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【米ビルボード・ソング・チャート】アリアナ・グランデ、「we can’t be friends」で自身9曲目のNo.1獲得

 アリアナ・グランデの「we can’t be friends (wait for your love)」が1位に初登場した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 「we can’t be friends (wait for your love)」は、2024年3月8日にリリースされた7枚目のスタジオ・アルバム『エターナル・サンシャイン』の収録曲で、1月27日付で1位に初登場した「yes, and?」に続きアルバムから2曲目の首位を獲得した。同曲は、3月8日にオリジナル・バージョン、3月13日にはストリングス、アカペラ、インストゥルメンタルの3つのバージョンがリリースされている。

 両曲を収録した最新作『エターナル・サンシャイン』は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で1位に初登場し、「yes, and?」はアルバムのリリース効果により前週から110%増加の730万ストリーミングを記録して、先週の31位から10位にTOP10復帰を果たした。

 なお、アリアナはこれで7枚全てのスタジオ・アルバムからファースト・シングルとしてリリースした曲を、すべてTOP10に初登場させるという偉業を達成している。

1st『ユアーズ・トゥルーリー』 / 「ザ・ウェイ feat. マック・ミラー」(2013年 / 9位)
2nd『マイ・エヴリシング』 / 「プロブレム feat. イギ―・アゼリア」(2014年 / 2位)
3rd『デンジャラス・ウーマン』 / 「デンジャラス・ウーマン」(2016年 / 8位)
4th『スウィートナー』 / 「ノー・ティアーズ・レフト・トゥ・クライ」(2018年 / 3位)
5th『thank u, next』 / 「thank u, next」(2018年 / 1位)
6th『ポジションズ』 / 「ポジションズ」(2020年 / 1位)
7th『エターナル・サンシャイン』 / 「yes, and?」(2024年 / 1位)

 Hot 100史上1,166曲目、76曲目の初登場1位を獲得した「we can’t be friends (wait for your love)」は、今週の集計期間(2024年3月8日~3月14日)にストリーミングが3,260万回、エアプレイが460万回、セールスは9,000をそれぞれ記録して、ストリーミング・ソング・チャートでは通算6曲目の首位を獲得。デジタル・ソング・セールス・チャートでは4位に初登場した。初週のストリーミングは「yes, and?」が記録した2,720万回を大きく上回っている。

 Hot 100での首位獲得は、前述の「yes, and?」に続く通算9曲目で、初登場1位獲得は通算7曲目に記録を更新した。女性アーティストでは6曲をもつテイラー・スウィフトを上回り現時点での最多記録を達成している(全アーティストのトップはドレイクの9曲)。

7週「thank u, next」(2018年)※初登場1位
8週「7 rings」(2019年) ※初登場1位
1週「スタック・ウィズ・ユー with ジャスティン・ビーバー」(2020年)※初登場1位
1週 「レイン・オン・ミー with レディー・ガガ」(2020年)※初登場1位
1週 「ポジションズ」(2020年)※初登場1位
1週「セイヴ・ユア・ティアーズ with ザ・ウィークエンド」(2021年)
1週「ダイ・フォー・ユー with ザ・ウィークエンド」(2023年)
1週「yes, and?」(2024年)※初登場1位
1週「we can’t be friends (wait for your love)」(2024年)※初登場1位

 また、女性ソロ・アーティストとしての首位獲得数では、同9曲をもつビヨンセ、ケイティ・ペリーと同率の7番目に記録を更新した(全アーティストのトップはザ・ビートルズの20曲)。

19曲 マライア・キャリー
14曲 リアーナ
12曲 マドンナ
11曲 ホイットニー・ヒューストン
11曲 テイラー・スウィフト
10曲 ジャネット・ジャクソン
9曲 ケイティ・ペリー
8曲 ビヨンセ
9曲 アリアナ・グランデ

 「we can’t be friends (wait for your love)」は、アリアナが音楽プロデューサーのマックス・マーティン、イリア・サルマンザデと共作した曲で、アリアナはソングライターとして9曲目、プロデューサーとしては「yes, and?」に続く2曲目の首位を獲得した。

 イリア・サルマンザデは、ソングライター、プロデューサーいずれも前曲「yes, and?」と、2022年10月29日付で1位を獲得したサム・スミス&キム・ペトラスの「アンホーリー」に続く3曲目のNo.1タイトルを獲得した。

 マックス・マーティンは、プロデューサーとしての首位獲得数を通算25曲目に更新し、現時点での史上最多記録を保持している。

25曲 マックス・マーティン
23曲 ジョージ・マーティン
18曲 ドクター・ルーク
16曲 ジミー・ジャム
16曲 テリー・ルイス

 また、ソングライターとしての首位獲得数は27曲目に更新され、同26曲で並んでいた故ジョン・レノンを上回り、ポール・マッカートニーに続く2番目に記録を塗り替えた。

32曲 ポール・マッカートニー
27曲 マックス・マーティン
26曲 ジョン・レノン
18曲 マライア・キャリー
18曲 ドクター・ルーク

 マックス・マーティンがプロデューサー、ソングライターとして制作した曲が初めて1位を獲得したのは、ブリトニー・スピアーズのデビュー曲「ベイビー・ワン・モア・タイム」が達成した1999年1月30日付で、約25年間にわたりヒット曲を輩出し続けている。

