【米ビルボード・ソング・チャート】ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ首位獲得、カロルG&シャキーラのコラボが初登場7位

2023年3月7日 / 10:45

 ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデの「ダイ・フォー・ユー」が1位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 「ダイ・フォー・ユー」は、2016年にリリースされたザ・ウィークエンドの3rdアルバム『スターボーイ』に収録された曲で、Hot 100に初登場したのはその『スターボーイ』がアルバム・チャート“Billboard 200”にデビューした2016年12月17日付の43位だった。翌2017年に正式なシングルとしてリリースされてから、R&B/ヒップホップ・エアプレイ・チャート、リズミック・エアプレイ・チャート、アダルトR&Bエアプレイ・チャート等にランクインした後、TikTokのバイラル・ヒット等をキッカケに2022年9月3日付でHot 100に再ランクインし、ラジオやストリーミングの新しいプロモーションにより今年の1月14日付で8位にTOP10入りを果たした。

 先週の6位から1位にジャンプアップしたのは、2月24日にアリアナ・グランデとのリミックスがリリースされたからで、その反響によりストリーミングが181%増加の3,240万回、セールスが1,170%増加の14,000、エアプレイも若干数増加の8,110万回にそれぞれ上昇した。

 なお、今週の集計期間中(2023年2月24日~2023年3月2日)デジタル・ダウンロードは69セントに値引きされ、オリジナル・バージョンとアリアナとのリミックスに加え、アカペラ・バージョン、カバー・アートの異なるインストゥルメンタル・バージョンなども公式ウェブサイトでリリースしている。

 ストリーミングとセールスは、今週最も伸びた曲に贈られるStreaming Gainer、Sales Gainerをそれぞれ獲得し、ストリーミング・ソング・チャートでは22位から1位に上昇。デジタル・ソング・セールス・チャートとエアプレイ・チャートでは、それぞれ3位にランクインした。ストリーミング・ソング・チャートでの首位獲得は、ザ・ウィークエンドが3曲目、アリアナ・グランデは4曲目のタイトルとなる。

 Hot 100での首位獲得は、ザ・ウィークエンド、アリアナ・グランデいずれも2021年5月8日付でマークした両者のコラボレーション「セイヴ・ユア・ティアーズ」以来で、また首位獲得数も両者とも7曲目に更新した。

ザ・ウィークエンド 首位獲得曲
3週「キャント・フィール・マイ・フェイス」(2015年)
6週「ザ・ヒルズ」(2015年)
1週「スターボーイ feat. ダフト・パンク」(2017年
1週「ハートレス」(2019年) ※初登場1位
4週「ブラインディング・ライツ」(2020年)
1週「セイヴ・ユア・ティアーズ with アリアナ・グランデ」(2021年)
1週「ダイ・フォー・ユー with アリアナ・グランデ」(2023年)

アリアナ・グランデ 首位獲得曲
7週「thank u, next」(2018年) ※初登場1位
8週「7 rings」(2019年)
1週「スタック・ウィズ・ユー with ジャスティン・ビーバー」(2020年) ※初登場1位
1週 「レイン・オン・ミー with レディー・ガガ」(2020年) ※初登場1位
1週 「ポジションズ」(2020年) ※初登場1位
1週「セイヴ・ユア・ティアーズ with ザ・ウィークエンド」(2021年)
1週「ダイ・フォー・ユー with ザ・ウィークエンド」(2023年)

 TOP10入りはザ・ウィークエンドが16曲目、アリアナは20曲目で、両者によるコラボレーションとしては2014年11月に最高7位を記録した「ラヴ・ミー・ハーダー」を含む3曲目のランクインとなる。

 同じペア(アーティスト)による楽曲がHot 100で2曲以上首位を獲得したのは以下に続く6回目の快挙で、そのうちドレイクとリアーナは2回ずつその記録を達成している。

※()は達成年
ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ
「セイヴ・ユア・ティアーズ」(2021年)
「ダイ・フォー・ユー」(2023年)

ドレイク&フューチャー
「Way 2 Sexy」(2021年)
「Wait for U」(2022年)

リアーナ&ドレイク
「ホワッツ・マイ・ネーム?」(2010年)
「ワーク」(2016年)

リアーナ&エミネム
「ラヴ・ザ・ウェイ・ユー・ライ」(2010年)
「ザ・モンスター」(2013年)

ネリー・ファータド&ティンバランド
「プロミスキュアス」(2006年)
「ギヴ・イット・トゥ・ミー」(2007年)

ジェニファー・ロペス&ジャ・ルール
「アイム・リアル」(2001年)
「エイント・イット・ファニー」(2002年)

 「ダイ・フォー・ユー」が初登場した2016年12月17日付から今週2023年3月11日付までの期間は6年2か月3週間で、デビュー週から首位獲得週までの期間としては歴代2位、ホリデー・ソングを除けば最長記録を更新した。なお、前曲「セイヴ・ユア・ティアーズ」も1年1か月で歴代6位についている。

