M!LK、初のアリーナ公演に1万2千人が熱狂「いつまでもみんなの近くにいることを約束します」

2023年10月23日 / 11:00

 5人組アイドル・M!LKが、横浜アリーナでの単独公演【M!LK 1st ARENA “HAPPY! HAPPY! HAPPY!”】を開催した。

 M!LKは2021年11月にメジャーデビューを果たし、昨年春には東京ガーデンシアター公演を含む全国ホールツアーを大成功に収めた。彼らは、「みんなを楽しませたい。幸せにしたい」という思いを込めた今回の【HAPPY! HAPPY! HAPPY!】でグループ史上最大規模にして、初のアリーナライブに挑んだ。2014年11月の結成当初から掲げている「ドームツアー」という夢の実現に向けた確かな一歩となる本公演には満員となる1万2千人の、み!るきーず(ファンの呼称)が集結して熱い声援を送った。

 オープニングを飾ったのは、今年6月にリリースされたメジャー1stアルバム『Jewel』のリード曲「topaz」。赤いリボンがかけられた巨大なプレゼントボックスの中からバックライトに照らされたメンバーが姿を見せると、満員の会場から凄まじい歓声が湧き上がった。爽やかなブルーの王子様衣装に身を纏い、煌めく歌声で”この声で君を守る”というメッセージを届けたあと、この日のために金髪にしたという佐野が「横浜アリーナ! 盛り上がってるか!!」と煽り、「Brave Saga」で会場の熱気を一気に引き上げた。続いて、自己紹介ソング「フレ!フレ!オレ!」では山中が「俺たちに愛される覚悟できてんの? 世界一幸せにしてあげるから」と約束。黄色い歓声を上げた観客からの「フレ!フレ! M!LK!」というエールとコールを受け取った彼らは、メインステージから花道を通って、センターステージへと移動。「みんなへの感謝を歌った曲です。みんな、来てくれてありがとう」という佐野の言葉に導かれた「Special Thanx」では、ファンの支えに対する思いを込めてパフォーマンスすると、「My Treasure」では満面の笑みを見せた曽野の「み!るきーずは僕たちの宝物です」という言葉に観客は全力のジャンプを繰り出して呼応し、メンバーからファンへ、そして、会場全体へと笑顔の輪が広がっていった。

 佐野が「僕らは過去イチで緊張してます」と明かし、曽野が「皆さん、ハッピーになる準備はできてますか? 今日1日、必ず最高な1日にします」と約束したMCのあとのブロックでは、エンジン音とアクセルを吹かす音が場内に鳴り響き、ステージの中央から佐野のメンバーカラーであるピンクのキャデラックが登場。佐野の夢でもあったキャデラックにサングラスをかけて乗り込んだメンバーは、ブギーファンク「Break it down」でハードなラップを繰り出し、激しい火花が打ち出される中、ソロによるダンスでも魅せた。ここで、メインステージから回廊を通り、後方ステージへと移動したメンバーは、「行けたら行くよ」では光るスタンドマイクでパフォーマンス。「ジャングリズム」ではセンターステージへ移動し、佐野の「今からみんなで動物になりましょう」という呼びかけによって動物の鳴き声によるコール&レスポンスも実現。さらに、ピュアで甘酸っぱいラブソング「テレパシー」では、メンバーカラーの赤いマントを背負った曽野がアリーナを全速力で走り抜けるタイミングを合図にしたウエーブで盛り上がり、山中のウィンクが飛び出した「恋がはじまる」では甘酸っぱい胸の高鳴りを表現しながら、センターからメインへと移動。それぞれのメンバーをフィーチャーした曲で一人一人の個性を存分に発揮しながらも、会場の広さを感じさせない演出が随所に用意されていた。

 塩﨑のソロによる映像とシンクロしたダンスを経て、曽野の高笑いが鳴り響くオリエンタルなムードの「MAGIC CARPET」ではファイヤーボールが上がり、ダンスをテーマにしたラテンナンバー「labyrinth」では、照明が落とされたモノクロームの世界観の中で官能的に絡みながら、鍛え抜かれた肉体を惜しげもなく披露。キュートで爽やかな王子様とは異なるワイルドでセクシーな表情を見せ、多面的な魅力で観客のボルテージを高めた。続く、バラード「last moment」では、山中が一人でステージの2階に上がって、切なく儚い歌声を響かせると、「愛と合図」では、佐野が前日に買ったという牛のカチューシャをつけて踊ってハッピーなムードを作り、インディーズ1stシングルのカップリング曲「イチニノサン」では、センターステージで吉田がアコースティックギターを弾き、メンバーは椅子に座って歌唱。温かくノスタルジックなムードで会場を包み込んだ。そこから一変し、「夜明け」は拳を上げ、熱量に満ちた力強い歌声を放つと、 “等身大”をテーマに、過去曲のタイトル曲が盛り込まれた「Milestone」ではM!LKの過去、現在、未来を繋ぎながら、”あなたが笑う世界を”というグループのテーマとも言えるフレーズに辿り着いた。

