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<ライブレポート>2PM・Jun. K、キャリアを総括したベストライブで熱い歌声をお届け「みなさんが僕のベストです!」

 2PMのメンバーであるJun. Kが、12月16日に、神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで【Jun. K (From 2PM) BEST LIVE “3 NIGHTS”】の最終公演を開催した。

 本公演は、昨年9月に開催されたファンミーティング【2022 FAN MEETING <WE, LOVE ON, AGAIN>】以来、約1年ぶりに行った3日間のライブの最終公演で、Hottest(2PMのファンの総称)への感謝の思いが歌に込められた熱い夜となった。

 約1年ぶりとなった今回のライブは、12月13日にリリースされたベスト・アルバム『THE BEST』にちなんだセットリストで構成されており、Jun. Kの音楽の集大成のようなライブになっている。

 ステージは、大きなLEDスクリーンをはじめ、マイクやスピーカー、ライトに、バンドのメンバーが並ぶというシンプルなもの。ステージ構成や演出までJun. Kが考えたと言い、「僕の気持ちがステージから伝われば嬉しい」と語っていた。

 開演時間になると、暗転した中で赤や青のライトが派手に光り、2014年にリリースされた日本での初のソロアルバム『LOVE & HATE』のタイトル曲である「LOVE & HATE」からライブがスタート。1年ぶりのJun. KのステージにHottestたちも熱い歓声を上げる。そして、日本人アーティストのAIがフィーチャリングで参加した「NO MUSIC NO LIFE (feat. AI)」、DJ Jun. Kの姿から始まる「alive pt2」まで、畳み掛けるように怒涛のヒップホップナンバーで会場を熱くさせていった。

 そんなノリのいいヒップホップを見せたかと思えば、「THINK ABOUT YOU -Japanese ver.-」や「NO SHADOW」のような大人の色気を感じさせるR&B曲や、2PMの楽曲である「HIGHER」をアレンジしたバージョンで披露するなど、一つの枠では収まらない多種多様な音楽を次々とパフォーマンス。とくに、Jun. Kの音楽の真骨頂とも言える物語のような「NO LOVE」から始まるパートでは、“歌ではなく自分の心”だという「THIS IS NOT A SONG, 1929」や冬にぴったりの「LOVE LETTER」、韓国で5年ぶりの逆走劇で話題になった「My House」など、彼の作った音楽と歌の素晴らしさを堪能できる時間も設けられ、類稀なる才能に酔いしれた。

 さらに、Jun. Kがこれまで作り上げてきた「REAL LOVE (feat. Lang Lang)」や「手紙を書く」などの珠玉のバラードを集めたバラードメドレーや、Jun. Kの十八番ナンバーとも言える「EVEREST」を含めた、まるでクラブに来たみたいな演出やダンスも楽しめるヒップホップメドレーも用意。不思議な世界観に没入できる新曲「Command C+Me」も披露され、最初から最後まで、どこを切ってもJun. Kの音楽を感じられるセットリストだった。

 今回の公演は、約1年ぶりのJun. Kとしてのコンサートとなり、久しぶりのHottestとの再会に、公演中とても嬉しそうに会場を見回していたのが印象的だった。2PMやメンバーたちのコンサートでは、ステージと客席のHottestとの息のあったコール&レスポンスが有名だが、この日もJun. Kの問いかけに、しっかりと声を合わせて答えるHottestの姿に、Jun. Kは満面の笑みを浮かべていた。

 ほかにも、「Better Man」ではファンをステージに上げ、一緒に歌いあげたり、客席からのファンへの問いかけにお茶目に回答したり、バラード曲などでは「座ってください」など、気遣う姿も。ファンとのコミュニケーションも積極的に行い、楽しんでいる様子も見られた。

 MCで「みなさんが“Jun. K”というアーティストを守ってくれました」と語ったJun. K。公演中、「本当に幸せです」「本当に感謝です」と、繰り返しHottestたちに感謝の思いを伝えていた。それはきっとJun. Kの本心だったのだろう。

 アンコールでは、「MARY POPPINS」「Good Morning」「With You」のポップスメドレーから始まり、さらにファンを魅了する。そしてキーボードの前に座り「最後に皆さんと一緒に歌いたい」と、「離れていても」のイントロを弾き出すと、客席からは「Jun. K is My Best」と書かれたスローガンが掲げられ、歌う前から感動をするJun. K。イントロが終わると、会場に集まったファンの大合唱に、Jun. Kも笑顔で聞き入っていた。

 Jun. KはMCで「ファンのみなさんが僕のベストです!」と語っていたが、サプライズのメッセージは、HottestからのJun. Kへのアンサーになっていた。10年以上という長い時間を過ごしてきたHottestとの強い絆が感じられる感動的なサプライズだった。

 ファンからのJun. Kコールで最後の最後に、2PMの楽曲「ミダレテミナ」をロックバージョンでパフォーマンス。タイトルの通り、クレイジーに盛り上がり、寒い冬を熱くさせたままライブは終了した。

 約3時間の公演は、どこをとってもJun. K色に染められた特別なコンサートだった。R&Bやポップス、バラードからヒップホップまで全てオールラウンドにこなす“Jun. K”というアーティストは唯一無二の存在なのだと、改めて感じることができた時間だった。30代という年齢になり、以前よりもさらに円熟味を増したJun. Kの音楽と歌。まだまだ進化を続ける彼が、これからどんなJun. Kワールドを生み出していくのか、楽しみでならない。

Text by 西門香央里
Photos by 古溪一道・金谷龍之介(田中聖太郎写真事務所)

◎セットリスト
【Jun. K (From 2PM) BEST LIVE “3 NIGHTS”】
※2023年12月16日(土)公演
M1. LOVE & HATE
M2. NO MUSIC NO LIFE feat. AI
M3. alive pt2
M4. THINK ABOUT YOU -Japanese ver.-
M5. NO SHADOW
M6. PHONE CALL
M7. HIGHER
M8. NO LOVE
M9. THIS IS NOT A SONG, 1929
M10. LOVE LETTER
M11. In The Car, 1981
M12. Better Man
M13. Hide and Seek, 1995
M14. My House -Japanese ver.-
M15. Ms. NO TIME
M16. Ballade Medley(Hold Me Tight~REAL LOVE feat. Lang Lang~結婚式 -Japanese ver.-~手紙を書く~Sorry~no goodbye~Falling in love)
M17. Command C+Me
M18. TRUE SWAG
M19. 50 50
M20. HIPHOP Medley(Superman~WHPH~Mr. Doctor~EVEREST)
M21. ENCORE Medley(MARY POPPINS~Good Morning~With You)
M22. 離れていても
M23. ミダレテミナ

◎公演情報
【Jun. K (From 2PM) BEST LIVE “Command C+NIGHT”】
2024年2月9日(金)東京国際フォーラム ホールA
チケット料金:全席指定13,000円(税込)

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