 タイトルに「フレンズ(friends)」が含まれる曲が1位を獲得するのは、題名、アーティスト名どちらにも含まれたディオンヌ&フレンズの「愛のハーモニー(That’s What Friends Are For)」に続く2曲目で、複数形(Friends)ではなくフレンド(Friend)では、エンジェルスの「私のボーイフレンド」(1963年)、ジェイムス・テイラーの「君の友だち(You’ve Got a Friend)」(1971年)、アヴリル・ラヴィーンの「ガールフレンド」(2007年)を含む5曲目のNo.1タイトルとなる。

 タイトルに「ラヴ(love) 」が含まれる曲は、これまで数多くのNo.1ヒットが輩出されているが、直近では2020年10月17日付で達成したジョーシュ685&ジェイソン・デルーロ&BTSによる「サヴェージ・ラブ」以来、約3年半ぶりの首位獲得となる。なお、「エネミー(enemy) 」がタイトルに入った楽曲が1位を獲得したことはなく、これまでの最高位は2022年4月に5位をマークしたイマジン・ドラゴンズの「エネミー」となっている。

 先週2位に最高位を更新したテディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」は、今週も同位をキープ。前週から52%減少したが、今週も12,000と高水準を維持してデジタル・ソング・セールス・チャートでは3週目の首位を獲得している。

 ベンソン・ブーンの「ビューティフル・シングス」は先週の4位から3位に上昇し、先週トップに立ったカニエ・ウェスト(イェー)とタイ・ダラー・サインの「カーニバル feat. リッチ・ザ・キッド&プレイボーイ・カルティ」は今週4位にランクダウンした。「カーニバル」は、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとラップ・ソング・チャートでそれぞれ3週目の首位を獲得している。

 年末から通算6週間首位を獲得したジャック・ハーロウの「ラヴィン・オン・ミー」は、先週の3位から5位にダウン。ビヨンセの「Texas Hold ‘Em」も5位から6位に順位を下げたが、カントリー・ソング・チャートでは5週目の首位を獲得した。

 続いて今週7位には、米テキサス州出身のR&Bシンガー=4Batzの「act ii: date @ 8 feat. ドレイク」が先週の61位からジャンプアップして、4Batzは初、ドレイクは通算77曲目のTOP10入りを果たした。77曲は、2位のテイラー・スウィフト(49曲)を大きく上回る史上最多記録となる。

77曲 ドレイク
49曲 テイラー・スウィフト
38曲 マドンナ
35曲 ザ・ビートルズ
32曲 リアーナ
30曲 マイケル・ジャクソン
29曲 エルトン・ジョン
28曲 マライア・キャリー
28曲 スティーヴィー・ワンダー
27曲 ジャネット・ジャクソン
26曲 ジャスティン・ビーバー
25曲 リル・ウェイン
25曲 エルヴィス・プレスリー(1958年以前の記録は含まれない)

 昨年の12月に発表したこの曲は、3月8日にドレイクをフィーチャーしたリミックスがリリースされたことで今週各ポイントが急上昇。ストリーミングは187%増加の1,990万回、エアプレイが37%増加の840万回、セールスは590%増加の1,000にそれぞれ数字を伸ばし、今週のStreaming Gainerも獲得した。

 また、R&Bソング・チャートでは先週の7位から1位に上昇し、4Batzは初、ドレイクは通算9曲目の首位を獲得している。

 タイトルに「@(アットマーク)」が含まれる曲がTOP10にランクインするのは同曲が史上初で、これまでの最高位はプレイボーイ・カルティの「@ MEH」が2020年5月に記録した35位だった。

 以下、テイト・マクレーの「グリーディー」は先週の6位から8位にダウン。ザック・ブライアンの「アイ・リメンバー・エヴリシング feat. ケイシー・マスグレイヴス」も7位から9位に順位を下げたが、ロック&オルタナティブ・ソング・チャートとロック・ソング・チャートではそれぞれ29週目の首位を獲得している。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは3月22日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「we can’t be friends (wait for your love)」アリアナ・グランデ
2位「ルーズ・コントロール」テディ・スウィムズ
3位「ビューティフル・シングス」ベンソン・ブーン
4位「カーニバル」カニエ・ウェスト&タイ・ダラー・サイン feat. リッチ・ザ・キッド&プレイボーイ・カルティ
5位「ラヴィン・オン・ミー」ジャック・ハーロウ
6位「Texas Hold ‘Em」ビヨンセ
7位「act ii: date @ 8」4Batz feat. ドレイク
8位「グリーディー」テイト・マクレー
9位「アイ・リメンバー・エヴリシング」ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス
10位「yes, and?」アリアナ・グランデ

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