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蓮沼執太フィルが、2023年4月3日に【ミュージック・トゥデイ】を東京・東京オペラシティ コンサートホールにて開催した。
蓮沼執太フィルは、音楽家・蓮沼がコンダクトする、現代版フィルハーモニック・ポップ・オーケストラ。2010年に結成され、2014年に1stアルバム『時が奏でる』、2018年に2ndアルバム『アントロポセン』、2023年に3rdアルバム『symphil|シンフィル』などリリースを重ね、2019年には【フジロックフェスティバル】への出演や、2021年にはBunkamuraオーチャードホール公演【○→○】、「Eco Echo」リリース西日本ツアーなどを行った。
本公演は、蓮沼(Vo/Key)石塚周太(Gr/Ba)、イトケン(Dr/Key)、大谷能生(Sax)、尾嶋優(Dr)、音無史哉(笙)、葛西敏彦(PA)、K-Ta(Marimba)、小林うてな(Steelpan)、ゴンドウトモヒコ(Eu)、斉藤亮輔(Gr)、千葉広樹(Ba/Vn)、手島絵里子(Vla)、宮地夏海(Fl)、三浦千明(Vo/F.Hr/Glo)の15名に小山田圭吾(Cornelius)、渡邉清人(Organ)の2名をゲストに迎え、総勢17名の華やかな大所帯で開催された。“子どもから大人まで、そして学生でも、音楽に、芸術に、触れる機会を可能な限り作りたい”という蓮沼の想いの元、2・3階バルコニー席には親子席が設けられるなど幅広い客層が当日会場に集った。また、会場ホワイエでは1日限りの展覧会も設置。常設のアートワークであるクリスチャン・マークレー『AMPLIFICATION』とともに、五月女哲平による新作『pattern of spring』の展示や、武満徹が1970年の大阪万博で招聘したことでも知られるフランソワ・バシェが制作した、日本に現存している音響彫刻を蓮沼執太が演奏した映像作品『響きのあいだ』も上映された。
オンタイムを迎えると会場は暗転し、蓮沼執太フィルのメンバー15名が全員黒い衣装を身に纏いステージに登場。メンバーが定位置につくと、ドラムの4カウントから軽快に「Earphone & Headphone in my Head – PLAY 0」で幕を開けた。今回、前半と後半の2部制で構成され、前半では立て続けに「Meeting Place」や2023年3月、約5年ぶりにリリースされた3rdアルバム『symphil|シンフィル』より「GPS」などを披露。耳心地が良いパフォーマンスでオーディエンスを前半から一気に魅了していった。
約20分間の休憩を挟み続けた後半では、スペシャルゲストであるオルガン奏者・渡邉清人を迎え、東京オペラシティならではのパイプオルガンを使用した「centers #0,1,2,3」や、白いギターを手に登場したCornelius・小山田圭吾を迎え「Selves」や、この日の為のアレンジによる「環境と心理」を披露し観客を魅了。小山田圭吾は大所帯での演奏は初めてとのことだが、「実際に演奏してみると説得力があり良いですね」と蓮沼フィルとの共演を嬉しそうに口にしたシーンも。その後も「ZERO CONCERTO」など全10曲を惜しみなく届けた蓮沼フィル。鳴り止まない拍手のなか迎えたアンコールでは、蓮沼の温かい歌声と各々のメンバーがならすサウンドが心地よい「Eco Echo」を披露し、幻想的な雰囲気のなかオーディエンスから再度鳴り止まない拍手が贈られ、本公演の幕を閉じた。ストリングスや笙、スティールパンなど蓮沼フィルの多彩な楽器による演奏スタイルだからこその重なり合う音の豊かさが会場である東京オペラシティの雰囲気にマッチしていた。
なお、蓮沼執太フィルは6月2日に大阪・ビルボードライブ大阪にて初のビルボードライブ公演を開催する。オペラシティとは違う親密なクラブ空間での公演はまた違った雰囲気になるだろう。
Text by Rumi Miyamoto
Photo by 後藤武浩
◎公演情報
蓮沼執太フィル【ミュージック・トゥデイ】<終了>
2023年4月3日(日)東京・東京オペラシティ コンサートホール
ゲスト:小山田圭吾(Cornelius)、渡邉清人(オルガン奏者)
【蓮沼執太フィル『symphil』大阪公演】
2023年6月2日(金) 大阪・ビルボードライブ大阪
1stステージ 開場17:00 / 開演18:00
2ndステージ 開場20:00 / 開演21:00
チケット情報
サービスエリア 8,500円
カジュアルエリア 8,000円(1ドリンク付)
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