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サザンオールスターズが、3か月連続配信リリースのトリを飾る第3弾として、配信シングル「Relay~杜の詩」(読み方:りれーもりのうた)を9月18日にリリースした。第1弾「盆ギリ恋歌」ではユーモラス且つエキセントリックに、第2弾「歌えニッポンの空」では、小気味よいラテン調のサウンドに乗せて爽やかに、タイプは違うものの共にホームタウン・茅ヶ崎を連想させる最新のサザンソングで、夏を楽しませてくれた。サザン45周年ということもあるのか? 今年はひと際暑くて終わらない夏といった感じだったが、日差しがようやく和らいできた9月、“サザン 2023 三部作”アンカーのバトンを受け取ったのが「Relay~杜の詩」だ。
「Relay~杜の詩」は、東京・渋谷のビクタースタジオ401st で三部作の一番目に生まれたという。ビクタースタジオ401stといえば、サザンが1978年のデビュー以来、楽曲を生み出し続けてきた歴史の発信地であり、ファンにとっては聖地のひとつ。そんな、サザンの“第二の故郷”を取り巻く状況に対する思いを吐露したこの曲を、アニバーサリーイヤーの最初に書いたところに、桑田佳祐の心境が伺える。
穏やかながら力強いピアノが、ほんの一瞬ノスタルジックなシンセの音を纏って始まるこの曲。〈誰かが悲嘆(なげ)いてた 美しい杜が消滅(き)えるのを Ah…〉と独白にも似た歌い出しを聴くと、茅ヶ崎で賑やかにみんなと過ごした夏が過ぎ、1人ポツンと物思いに耽っている桑田の姿が目に浮かぶ。曲調はミディアム・バラードではあるものの、ドラムのビートはタイトで躍動感があり、〈身近な場所で何が起こってるんだ?〉と、憂いの中にある抑えられない胸のざわめきが歌詞とメロディ、サウンドの三位一体となって表現されている。その胸のざわめきを多くの人たちに伝えるために、〈ここに集って音楽(おと)を紡いだスタジオ(場所)歌がある〉。嘆くだけじゃなく意思を繋ごうとする歌はやがて多くの人に広がって、それぞれの心に何かを残していく。曲のサビで加わるクワイアの合唱と手拍子は、歌だからこそ伝わるメッセージがあることを改めて教えてくれる。それはサザンの楽曲が45年間、多くの人の心を捉えてきたことが証明している人間同士のコミュニケーション、音楽の力だ。
サザンはどんな時代のどんなときでも、社会で起こる様々な出来事を、桑田独自の言語感覚とユーモアのセンスで包んで、キャッチーなメロディに乗せて歌ってきた。そのイメージからすると、「Relay~杜の詩」はとても素直に戸惑いと葛藤を包み隠すことなく真っすぐ歌にしている。その分、サザンファンのみならずより幅広い層に言葉を届けようという意思を感じさせる。そしてそれは、遠い空の向こうにいる先人たちへ届けたいメッセージでもあるはず。〈Oh wanna talk together Oh 穏やかに Oh それぞれの思い 肌で感じて〉「Relay~杜の詩」を聴くことで、自分の胸に去来するものは何か。空を見上げて物思いに耽りながら、感じてみてほしい。
Text by 岡本貴之
◎リリース情報
「Relay~杜の詩」
2023/9/18 DIGITAL RELEASE
https://taishita.lnk.to/relay
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