【米ビルボード・ソング・チャート】マイリー・サイラス「フラワーズ」首位返り咲き、レマ&セレーナ・ゴメスTOP10入り

2023年3月22日 / 09:00

  マイリー・サイラスの「フラワーズ」が首位に返り咲いた、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 2023年1月12日にリリースされた「フラワーズ」は、1月28日付で1位に初登場してから3月4日付まで6週連続でトップをキープして、3月11日~18日の2週間2位に後退した後、今週再浮上して7週目の首位を獲得した。Hot 100での通算記録は、2013年に3週1位を記録した「レッキング・ボール」を含めて10週目の首位獲得となる。

 今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で3位に初登場した『エンドレス・サマー・バケーション』のリリース効果により、「フラワーズ」の主要ポイントも上昇。ストリーミングは12%増加の2,820万回を記録して、今週最も伸びた曲に贈られるStreaming Gainerを獲得。セールスも15%増加の15,000に数字を伸ばした。

 エアプレイは前週とほぼ同率の1億670万回を維持して、3週連続で1億回を突破。女性アーティストの週間エアプレイが複数週1億回を突破したのは、2019年9月から11月に9週を記録したリゾの「トゥルース・ハーツ」以来約3年半ぶりで、週間エアプレイの記録としては、ザ・ウィークエンドの「ブラインディング・ライツ」が1億1,460万回を記録した2020年5月23日付以来、約3年ぶりの最高値を更新している。

 主要チャートでは、エアプレイ・チャートで5週目の首位を獲得し、ストリーミング・ソング・チャートは5位から2位、デジタル・ソング・セールス・チャートでは3位から2位にそれぞれ再浮上した。なお、これまでストリーミング・チャートでは4週、セールス・チャートでは5週間首位を獲得している。

 先週1位に浮上したモーガン・ウォレンの「ラスト・ナイト」は2位にダウンしたが、今週も3,990万回と高水準を維持してストリーミング・ソング・チャートでは2週目の首位をキープしている。また、カントリー・ソング・チャートでは通算6週目の首位を獲得した。セールスは12,000(37%減少)に下降したが、エアプレイは34%増加の1,450万回に上昇している。

 3位は今週もシザの「キル・ビル」が同位をキープして、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとR&Bソング・チャートでは通算13週目の首位を獲得した。

 2週前(3月11日付)トップに立ったザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデの「ダイ・フォー・ユー」も4位をキープして、5位には先週の6位からメトロ・ブーミンの「Creepin’ with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ」が再浮上。ピンクパンサレス&アイス・スパイスの「ボーイズ・ア・ライアー Pt. 2」は5位から6位にワンランクダウンし、7位には先週12位にランクインしていたテイラー・スウィフトの「アンチ・ヒーロー」が上昇し、TOP10に返り咲いた。

 続いて今週8位には、ナイジェリア出身のシンガー=レマとセレーナ・ゴメスによるコラボレーション・シングル「カーム・ダウン」が先週の19位からジャンプアップして、TOP10入りを果たしている。Hot 100でのTOP10入りは、レマが初、セレーナは以下に続く9曲目にタイトル数を更新した。

8位「カーム・ダウン with レマ」(2023年)
1位「ルーズ・ユー・トゥ・ラヴ・ミー」(2019年)
10位「イット・エイント・ミー with カイゴ」(2017年)
9位「ウィー・ドント・トーク・エニモア with チャーリー・プース」(2016年)
7位「ハンズ・トゥ・マイセルフ」(2016年)
5位「セイム・オールド・ラヴ」(2016年)
5位「グッド・フォー・ユー feat. エイサップ・ロッキー」(2015年)
6位「ザ・ハート・ウォンツ・ホワット・イト・ウォンツ」(2014年)
6位「カム&ゲット・イット」(2013年)

 「カーム・ダウン」は2022年2月にレマ名義でリリースした後、同年8月にセレーナが参加したリミックスが発売され、翌9月にはミュージック・ビデオも公開された。リミックスとMVの反響により徐々にチャートを上昇し、今週登場28週目で8位に最高位を更新している。

 各ポイントの上昇率も良く、ストリーミングが4%増加の1,490万回、セールスが8%増加の5,000、エアプレイは13%増加の4,420万回を記録して、今週最も伸びた曲に贈られるAirplay Gainerを獲得した。

 Hot 100では今週初めてTOP10入りしたが、アフロビーツ・ソング・チャートでは29週目の首位を獲得していて、約1年前に集計をはじめて以来の最長記録を更新している。また、今年の1月には米国のデータを除外した“Global Excl. U.S.”で2週間首位を獲得した。

 なお、1位のマイリー・サイラスは『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』、8位のセレーナ・ゴメスは『ウェイバリー通りのウィザードたち』の出演によりブレイクした、両者ともディズニー・チャンネルの出身で、2人がHot 100のTOP10に同時ランクインするのは、マイリーの「ウィ・キャント・ストップ」が3位、セレーナの「カム&ゲット・イット」が9位にランクインした2013年7月20日付以来、約10年ぶりとなる。

 以下、9位と10位はいずれもモーガン・ウォレンの新作『ワン・シング・アット・ア・タイム』に収録された曲で、先週7位に浮上した「ソート・ユー・シュッド・ノウ」は9位、「ユー・プルーフ」は8位から10位に順位を下げている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは3月24日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「フラワーズ」マイリー・サイラス
2位「ラスト・ナイト」モーガン・ウォレン
3位「キル・ビル」シザ
4位「ダイ・フォー・ユー」ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ
5位「Creepin’」メトロ・ブーミン with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ
6位「ボーイズ・ア・ライアー Pt. 2」ピンクパンサレス&アイス・スパイス
7位「アンチ・ヒーロー」テイラー・スウィフト
8位「カーム・ダウン」レマ&セレーナ・ゴメス
9位「ソート・ユー・シュッド・ノウ」モーガン・ウォレン
10位「ユー・プルーフ」モーガン・ウォレン


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