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フジロックに「THE PALACE OF WONDER」が4年ぶりに帰ってくる。入場ゲートの手前に広がる入場無料のエリアでありながら、音楽からサーカス、ポールダンス、お酒なども楽しめる大人の遊び場としてファンの多いTHE PALACE OF WONDERは、フジロックの中にあるフリー・フェスティバル。神は細部に宿ると言われるように、この入場無料の場外エリアの存在にこそ、フジロックは別格の音楽フェスだと思い知った人は多いだろう。それほどまでに、なんてロックで懐の深いフェスなのだろうか、そしてなんてこの世界は楽しい刺激に溢れているのか、といつも感動を覚えたのがTHE PALACE OF WONDERである。
このエリアの元を辿ると、ロンドンのパフォーマンス・アートグループ“Mutoid Waste Company”のスクワット・パーティーの精神であるフリーダムとアナーキーをモットーとし、2002年に初お目見えした(初年度はジョー・ストラマーやキース・アレン=リリー・アレンの父がここでキャンプ・ファイヤーをした)。今や新人バンドの登竜門的ステージと呼び声高い「ROOKIE A GO-GO」も、コロナ禍により会場のレイアウトが変更されるまでこのエリアに設けられ、夜通し猛々しいフレッシュなエネルギーが放たれていた。これまでASIAN KUNG-FU GENERATION、King Gnu、サンボマスター、Suchmos、羊文学、CHAIなど錚々たるアーティストが出演してきた「ROOKIE A GO-GO」で青田買いに興じるのもフジロックの楽しみのひとつである。
そして、世界一美しい移動式テントと言われている “CRYSTAL PALACE TENT”は、一歩足を踏み入れればムーディーなバーやステージが広がり、国も時代もトリップする異空間に迷い込むことができる。ウィルコ・ジョンソンがライブをしたり、クルアンビンが飛び入りで出演したりとレジェンド級のアーティストも入り混じり、入場規制もかかるほど毎年毎年大盛況だった。スパークリングワイン、ワイン、アイルランド産黒ビールのみを扱うワンランク上のバー“BLACK VELVET”の存在も気分を良くしてくれる。また、カジノ・バー“VEGAS in MILK”は、ルーレットやブラックジャックなどを楽しむことができて最高のバイブスを放つ名物スポットだった。
音楽以外のアトラクションも満載なのがカオティックなTHE PALACE OF WONDERの醍醐味。狂気のサーカス集団“THE CIRCUS OF HORRORS”の最高に下世話なショーに全てがどうでもよく思えてきたり、メッシュの球体ボール内を複数のバイクが縦横無尽に走り回る“グローブ・オブ・デス”に手に汗握ったり、“マルチネス・ブラザーズ”の家族の絆にも触れられるアクロバットに感動したり、一生ものの刺激的な思い出がいっぱい。場内のムードもアナキズム全開で、スカル型のエントランスや、廃材から作られた巨大アリ、怪しいデザインの回転遊具などに囲まれたフォトジェニック過ぎる魅惑の非日常空間は、その直前までメインエリアでどれだけ世界レベルのステージを楽しみ尽くしていても、甘い蜜に引き寄せられるように足を踏み入れてしまう。いつしか、THE PALACE OF WONDERを満喫したいがために、わざわざ遅がけで苗場へやって来る人もいるほどかけがえのない大人の社交場にもなっていた。思い出を辿ると、奥の茂みのほうにひっそりと佇む日本酒を提供する穴場の酒バー「POSH TOMATO」も通のファンが多いスポットだった。
だから待望の復活なのだ。フジロックは、2020年はコロナ禍により延期となり、2021年は制限ありの「特別なフジロック」、そして昨年2022年は海外アーティストも交えたブッキングで「いつものフジロック」として開催され、深夜のRED MARQUEEも復活し朝5時まで眠らせないラインナップが組まれた。だが依然としてTHE PALACE OF WONDERはおあずけとなっていたことに、フジロックが好きな人ほど物足りなさを感じていたと思う。コロナ禍においては致し方なく先延ばしとされたこのTHE PALACE OF WONDERの復活こそ、本当のフジロックの奪還と言えるだろう。今回は、一体どんな刺激で来場者をあっと言わせてくれるのだろうか。具体的な内容はこれから明らかになるため、続報が楽しみだが、いずれにせよ我慢続きの日々を耐え忍んできたご褒美のような今回のTHE PALACE OF WONDERの復活を、ぜひ現場で祝って存分に解放されよう。特に、まだ本当のフジロックを体験し得ていないニューカマーの人々に必ず足を踏み入れてほしい、かけがえのない場所である。ヘッドライナーのフー・ファイターズ、リゾ、ザ・ストロークスをはじめとする世界レベルのステージに引けを取らないくらい、いや、ある意味でもっとヤバい体験ができるはずだ。
文:堺 涼子
『FUJI ROCK FESTIVAL’23』
2023年7月28日(金)29日(土)30日(日)@苗場スキー場
<出演者>
■7/28(金)
THE STROKES
DANIEL CAESAR / NxWorries(Anderson .Paak&Knxwledge)
DENZEL CURRY / 矢沢永吉 / YEAH YEAH YEAHS / YO LA TENGO
Alexander 23 / THE BUDOS BAND / CORY HENRY / eastern youth
EY∋ × COSMIC LAB / FEVER 333 / IDLES / KEYTALK / 菊池亮太 & ござ
君島大空 合奏形態 / 思い出野郎Aチーム / OVERMONO / Ryoji Ikeda