 インディーズデビュー曲「コーヒーが飲めません」からはライブの定番曲をまとめた怒涛のメドレーコーナーへと突入。「テルネロファイター」では吉田を先頭に5人で大きな牛になり、「シアワシェイク」では世界各国の言葉で“幸せ”を届け、青春ロック「かすかに、君だった。」を経て、「Say Yeah」では観客は一体となって声を張り上げ、ペンライトを振り、盛大なコール&レスポンスも巻き起こった。そして、「めっちゃ幸せだわ」とここまでのライブを振り返った吉田は、ライブの演出を手がけたメンバーの塩﨑と衣装をデザインした山中に感謝の気持ちを述べたあと、「この半年間、この1日のためだけに費やしてきた」と語り、「これからも皆さんにとっての幸せであれたらいいなと思ってます」という願いと共に、盟友であるフォークデュオ、さくらしめじが彼らのために書き下ろした「コトノハ」を披露。吉田が「今までの葛藤だけじゃなく、これからの希望も込められている」という楽曲で、佐野と曽野は目に涙を溜めながら歌唱すると、”終わりのない物語”というフレーズをエモーショナルに歌い上げながらセンターステージで円陣を組み、観客の感動を誘った。そして、ラストナンバーとして、メジャー1stアルバムのオープニングナンバー「Aiシャンデリア」でパワフルに行進をしながら”物語は続くんだ”というフレーズを提示し、”まだまだ行こう”という姿勢を示すと、天井からメンバーのメッセージ入りの手紙が降り注ぐ中、会場を幸せなムードで包み込んでライブ本編は締めくくられた。

 アンコールではスタンド3階の最上階にトロッコで登場し、アリーナを周回。メンバーが作詞とプロデュースを手がけた応援ソング「ジブンエール」では客席にグッズのぬいぐるみを投げ込みながら力強いエールを送り、「DEAR LIFE」では客席に向けてプレゼントを投げ込み、会場のテンションを上げていった。アンコールのMCでは、 11月24日に結成9周年を迎えることに触れ、M!LK結成10周年へ向けたプロジェクト「BIG LOVE YEAR」の発足を発表。最後は佐野が「みんなと約束したドームツアーを必ず叶えますし、どんなに会場が大きくなっても、いつまでもみんなの近くにいることを約束します。僕たち5人で……気持ちは(卒業したメンバーも含む)8人でドームツアーを叶えます」と決意を表明し、記念すべきメジャーデビュー曲「Ribbon」に出会えた奇跡と感謝の気持ちを込めて歌い上げ、M!LK初となるアリーナライブは大成功のうちに終了させた……かと思いきや、客席からの「もう一杯」コールが鳴り止まずに、ダブルアンコールが実現。吉田が「M!LKのバラエティーコーナー!」と叫んだのを皮切りに、プチ運動会がスタート。アリーナの周回を使って、三輪車から麻袋を使ったミノムシ、グッズ食い競争から早着替えが盛り込まれた障害物競走を行い、最後は牛のカッコをした山中がビリとなり、罰ゲームとしてゴムパッチンを食らい、そのまま「バイバーイ!」と颯爽とステージを後にした。

 さらに、終演後には、2024年3月から6月にかけて、ぴあアリーナMMでの2デイズ公演を含むコンサートツアー【M!LK CONCERT TOUR 2024『HERO』】の開催をサプライズで発表すると、客席からは驚きと歓喜の声が上がる中で、実にM!LKらしいエンディングとともに幕を下ろした。

PHOTO 斎藤 大嗣

◎公演情報
【M!LK 1st ARENA “HAPPY! HAPPY! HAPPY!”】 2023年10月22日(日)横浜アリーナ
<セットリスト>
[opening]
1.topaz
2.Brave Saga
3.フレ!フレ!オレ!(2023)
4.Special Thanx
5.My Treasure
[MC]
[Interlude I]
6.Break it down
7.行けたら行くよ
8.ジャングリズム
9.テレパシー
10.恋がはじまる
11.Dance Break(塩﨑太智)
12.MAGIC CARPET
13.labyrinth
14.last moment
15.愛と合図
[MC]
16.イチニノサン
17.夜明け
18.Milestone
[Interlude II]
19.コーヒーが飲めません
20.テルネロファイター
21.シアワシェイク
22.かすかに、君だった。
23.Say Yeah
[MC]
24.コトノハ
25.Ai シャンデリア
[ENCORE]
EN1.ジブンエール
EN2.DEAR LIFE
EN3.Ribbon
[W ENCORE]
WEN1.めちゃモル


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