19年11か月2週間 マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」(1994年~2019年)
6年2か月3週間  ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ「ダイ・フォー・ユー」(2016年~2023年)
5年8か月2週間 シェリフ「ホエン・アイム・ウィズ・ユー」 (1983年~1989年)
4年8か月2週間 UB40「レッド・レッド・ワイン 」 (1984年~1988年)
1年2か月 グラス・アニマルズ「ヒート・ウェイヴス」 (2021年~2022年)
1年1か月 ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ「セイヴ・ユア・ティアーズ」(2020年~2021年)

 首位獲得までのランクイン総週は31週で、ローンスターの「アメイズド」と並び歴代4番目の記録を更新した。

※()は達成年
59週 グラス・アニマルズ「ヒート・ウェイヴス」(2022年)
35週 マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」(2019年)
33週 ロス・デル・リオ「恋のマカレナ」(1996年)
31週 ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ「ダイ・フォー・ユー」(2023年)
31週 ローンスター「アメイズド」(2000年)
30週 ジョン・レジェンド「オール・オブ・ミー」(2014年)
27週 クリード「ウィズ・アームズ・ワイド・オープン」(2000年)
26週 ヴァーティカル・ホライズン「エヴリシング・ユー・ウォント」(2000年)
25週 UB40「レッド・レッド・ワイン」(1988年)

 「ダイ・フォー・ユー」は、その他R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとR&Bソング・チャートでも今週1位を獲得し、ザ・ウィークエンドは前者が8曲目、後者は11曲目に首位獲得数を更新。アリアナは両チャートとも初のNo.1タイトルを獲得した。

 「ダイ・フォー・ユー」が浮上したことで、先週まで6週連続で首位をマークしていたマイリー・サイラスの「フラワーズ」は2位にダウンしたが、エアプレイは前週から7%増加の1億201万回に上昇している。週間エアプレイが1億回を上回ったのは、2022年1月22日付で1億120万回を記録したアデルの「イージー・オン・ミー」以来約1年ぶりで、ザ・ウィークエンドの「ブラインディング・ライツ」が1億1,460万回を記録した2020年以来、約3年ぶりの最高値を更新している。

 シザの「キル・ビル」も7週連続でランクインした2位から3位にダウンしたが、こちらもエアプレイが13%増加の8,100万回に上昇し、その週最も伸びた曲に贈られるAirplay Gainerを獲得した。

 先週3位にTOP3入りしたピンクパンサレスとアイス・スパイスの「ボーイズ・ア・ライアー Pt. 2」も4位に順位を下げ、モーガン・ウォレンの「ラスト・ナイト」は5位をキープ。カントリー・ソング・チャートでは4週連続で首位を獲得した。メトロ・ブーミンの「Creepin’ with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ」は4位から6位にダウンしている。

 続いて今週7位には、カロルGとシャキーラによるコラボレーション「TQG」が初登場。シャキーラは、1月28日付で9位に初登場したビザラップとのコラボレーション・シングル「Shakira: Bzrp Music Sessions, Vol. 53」に続く6曲目、カロルGは自身初のTOP10入りを果たした。

 シャキーラはわずか1か月強で2曲をTOP10入りさせているが、昨年はエルトン・ジョンが1月にデュア・リパとの「コールド・ハート(プナウ・リミックス)」を7位に、9月にブリトニー・スピアーズとの「ホールド・ミー・クローサー」を6位にランクインさせた前例がある。また、1999年から2000年にはサンタナが「スムース feat. ロブ・トーマス」と「マリア・マリア feat. プロダクト・G&B」をわずか3か月で2曲1位に送り込み、2002年から2003年には「ザ・ゲーム・オブ・ラヴ feat. ミッシェル・ブランチ」(5位)と「ホワイ・ドント・ユー・アンド・アイ feat. アレックス・バンド of ザ・コーリング」(8位)をTOP10にランクインさせたことがある。

 「TQG」は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で女性アーティストによる全編スペイン語のアルバムとして初のNo.1タイトルを獲得した『Mañana Será Bonito』に収録された曲で、ストリーミングが2,900万回、エアプレイが460万回、セールスは7,000をそれぞれ記録し、ラテン・ソング・チャートでは1位にデビューした。ラテン・ソング・チャートでの首位獲得は、カロルGが初めて到達した2018年から通算6曲目、シャキーラは1998年から通算13曲目のタイトルとなる。

 以下、サム・スミス&キム・ペトラスの「アンホーリー」が先週の7位から8位に、テイラー・スウィフトの「アンチ・ヒーロー」が8位から9位、ビヨンセの「カフ・イット」も9位から10位にそれぞれワンランクダウンした。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは3月10日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「ダイ・フォー・ユー」ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ
2位「フラワーズ」マイリー・サイラス
3位「キル・ビル」シザ
4位「ボーイズ・ア・ライアー Pt. 2」ピンクパンサレス&アイス・スパイス
5位「ラスト・ナイト」モーガン・ウォレン
6位「Creepin’」メトロ・ブーミン with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ
7位「TQG」カロルG&シャキーラ
8位「アンホーリー」サム・スミス&キム・ペトラス
9位「アンチ・ヒーロー」テイラー・スウィフト
10位「カフ・イット」ビヨンセ


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