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GOT7のメンバーで、俳優としても注目を集めているジニョンが、去る2月10日、東京・立川ステージガーデンにて初の単独ファンミーティング【Rendezvous:Secret Meeting Between You and Me】を開催した。本稿では夜公演の模様をお伝えする。
ステージ上には本棚やソファが置かれ、お部屋仕立てのスウィートな空間が広がる。真っ白な部屋の扉から、ライトブルーのシャツに黒のジャケット&パンツという爽やかな出で立ちのジニョンが颯爽と登場し、ミディアムテンポの爽やかなナンバー「Cotton Candy」を披露。今年1月にリリースされた初のソロアルバム『Chapter 0: WITH』のタイトル曲で、ジニョン自身が作詞曲を手がけたものだ。ダンサーを従え、軽やかに踊りながら歌う“アイドル”ジニョンの姿に、オープニングから会場も一気にヒートアップ。間奏部分でジニョンが胸元でハートポーズを決めると、「きゃ~!」と歓声もあがる。
「皆さん、お久しぶりです。GOT7のジニョンです!」と日本語で挨拶。ここで、部屋の扉が開き、司会の古家正亨がステージに出てこようとすると、「ダメダメ、ノック、ノック!」とやり直しを命令するジニョン。今回のファンミーティングのコンセプトは、「バレンタインの1日をジニョンのお部屋で過ごす」というもの。そのため、ここはステージではなく、“自分の部屋”という設定に忠実であろうとするジニョンに初っ端から笑わせられる。
あらためてノック後の古家を招き入れると、すっと手を差し出し、「お久しぶりです。最後は……2時間前ですね?」と小芝居も絶好調。聞けば、昼の部もとても楽しかったよう。GOT7のイベントでも長く司会を務めていた古家とのコンビネーションは絶好調だ。
この日の東京はあいにくの大雪で、足元が悪いなか集まってくれたファンに「大丈夫でしたか?」と気遣う一方、「いい男と雪って似合いますよね?」という古家の言葉には、照れくさいのか「雪は寒いですよ」と現実的な答えで切り返すツンぶりもいい。
最初のコーナーは、ジニョンのプロフィール公開。生年月日や血液型などの基本データ部分を見ていくなか、以前のプロフィールでは178cmだった身長が177cmとなっていたため、「縮んだんですか?」と問われると、「縮んだというより、今は正直に177。数字を変えたのは、僕の決定というより、誰かの決定で。今は僕の心に正直に……」と暴露。「言っちゃっていいんですか?」と古家を慌てさせるも、自由人ジニョンはどこ吹く風だ。
さらに、好きな飲み物は「チョコ牛乳」ということで詳しく聞いてみると、実は今はバニララテが好きだと判明。少し前にドラマの撮影でヨーロッパにいたときはチョコ牛乳にハマっていたが、今はバニララテで、さらに言えば、チョコ牛乳の前はバニララテだったとか。身長といい、好きな飲み物といい、正直発言があまりにも飛び出すので、これ以降、記載されたプロフィール項目を、「今はこれで合っていますか?」と司会から確認されていたのもおかしかった。ちなみに、読書家ジニョンが最近読んでいる本は、チェ・ジニョン作家の『日が沈む場所へ(原題)』だそう。ただし、今はドラマの撮影中のため、本よりも台本を読んでいる時間の方が長いのだとか。
次のコーナーでは、オフショットの写真を見ながらトーク。最初の写真は、大ヒットドラマ『ユミの細胞たち2』撮影時の1枚だ。このドラマを観て新たにファンになった人も多いと聞いたジニョンは、一言「新しいファンの皆さん、(ファンになるのが)遅いです」と再びSっけを発揮。古家から「このドラマで演じたユ・ボビー(バビ)そのもので、優しいですよね」と言われると、「ですよね(笑)」と自分でも認め、他にも「誰に対しても一生懸命努力するところ」はボビーと似ていると話した。
2枚目の写真は、Netflix映画『夜叉−容赦なき工作−』でのショット。この映画の撮影は2020年で、ドラマ『花様年華』の撮影とGOT7のアルバム制作作業も同時並行で行っていたという裏話も。さらに、アルバム『Chapter 0: WITH』封入ブックレットのビハインド写真も公開。タンクトップ姿で見事な上腕二頭筋を見せているジニョンだが、「筋肉、戻りました。今はないです……」と、これまた正直に現状を明かす。このときは撮影ギリギリまでトレーナーに指導されながら運動をして筋肉を作ったそうで、その様子をジェスチャーで再現し、「だから、この写真の身体は努力の結果です!」と話すと会場から拍手がおこっていた。
