ミック・ジャガー&キース・リチャーズ、Netflix『ウェンズデー』使用楽曲のアレンジャーとして【グラミー賞】ノミネート

2023年12月1日 / 15:00

 先週、米レコーディング・アカデミーが、ザ・ローリング・ストーンズによるロック音楽の金字塔「Paint It Black」のクラシック・バージョンの編曲者として、ミック・ジャガーとキース・リチャーズを追加した。このバージョンは、Netflixの人気シリーズ『ウェンズデー』のエピソード1に登場する印象的なチェロのシーンのためにレコーディングされたものだ。ミックとキースは、2023年11月10日に発表された<最優秀編曲(インストゥルメンタルまたはアカペラ)>のノミネート時に、この楽曲の編曲者としてリストアップされていたエシン・アイディンゴズ、クリス・ベーコン、アラナ・ダ・フォンセカに加わった形だ。

 2022年11月からNetflixで配信されている『ウェンズデー』では、メタリカの「Nothing Else Matters」とデュア・リパの「Physical」のチェロ・バージョンも登場している。

 ミックとキースにとって、今回がアレンジャーとして初の【グラミー賞】ノミネートだ。ロック界のレジェンドたちはこれまで15回ノミネートを分け合い、ミックは単独で2回ノミネートされた。また、ジャガーとリチャーズは、バンドにとって18年ぶりとなる新曲のスタジオ・アルバム『ハックニー・ダイアモンズ』のリード・シングル「Angry」の共作でも、今年の<最優秀ロック楽曲>にノミネートされている。

 ストーンズの「Paint It Black」のオリジナル・バージョンは、1966年6月に米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で1位を獲得した。タイトルは当初「Paint It, Black」と表示されていたが、これは誤植によるものとされる。

 ストーンズの名曲を借用した新録音の名目でミックとキースが【グラミー賞】にノミネートされたのは今回が2度目だ。1999年2月の【第41回グラミー賞】で、ザ・ヴァーヴの「Bitter Sweet Symphony」が<最優秀ロック楽曲>にノミネートされたが、この楽曲はアンドリュー・オールダム・オーケストラによるストーンズの「The Last Time」のバージョンをサンプリングしたものだった。「Bitter Sweet Symphony」は1998年4月にHot 100で12位を記録した。

 ザ・ヴァーヴは「The Last Time」のサンプルを使用する権利を著作権者であるデッカ・レコードから得ていたが、ストーンズのマネージャーだった故アレン・クラインから許可を得られなかった。訴訟の結果、ザ・ヴァーヴはすべての著作権使用料を放棄し、ミックとキースがザ・ヴァーヴのリチャード・アシュクロフトとともに作曲クレジットに加えられた。2009年にクラインが亡くなってから10年後の2019年、ミックとキースとクラインの息子はアシュクロフトに権利を譲ったが、そのままミックとキースがアシュクロフトと並んで【グラミー賞】にノミネートされたことになっている。

 ストーンズの「The Last Time」と「Paint It Black」のオリジナル・バージョンは【グラミー賞】にノミネートされなかった。実際、ストーンズが同賞にノミネートされたのは、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で首位を記録したアルバム『Some Girls』(邦題:女たち)が<最優秀アルバム>にノミネートされた1978年が初めてだった。1960年代の【グラミー賞】はロック音楽に抵抗があり、1979年までロックに特化したジャンル部門がなかった。レコーディング・アカデミーは1986年に、償いとして彼らに<特別功労賞生涯業績賞>を授与した。


音楽ニュースMUSIC NEWS

Superfly「音楽の力はすごい!」2.3万人が集まったフリーライブのオフィシャルレポ到着

J-POP2025年6月30日

 Superflyが自身初のカバーアルバム『Amazing』のリリースを記念して、2025年6月29日に、大阪・グラングリーン大阪 ロートハートスクエアうめきたでフリーライブを開催した。アルバム収録曲から全6曲を披露し、圧巻のパフォーマンス … 続きを読む

Chevon、ユニゾン/フレデリック/オーラル/須田景凪/indigo la Endをゲストに自主企画

J-POP2025年6月30日

 Chevonが、2025年10月より自主企画イベント【Chevon pre. よしなに ~全国編~】を開催する。  本イベントは、各地ゲストにUNISON SQUARE GARDEN、フレデリック、THE ORAL CIGARETTES、 … 続きを読む

BOYNEXTDOOR、日本2ndシングル『BOYLIFE』8月リリース

J-POP2025年6月30日

 BOYNEXTDOORが、2025年8月20日に日本2ndシングル『BOYLIFE』をリリースする。  単独コンサートツアーのアンコール公演【BOYNEXTDOOR TOUR ‘KNOCK ON Vol.1’ EN … 続きを読む

ammo、“懐かしさ”を切り取った「Nostalzia」MV公開

J-POP2025年6月30日

 ammoが、新曲「Nostalzia」を配信リリースし、ミュージックビデオを公開した。  新曲「Nostalzia」は、キャリア初となる東京でのホールワンマンライブ、大阪での野外ワンマンライブにて初披露された楽曲。リリースされた音源では、 … 続きを読む

wacci×Omoinotake、2マン開催に先駆けてスペシャル対談映像が公開

J-POP2025年6月30日

 wacciとOmoinotakeによるスペシャル対談映像が公開された。  wacciとOmoinotakeは、2マンライブ【Speech】を7月11日に東京・豊洲PITにて開催予定だ。  それに先駆けて公開された本映像では、互いの音楽的ル … 続きを読む

Willfriends

page top