、女性の黄色い声を含めて歓声はひときわ大きくなり、穏やかな声色にバチバチのアンサンブルが重なると、耳馴染みの深い楽曲に会場はお祭り騒ぎと化した。

 「Dani California」に入ると、ポップな歌メロに誘発されて観客は手を上げてシンガロングする。もはや”みんなのうた”状態である。「アイ・ラブ・ユー、ジャパン!」とフリーが挨拶代わりに叫ぶと、次は「The Zephyr Song」を披露。アンソニーの歌声とジョンのコーラスは相性バッチリで、メロウネスを一段と深めていく。もちろんジョンの枯れたギターは泣きまくり、楽曲の情感を高めていった。

 「Here Ever After」ではアンソニーはマイクを両手でしっかり握り締めたまま、ラップとメロディを巧みに切り替え、川の流れのように淀みなく聴かせる。それから映画『デスノート』主題歌「Snow(Hey Oh)」へ。イントロから熱い歓声が沸き、「ウォー!ウォー!」の大合唱へと観客を導く。派手さはないが、それを補って余りある滋味豊かな王道ロックに酔いしれてしまう。甘美な歌メロに心を奪われながら、後半は楽器陣3人の鉄壁のアンサンブルで観客を昇天させた。

 「Eddie」ではジョンの桃源郷的なギター・サウンドがドームを包み、それをフリーとチャドのリズム隊が強固に支える。この曲におけるインスト・パートは人間味溢れるグルーヴに溢れ、生々しい衝動を吐き出していた。心の中で「素晴らしい!」と連呼する自分がいた。中盤に「Hard to Concentrate」、「I Like Dirt」と挟み、「Parallel Universe」に移ると、フリーの饒舌なベース・フレーズにも聴き惚れるばかりだ。

 「Reach Out」を経て、アンソニーが上半身裸になると、「Suck My Kiss」を解き放つ。弾力性に富むファンクネスに観客も熱狂し、頭をカラッポにして身を委ねたくなるかっこ良さ。ショウも後半に差し掛かると、鍵盤奏者入りで「Californication」が披露され、ジョンのコーラスはここでも冴え渡る。本編は残すところ2曲となり、「Back Summer」からの「By the Way」でドームを狂喜の宴に様変わりさせた。

メンバー4人がステージから捌けると、スクリーンは会場に集まった観客を映し出す。「(アンソニーと)SAME TATOO」と書かれた紙と共に右腕を突き出す男性、「FROM AUSTRALIA」のフラッグを掲げた外国人客、また、「レッチリさいこー」と日本語のプラカードを上げる人もいて、愛情表現も人それぞれ。しかし、「老若男女」という言葉がピッタリ当てはまるほど年齢層は幅広く、誰もが一様に熱狂的なのだ。そのムードこそが、レッチリ=メインストリームのロック・バンドであることを物語っていた。

 そして、アンコール一発目はジョンがアルペジオを爪弾き、バンド初のヒット曲となった「Under the Bridge」へ。すると、ドームはケータイの光に包まれ、静謐なバラードに大勢の人が心酔。トドメは「Give It Away」で再びお祭り騒ぎとなり、1時間40分に及ぶショウは幕を閉じた。

 ファンク色の強いミクスチャーから静かなバラード、さらにど真ん中の王道ロックまで、ファンが聴きたい曲を惜しげもなくやり尽くしたレッチリ。初日の18日公演と比べて、10曲もセットリストを替えたが、”ベストヒット満載”の看板にウソ偽りない濃厚な選曲だった。何より観客はアッパーだろうと、メロウな曲だろうと、微塵もテンションは落ちることなく、曲が始まるたびに凄まじいリアクションが起きていた。ジョン以外のメンバー3人は還暦を超えた年齢にもかかわらず、パフォーマンス面においてはロック・スター然とした輝きをずっと放ち続けていたことも驚嘆に値する。キッズから年配の方まで全世代を歓喜に導くレッチリは、今がバンド史上最強ではないかと思いたくなる。いくら絶賛しても足りないほど素晴らしいショウであった。 

TEXT:荒金良介
PHOTO:Teppei Kishida

◎セットリスト
【The Unlimited Love Tour】
2024年5月20日(月)東京ドーム

Around the World
Dani California
The Zephyr Song
Here Ever After
Snow(Hey Oh)
Eddie
Hard to Concentrate
I Like Dirt
Parallel Universe
Reach Out
Suck My Kiss
Californication
Back Summer
By the Way

-アンコール-
Under the Bridge
Give It Away


音楽ニュースMUSIC NEWS

平井 大、連続リリース「THE BEACH TRIP DROPS」で新曲3曲を配信へ

J-POP2026年4月27日

 平井 大が、新曲3曲を連続配信リリースする。  今回「THE BEACH TRIP DROPS」と題し、4月29日に「OUR SEASON (夏の気まぐれにkissを)」、5月4日に「Dreamers」、5月13日に「once again … 続きを読む

Klang Ruler、EP『NEW AGE POP MIX』配信リリース 収録曲「city rats」先行配信&MVプレミア公開

J-POP2026年4月27日

 Klang Rulerが、2026年6月3日にニューEP『NEW AGE POP MIX』を配信リリースする。  本作には「Teenage Blue」「ZENZEN わかってない」「ララバイ」、HISのWEB CMソング「ふめつ」、新曲「 … 続きを読む

tuki.、“実写顔出し出演”をあの手この手で阻止される「零-zero-」MV公開

J-POP2026年4月27日

 tuki.が、新曲「零-zero-」のミュージックビデオを公開した。  「零-zero-」は、現在放送中のTVアニメ『スノウボールアース』オープニングテーマであり、tuki.にとって初のTVアニメタイアップ楽曲。  今回のMVでは、“実写 … 続きを読む

NI-KI(ENHYPEN)が【コーチェラ】で感じたものを再現、ケシ「LIMBO」カバー映像が公開

J-POP2026年4月27日

 NI-KI(ENHYPEN)によるケシ「LIMBO」のカバー映像が公開された。  今回公開されたのは、アメリカのシンガーソングライター・ケシが2022年に発表した「LIMBO」のアンニュイで幻想的な雰囲気を生かした、NI-KIの抑えられた … 続きを読む

NiziU公式キャラクター「NIZOO」と遊べる、体験型エンタテインメントが期間限定オープン

J-POP2026年4月27日

 NiziUの公式キャラクター「NIZOO」と遊べる体験型エンタテインメント【NIZOO GARDEN~Weniと不思議なこんぺいとう~】が、2026年4月28日~7月3日まで東京・Gallery AaMoにて期間限定オープンする。  本イ … 続きを読む

page top