続いては、バレンタインも近いということで、ジニョンからプレゼントのコーナー。その場でジニョン自らフラワーハーバリウムを作り、抽選で当たった2名のファンに贈ることに。ソムリエ風の腰エプロンをつけ、早速スタート。昼公演でもすでに作っていたが、「初めてなので、やり方がよくわからないけど努力します!」と小芝居も忘れない。
まずは用意された2本の瓶に、ドライフラワーを詰めていくのだが、ハサミを使わず手でちぎり、ピンセットを使わず自分の指で強引にぐいぐい押し込んでいくスタイルがジニョン流。1本は赤系の花で、もう1本は黄色系の花で統一して、満足げな表情。それぞれの瓶にオイルをギリギリのところまで入れて完成。それぞれにサインをし、世界に1つしかないプレゼントの抽選に会場も沸いた。
そんな盛り上がりのなか、客席でGOT7のうちわを手にもつ男性客を見つけたジニョンは、どうしても気になったようで、唐突に「あちらの男性はどなたに連れてこられたんですか?」と質問。妻と来たという彼だが、アガセ(GOT7のファン)歴は自分の方が長く、奥様を巻き込んだのだとか。これにはジニョンも照れながらも大喜び。他にも男性ファンの声があがり、層の広がりを感じた。
ここからは、「ただプレゼントをするのはつまらない!」ということで、ハードルを上げ、ジニョンがゲームに挑戦し、成功したらプレゼントが叶えられることに。最初に出てきたのは、5連けん玉。5回の挑戦で、5個すべての玉を皿に乗せることが1度でもできたら、“あの”ドラマのセリフをこの場で再現するというファンの夢をかけたゲームだ。腰を落とし、玉に全身全霊を集中させるジニョンだが、「かわいい~!」という声が会場からあがると、間髪入れず「かわいくない!」と一蹴(笑)。難易度の高い5連けん玉に苦戦するジニョンのため、1つでも皿に乗ればOKとルール変更されるが、最後の挑戦も失敗……だったはずが、しれっと手で皿に乗せ、「ミラクルです!」と言い張るジニョンに会場も爆笑だ。
そして、何事もなかったかのように成功認定され、『ユミの細胞たち2』の胸キュンセリフを披露することに。「僕がひとこと言ったら皆さんは『なに?』と言ってくださいね」と話し、甘い表情、甘い声で、「僕たち、今から始めても? 今この瞬間から……」(会場「なに?」)「デート!」。この言葉に、客席から「きゃ~」の声が。さらにもうひとつ、「ユミ、愛してるんだ。絶対に別れたくない。行くな」と、切ないセリフを引き止めるしぐさ付きで演じた。
さらに、水が入ったペットボトルを投げて一回転させ、床に立たせる「ペットボトルフリップ」にも挑戦。これができたらジニョンから「ボイス録音タイム」をプレゼント、とこれまたファンのためのゲームミッションを課せられ、真剣な表情に。
しかし、ここで再び、“ルール無視のジニョン”が発動。失敗しても「練習です」を押し通し、ペットボトルがようやく立つと、「成功です!」とドヤ顔を見せていた。携帯電話で録音はもちろん、録画もOKというスペシャルな許可が出て、「今日もよく頑張ったね。おつかれさま。おやすみ」と、日本語でおやすみメッセージをプレゼントしてくれた。
最後のゲームはボール投げ。古家が背負ったカゴにボールを投げ入れ、30秒間で入った分だけサインしてプレゼントするという嬉しい挑戦だ。ここでも本気モードで、ボールを矢継ぎ早に投げ入れていく。あげく、最後は超近距離で投げるというより、入れる状態に。トータル15個のボールを入れ、ひとつひとつにハートマーク付きのサインを書き、抽選でプレゼント。GOT7メンバーのなかでも、負けず嫌いで知られるジニョンだが、その性分ゆえか、すべてのゲームに真剣そのもの、本気の表情で挑む姿が印象的だ。
