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サックス奏者のジョン・コルトレーンが、1961年8月に米ニューヨークのジャズ・クラブ、ヴィレッジ・ゲイトにて行ったライブの完全未発表音源が発掘され、アルバム『ヴィレッジ・ゲイトの夜(原題:Evening at the Village Gate)』として2023年7月14日にリリースされる。先行シングルとして「インプレッションズ」の配信がスタートした。
1961年夏、ジョン・コルトレーンは、マッコイ・タイナー、レジー・ワークマン、エルヴィン・ジョーンズにエリック・ドルフィーを加えたクインテット編成でヴィレッジ・ゲイトに1か月間出演した。コルトレーンとドルフィーはお互いがまだ無名であった1954年に米ロサンゼルスで出会い、その後ドルフィーが1959年にニューヨークに移ったときに友情が再燃。1961年初頭には、コルトレーンが自身のグループにドルフィーを迎え入れた。ドルフィーの鮮やかで鋭く表現力豊かな演奏と、コルトレーンの滑らかで重量感のあるフレージングとのコンビネーションは、最先端のサウンドとして当時のジャズ・シーンに大きな衝撃を与えた。
エリック・ドルフィー参加のコルトレーンのライブ録音は、1961年11月のヴィレッジ・ヴァンガードにおけるものが有名だが、本作はそれから3か月前の同年8月の録音となっている。収録曲は、コルトレーンの代表的レパートリーである「マイ・フェイヴァリット・シングス」、「インプレッションズ」、「グリーンスリーヴス」に加え、エリック・ドルフィーのバス・クラリネットが光る「ホエン・ライツ・アー・ロウ」、そしてライヴ音源としては初登場となるコルトレーン作曲の「アフリカ」の5曲となる。
この貴重な音源は、1961年当時、新しい音響システムのテストの一環としてエンジニアのリッチ・アルダーソンによって録音された。その後、テープが行方不明になっていたが、近年、ニューヨーク公共図書館にて発見された。コルトレーンとドルフィーの組み合わせから発せられる創造的で変革的なスピリット、そして短命に終わったクインテットの音楽的成果を余すところなく捉えている。
アルバムのCDブックレットには、このライブに参加したベーシストのレジー・ワークマンと録音エンジニアのリッチ・アルダーソン、さらに、音楽史家のアシュリー・カーンやサックス奏者のブランフォード・マルサリスとレイクシア・ベンジャミンが寄稿した洞察に富んだエッセイが収録される。日本盤は、SHM-CDとSA-CD~SHM仕様~の2形態でリリースされる。
◎リリース情報
アルバム『ヴィレッジ・ゲイトの夜』
2023/7/14 RELEASE
<SHM-CD>
UCCI-1058 2,640円(tax incl.)
<SA-CD~SHM仕様~>
UCCI-9409 3,960円(tax incl.)
Photo:(c)Herb Snitzer
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