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モーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』が5週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
『ワン・シング・アット・ア・タイム』は、今週の集計期間(2023年3月31日~4月6日) アルバム・ストリーミングが162,000(9%減少)、アルバム・セールスが8,000 (53%減少)、トラックによるユニットは3,000 (6%減少) をそれぞれ記録して、累計173,000ユニットを獲得した。週間ストリーミングは全36曲で2億1,558万回を記録して、初登場から5週連続で2億回を突破している。
モーガン・ウォレンは、今週でBillboard 200での首位獲得総週を前作『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(10週)とあわせて通算15週目に更新し、過去10年間ではテイラー・スウィフトの20週に続く2番目、男性アーティストではバッド・バニーを上回りトップに立った。
続いて今週2位には、米ニューヨーク州出身の女性シンガー・ソングライター=メラニー・マルティネスの『ポータルズ』がデビューして、以下に続く3作目のTOP10入りと自己最高位を更新した。
6位『クライ・ベイビー』(2015年)
3位『K–12』(2019年)
2位『ポータルズ』(2023年)
『ポータルズ』の初動ユニットは142,000で、その内訳アルバム・セールスが99,000、アルバム・ストリーミングが42,000(6,058万回)、トラックによるユニットは1,000をそれぞれ記録した。
フィジカルは、それぞれカバー・アートと特典の異なるアナログ盤が6種、CDが14種、カセットテープが1種の計21種がリリースされていて、高セールスに繋げた。週間セールス99,000枚は、これまでの自己最高記録となる。
『ポータルズ』のリード・シングル「Death」(9位)と「Void」(40位)は、どちらもロック&オルタナティブ・ソング・チャートでTOP40入りし、「Death」はソング・チャート“Hot 100”でも95位に、自身初のランクインを果たしている。
なお、メラニー・マルティネスは、米NBCのオーディション番組『ザ・ヴォイス』の出身者で、2012年に出演した際「Seven Nation Army」と「Too Close」のカバー2曲がHot 100にランクインしたが、正式なデビュー以降では「Death」が初のチャートインとなる。
3位には、先週の137位からタイラー・ザ・クリエイターの『コール・ミー・イフ・ユー・ゲット・ロスト』がジャンプアップして、約1年ぶりのTOP3復帰を果たしている。
2021年6月にリリースした『コール・ミー・イフ・ユー・ゲット・ロスト』は、翌7月10日付で1位に初登場した後、アナログ盤のリリース効果により2022年4月30日付で返り咲き、2度目の首位を獲得した。以降TOP10にはランクインしなかったが、2023年3月31日にデラックス盤をリリースしたことで各ポイントが上昇し、今週再ランクインを果たしている。
デラックス盤のリリース効果により、アルバム・ストリーミングが734%増加の57,000に急増。アルバム・セールスは11,000を売り上げて、前週から617%増加の68,000ユニットを獲得した。オリジナルと新曲(デラックス盤)を含めたアルバムの週間ストリーミングは、累計7,797万回を記録している。なお、デラックス盤のCDは現時点で公式ウェブサイトでのみ購入可能となっている。
続いて今週4位には、インディー・シーンでも注目を集めていたトリオ・バンド=ボーイジーニアスのデビュー作『ザ・レコード』が初登場して、グループ初のランクインとTOP10入りを果たしている。
『ザ・レコード』は、今週の集計期間中アルバム・セールスが53,000、アルバム・ストリーミングが14,000をそれぞれ記録して、累計67,000ユニットを獲得した。週間ストリーミングは全12曲で1,817万回を記録している。
本作も、アナログ盤(LP)にはインディー・ストアやディスカウント・ストアTarget限定のものなど計8種のバージョンがリリースされていて、ユニット全体の67%をそのアナログ盤による売上が占めた。週間セールス53,000枚の内訳、45,000枚がアナログ盤による売上で、デジタル・ダウンロードは1万弱だった。
『ザ・レコード』からは、「Emily I’m Sorry」と「Not Strong Enough」がロック&オルタナティブ・ソング・チャートに、「$20」と「Not Strong Enough」がアダルト・オルタナティブ・エアプレイ・チャートにそれぞれランクインして、アルバムのヒットに繋げた。
以下、シザの『SOS』(64,000ユニット / 8%減少)が5位をキープして、テイラー・スウィフトの『ミッドナイツ』(61,000ユニット / 5%増加)は先週の7位から6位に上昇。先週4位にデビューしたルーク・コムズの『ゲッティン・オールド』(54,000ユニット / 46%減少)は7位にダウンして、モーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(45,000ユニット / 3%増加)は9位から8位に、メトロ・ブーミンの『Heroes & Villains』(42,000ユニット / 7%減少)は8位から9位に順位を入れ替えた。
先週3位に初登場したラナ・デル・レイの新作『ディド・ユー・ノウ・ザット・ゼアズ・ア・トンネル・アンダー・オーシャン・ブルバード』は、67%減少の38,000にユニット数を落とし、今週10位にランクダウンしている。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは4月14日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
2位『ポータルズ』メラニー・マルティネス
3位『コール・ミー・イフ・ユー・ゲット・ロスト』タイラー・ザ・クリエイター
4位『ザ・レコード』ボーイジーニアス
5位『SOS』シザ
6位『ミッドナイツ』テイラー・スウィフト
7位『ゲッティン・オールド』ルーク・コムズ
8位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
9位『Heroes & Villains』メトロ・ブーミン
10位『ディド・ユー・ノウ・ザット・ゼアズ・ア・トンネル・アンダー・オーシャン・ブルバード』ラナ・デル・レイ
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