さらに、「教えてジニョン」と題して、事前に募集したジニョンへの質問・相談に答えるコーナーも。今年デビュー10周年を迎えるジニョンは、「10年後の自分に手紙を書くなら?」という問いに、「いつの間に(数えで)40歳になったんだね。これまで苦労してきたけれど、人生はこの先も長いから、がんばろう。そのときも公演してる? ずっと続けよう」と、理想の未来を言葉にし、ファンを喜ばせた。
トークで繰り広げる一部はここで終了。司会の古家を「またね!」と見送ると、「久々に来たせいもあるけど、日本に来て、なつかしい友達に会ったような気分です。友達って長く付き合いますよね? だから、皆さんとも長く付き合っていきたいです」と、あらためて今の気持ちを語り、歌を聞かせる二部へと進む。
まずは、ソロアルバムからバラード曲「Letter」を熱唱。甘い歌声が柔らかく会場を包み込む。この曲の歌詞は、ファンを思って書いたと明かしたジニョン。ドラマの撮影中に、GOT7としてステージに立ったとき、ファンが目の前にいる光景を見て、「あぁ幸せだなぁ」と特別な感情を抱いたことが心を駆り立てたようだ。
続いて披露されたのは、都会的なサウンドが印象的な曲「Our Miracle」。「メンバーのことを考えながら書いた曲で、とても愛着がある」ナンバーで、爽やかな歌&ダンスで客席を沸かせると、「皆さん、すぐ、すぐ戻るから!」と、セットの扉から去っていた。
レコーディングやダンス練習など、イベントのメイキング映像が流れたのち、黒の革パン&ジャケットのロックスタイルに身を包んだジニョンが再び登場。ここからファンには嬉しい「GOT7メドレー」タイムに。タフなヒップホップダンスに、ふいに見せるセクシーな身のこなし、キュートなポーズまで、次から次へと多様なダンスを繰り広げ、客席の熱気もマックスに。歌い踊り終えると、「サランヘ」と会場のあちこちから声が飛び、息を切らせながら、胸に指を当て、口の動きだけで「ナド(俺も)」と答えていたジニョン。全力を出し切った感が伝わり、拍手と歓声がやまない。再びセットの部屋の扉に手をかけ、「すぐに戻るね~! 待っててね!」と奥に消えていった。
そして、大きな“ジニョン”コールが会場に響くなか、黒のパーカーにグレーのパンツというラフスタイルに着替えた本人の姿が。2021年に発表した自身初のソロ曲「DIVE」の日本語バージョンを歌いながら、ダンサーたちと楽しそうに踊る姿は愛おしさ満点だった。客席にはサプライズで「ときが経っても、私たちいつも笑えるように」というスローガンでジニョンに愛を伝える光景が広がり、会場は幸せ空間に。
「2023年、一番幸せな瞬間は、ステージで皆さんを見るこの瞬間です。だから、いまの瞬間を写真に撮っていいですか?」と記念撮影をパシャリ。「かわいい~」という声とともに、「セクシー!」という声もあがり、「あぁ、僕が30歳だから?」と切り返すも、負けずと「セクシー!」と叫ぶ声に「やめてください~」と恥ずかしがる姿が愛おしい。
楽しい時間も終わりに近づくなか、「GOT7のメドレーが終わって、僕はだんだん死んでいきます(笑)」と笑わせつつ、「皆さんに僕から手紙がある」と語り始めたジニョン。「こうやって素敵な時間を僕と過ごしてくれて、ありがとうございます。今日という日が皆さんにとって、どんな思い出になるのか、ドキドキしています。応援してくださる方がこんなにもいることを知り、またこの気持ちで頑張ろうと思いました。昼から夜まで、久しぶりに公演をしたんですが、3年間、僕のことを待っていてくれて、本当に、本当にありがとうございます。久しぶりに日本に来たせいか、果たしてファンが来てくれるか、心配していました。音楽も長くやっていなかったし、僕のことを、僕の音楽を、待ってくださる人がいるだろうかと。でも、ドアを開けて、皆さんを見て、僕の考えを恥ずかしく思いました。最近、音楽は僕の大きな特技であり、趣味にもなりました。ホントにホントに、楽しんでいるということです。長い間、僕が愛している音楽を、皆さんにお届けしたい。それまで待っていてください。僕も皆さんを待っています。今日はありがとうございました。皆さん、いつも愛してるよ! I love you!」と、投げキッス。今回が兵役前最後のファンミーティングとなったが、思いの丈を真摯な言葉にして伝える姿はファンの心に深く刻まれたに違いない。
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