坂本慎太郎 / STUTS / SUDAN ARCHIVES / Tohji / Vegyn (Live)
YONA YONA WEEKENDERS / YUNG SINGH / YVES TUMOR
■7/29(土)
FOO FIGHTERS
ELLEGARDEN / LOUIS COLE
ALANIS MORISSETTE / CORY WONG / SLOWDIVE / Vaundy
BENEE / CAROLINE POLACHEK / Chilli Beans. / d4vd / DERMOT KENNEDY
GEZAN with Million Wish Collective / GO GO PENGUIN / 長谷川白紙 / 羊文学
ITACA BAND / JATAYU / KOTORI / Nariaki Obukuro with Melodies International
オレンジスパイニクラブ / ROMY / Saucy Dog / TESTSET
THE TOYS feat. Ichika Nito / TSHA Live / UA / WEYES BLOOD
優河 with 魔法バンド
■7/30(日)
LIZZO
LEWIS CAPALDI / WEEZER
ASGEIR / FKJ / カネコアヤノ / YUKI
BALMING TIGER / BLACK MIDI / THE BLESSED MADONNA / ドミコ
G.LOVE & DONAVON FRANKENREITER / GINGER ROOT / GRYFFIN
Homecomings / JOHN CARROLL KIRBY / きゃりーぱみゅぱみゅ
民謡クルセイダーズ / NEAL FRANCIS / never young beach / NIKO NIKO TAN TAN
OKI DUB AINU BAND / 100 gecs / ROTH BART BARON / SIRUP
スターダスト・レビュー / SUPER BEAVER / YARD ACT / YUNG BAE
and more artists to be announced
<チケット第2次先行販売受付中>
フジロックのチケットは早く買うほどリーズナブル!
現在、入場券は先行予約特別価格で受付中です。
販売チケット
◆入場券
3日通し券 ¥52,000
1日券 ¥22,000
1日券 Under 22 ¥18,000
・入場券1枚につき1名様のみ有効
・中学生以下無料 保護者の同伴に限り入場無料となります
・Under 22チケット 高校生以上〜2023年7月30日までに満22歳以下の方が対象になります
・規定枚数に達し次第販売終了となります
・越後湯沢駅から会場までのシャトルバスを運行いたします
◆キャンプサイト券
¥5,000
・キャンプサイト券1枚につき1名様のみ / 開催期間中有効
・中学生以下無料 保護者の同伴に限り入場無料となります
◆駐車券
3日通し券 / S駐車券 ¥18,000 ※完売
3日通し券 / A駐車券 ¥16,000
1日券 ¥5,000
・駐車券のみの販売はございません 2名様の入場券と合わせてご購入ください
・S駐車券 場内第1駐車場
・A駐車券 会場近隣・徒歩圏内
・1日駐車券は場外駐車場となります
◆ムーンキャラバンチケット
4輪(車両)チケット 専用駐車券¥20,000(1台) + 専用キャンプサイト券¥5,000 (1名)+
3日通し入場券(1名)
2輪(バイク)チケット 専用駐車券¥10,000(1台) + 専用キャンプサイト券¥5,000(1名) +
3日通し入場券
・オートキャンプ施設「MOON CARAVAN」専用のチケットです
・専用駐車券 + 専用キャンプサイト券 + 3日通し入場券のセット販売のみとなります
・4輪(車両)チケットは、2名様より受付となります
・4泊の施設のため、車の入出庫時間が限定されます
・他のキャンプサイトエリアでテントの設置はできません
・イープラスのみの取り扱いとなります
◆FUJI ROCK PLUS
PLUS(1) Bus & Food Pass ¥20,000(お1人様/ 1日)
場内でも距離のある2つのステージを結ぶ専用シャトルバス、飲食ファストレーン、専用休憩スペースへのアクセスがセットになったパス。購入されたパスの対象日は、上記3つのサービスが、1日中何度でもご利用いただけます。
PLUS(2) Stage & Goods Pass ¥15,000(お1人様/ 1日)
3つのステージに設置される専用Viewing Areaと、物販ファストレーンへのアクセスがセットになったパス。購入されたパスの対象日は、上記2つのサービスが、1日中何度でもご利用いただけます。
・PLUSパスだけではご利用いただけません。入場券が別途必要です。
・中学生以下は、パスをお持ちの保護者の同伴に限り無料でご利用可能です。
・取り扱いは、イープラスと岩盤のみとなります。
<その他>
・オートバイ
当日、入庫の際に¥2,000(現金のみ/開催期間中有効)をお支払いのうえ、場内第1駐車場に駐輪可能です。
・ふるさと納税
ふるさとチョイスでは、フジロックの開催地:新潟県湯沢町への返礼品としてFRF’23のチケットを取り扱っております。
https://www.furusato-tax.jp/feature/a/fujirock2023_0112
受付
販売中 〜 6/1(木)23:00 まで
各券種とも規定枚数に達した場合販売を終了させていただきます。
店頭:渋谷PARCO B1F
店頭:セブン-イレブン店頭マルチコピー機
店頭:ローソン、ミニストップ店頭設置 Loppi
■海外からの申込
※オフィシャルサイトの各種注意事項・ガイドラインを必ずお読みいただいた上でチケットをご購入下さい。