極私的! 1月にライヴを観た、2024年の活躍に期待するアーティスト5選

2024年1月29日 / 18:00

極私的! 1月にライヴを観た、2024年の活躍に期待するアーティスト5選 (okmusic UP's)

早いもので、2024年になってもう1カ月。完全現場主義の俺は、2024年も変わらずライヴハウスに通ってて。去年の今頃とはまったく雰囲気が違う、活気あるライヴハウスを見て、「今年はバンドブームが来る!」と期待も込めて断言してるのですが。1月に観たライヴを振り返った時、「こいつら、2024年にバケるな!」と思う注目のアーティストばかりだったので。ここでは極私的判断で、すでにブレイク間近のアーティストから、まったく知られていないアーティストまで。2024年の活躍に期待するアーティストを5組紹介。来年の今ごろ、もう一度この記事を見てみ! 「あいつ、早かったな」って言うと思うから(笑)。
「Judgement」(’23)/ASH DA HERO

“令和最強のロックバンド”を自称する、変幻自在のロックバンド・ASH DA HERO。昨年リリースした、2ndアルバム『HUMAN』を引っ提げての全国ツアーのファイナル公演をZepp Diver Cityで観戦したのだが。コロナ禍に結成され、ライヴが規制だらけだった期間も力を蓄え続けて。ようやくコロナも明けて開催したツアーで、ついにその本領を発揮! ツアーで鍛え上げた歌と演奏で、『HUMAN』収録の新曲たちの完成型を見せつけた彼ら。観客の待望感と熱狂ぶりは、過去2回行なっているZeppライヴとも全然違った風景を見せてくれた。映像はアニメ『ブルーロック』のOPテーマでもあり、現段階での彼らの代表曲と言える「Judgement」のライヴVer.。エゴいぜ! ワンマンでは新曲も披露し、2024年のスタートダッシュを切ったASH DA HERO。ブレイクへの準備万全、今年の活躍に期待超!!
「死がふたりを分かつまで」(’23) /PK shampoo

2017年、関西にて結成。2018年に本格活動をスタートするや、ライヴハウスを中心に大きな評判を集め、「さぁ、ここから」というところでコロナ禍に突入。しかし、彼らもコロナ禍でしっかり力を蓄えていて。紆余曲折もありながら、昨年6月にリリースした『Pencil Rocket Opera E.P』やリリースツアーで活動を本格再開すると、昨年11月には自身主催のサーキットイベント『PSYCHIC FES』を開催。さらに12月には「死がふたりを分かつまで」を含む、EP『再定義 E.P』でメジャーデビューと、今勢いに乗りまくっているPK shampoo。『PSYCHIC FES』の大トリを務めたZepp Shinjuku(TOKYO)で、熱狂のステージに超満員の観客がうねりを打つ光景を見て、すっかり惚れ込んでしまった俺。大阪出張の際、タワレコ梅田店のインストアを見に行って、サイン会に並んでヤマトパンクスにサインしてもらいました(笑)。今年はもっととんでもない景色を見せてくれ!
「80年代アクションスター」(’19)/ザ・リーサルウェポンズ

2019年、インターネットに突如として出現。狂気の発明家・アイキッドと、最終兵器・サイボーグジョーによる、音楽エンタテインメントユニット。ふたりがこよなく愛する80~90年代カルチャーを反映した楽曲たちと、会場中が「アニキ!」コールや掛け声を合わせて熱い拳を突き上げる、観客巻き込み型のライヴが魅力のザ・リーサルウェポンズ。彼らもコロナ禍で声出しもできないライヴで憂き目を見たが、昨年7月、Zepp Shinjuku(TOKYO)で行なわれたワンマン2デイズで“完全発声解放宣言”を告げ、コロナ禍からの解放を宣言。恵比寿リキッドルームで行なわれた新春ライヴも、会場中が遠慮ナシに掛け声や拳を上げて、ジョー&アイキッドと観客がガチンコでぶつかり合う、ポンズライヴの醍醐味を堪能したが。彼らには今年、全国ツアーやイベント、フェスでもっとたくさんの人を巻き込んでもらって、80~90年代前半の元気だった時代を取り戻してほしいと願いたい。エイドリア~~ン!
「モテすぎて草、誘ってて森」(’21)/なかねかな。

2020年頃より、TikTokで日常を切り取った歌ネタの投稿を開始。21年にSNSに投稿した「モテすぎて草、誘ってて森」が大バズりし、同曲でメジャーデビューを果たしたTikTok発のユニット。下北沢で行われたサーキットイベント『恋せよ男子2024』で初めてライヴを見たのだが。なかねかなの圧倒的な歌唱力と、引き立て役のゆでたまご安井との息の合ったパフォーマンス、そして巧みなトークで初めて観る人もステージに惹きつけるライヴに一目惚れ。「モテすぎて草、誘ってて森」は21年にTikTok流行語大賞も受賞していて、動画を見たことがある人は多いと思うし、知名度は抜群だと思うけど。ライヴがめちゃくちゃ楽しくてカッコ良いことを知ってる人は、まだ少ないと思うので。みんながそれに気づき始めたら、あっと言う間にブレイクするだろうなぁと思った。あと、その日のライヴで代表曲である「モテすぎて~」をやらなかったことも、やらなくても十分満足出来る内容だったこともカッコ良かった!
「可愛いユナちゃん」(’23)/ 超☆社会的サンダル

2021年、オニザワマシロ(Vo&Gt)を中心に前身バンドとなる、反社会的サンダルを結成。22年、超☆社会的サンダルにバンド名を改名してライヴ活動をスタートした、ガールズヴォーカルの4人組ロックバンド。2月にリリースされるアルバム『漂☆流』を聴いてぶっ飛んで、ライヴを見てさらにぶっ飛んで大好きになったのだが。とにかくオニザワさんが天才つうか鬼才(オニザワだけに)で、純粋すぎる感性で思ったこと感じたことをしっかり落とし込んだ歌詞やメロディーからは、彼女の魅力や狂気がビンビン伝わってくるし。メンバー(全員男子、身長180センチ超&平均体重100キロ)のサウンドが魅力や狂気をさらに増幅させて、彼女らの曲は名曲揃い。まずはSNSでバズった「可愛いユナちゃん」を聴いてほしいのだが。♪ユナちゃん可愛い!〜と繰り返し歌ってるだけなのに、そこはかとない狂気や怨念めいたものを感じるというとんでもない曲に、初めて聴いた時は鳥肌が立った。オニザワさんが自由に暴れまくるライヴもカッコ良くて最高です!
TEXT/フジジュン 

フジジュン プロフィール:1975年、長野県生まれ。『イカ天』の影響でロックに目覚めて、雑誌『宝島』を教科書に育った、ロックとお笑い好きのおもしろライター。オリコン株式会社や『インディーズマガジン』を経て、00年よりライター、編集者、デザイナー、ラジオDJ、漫画原作者など、なんでも屋として活動。12年に(株)FUJIJUN WORKSを立ち上げ、バカ社長(クレイジーSKB公認)に就任。メジャー、インディーズ問わず、邦楽ロックが得意分野。現在は音楽サイトや、雑誌『昭和50年男』等で執筆。


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