<ライブレポート>GARNiDELiA、3年ぶり声出しライブに涙。10周年イヤーに向けて“stella ship号”がエンジン全開で発進!

2022年12月29日 / 17:00

 12月18日、東京・EX THEATER ROPPONGIにて、【GARNiDELiA stellacage 2022 -stella ship- OSAKA and TOKYO】の東京公演が開催。圧倒的なサウンドとパフォーマンスがファンの大歓声と交錯し、あふれんばかりのエネルギーが渦巻くようなライブとなった。

 GARNiDELiAはボーカルのMARiAとサウンドクリエイターのtokuによる2人組ユニット。ニコニコ動画を中心にインディーズ活動を行い、2014年にメジャーデビュー。これまでに『キルラキル』『魔法科高校の劣等生』など人気アニメのテーマソングを数多く手がけてきた。また、YouTubeチャンネルで配信しているMARiAの“踊っちゃってみた”動画を契機に、アジア圏でも人気を拡大し上海や北京などでもライブを行っている。

 この日のライブは、オープニングナンバー「21248931」をはじめ、「Lucifer」などインディーズ時代の楽曲も数多くパフォーマンスされ、古くからのファンを熱くさせた。「今まで聞けなかった分、“声出し”してもらうから、覚悟しておいて!」というMARiAの言葉に、大歓声で返した観客。序盤から『魔法科高校の劣等生』オープニングテーマ「grilletto」も繰り出され、会場のボルテージは最高潮。〈手を伸ばして キミに届くように〉という歌詞とともに、ステージから身を乗り出して手を差し出すMARiAの姿が印象的だ。デジタルの未来感とロックの初期衝動が融合したクールで刺激的なサウンドと、MARiAのエモーショナルなボーカルとダンスパフォーマンスによって、ライブの枠を超えた、かつてないエンターテインメントショーが繰り広げられた。

 MARiAはただ歌うだけでなく、ダンサーとシンクロしたダンスパフォーマンスでも魅せた。R&B/ヒップホップの「BAD BOY」では、ソウルフルなボーカルがヘヴィなビートとマッチ。寝転んで足を上げるなどのセクシーさを織り交ぜたパフォーマンスは、まるでショーダンサーのよう。続く「NEON NIGHT」でもステッキを使ったパフォーマンスを繰り広げ、最後には投げキッスを飛ばすなど、実に小悪魔チックな魅力で観客のハートをつかんだ。

 中盤には、和楽器がトラップやヒップホップなどのダンスビートと融合した、アジア圏でも人気のオリエンタルなダンスチューンを次々と披露。着物をアレンジした衣装をひるがえしながら、舞うように踊りながら歌ったMARiA。「謳歌爛漫」の〈この景色絶対忘れない〉という歌詞は、まさしくこの日の2人の気持ちだろう。YouTubeで8800万回を超える再生数を記録している「極楽浄土」は、「3年ぶりにこの曲で、みんなの声を聞けるのを楽しみにしてた。狂い咲いちゃってね!」とのコメントとともに繰り出し、会場にはクラップとかけ声が響き渡った。

 終盤からアンコールにかけては、「みんなの体力を削るセットリストを持ってきました。明日のことは気にせず全部ここに置いてってください!」との言葉の通り、人気ナンバーがノンストップで繰り出された。最新アルバム『Duality Code』収録曲「my code」をはじめ、アニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』前期オープニングテーマ「BLAZING」、メジャーデビュー曲でアニメ『キルラキル』オープニングテーマ「ambiguous」、GARNiDELiAの名前を冠した「G.R.N.D」、さらに12月8日にデジタルリリースしたばかりの「蒼天」など。まるでベスト盤のような豪華なセットリストに、ファンはジャンプ、かけ声、ペンライトを振って、全身全霊の声援をステージに送った。

 3年ぶりに声出しが解禁されたライブだったこともあり、自分たちの名前を呼ぶファンの声に、普段はクールに演奏するtokuも終始笑顔で「こんなに笑顔のtokuさん、今まで見たことない!」とMARiA。MCでは声出しができなかった3年を振り返り、別れや辛い時期もあったと涙ぐみながら話した。「でもやっぱり、キミがいてくれるからまた歌うことができる。今日はたくさんパワーをもらって、また強くなれた。みんなとの約束の場所まで絶対に連れて行くから、信じてついて来てください!」。

 GARNiDELiAの楽曲には星をテーマにしたものも多く、この日披露した「SPiCA-ReACT-」や「ORiON」はその代表格。ライブタイトルの「stellacage」も、ファンの一人ひとりを星になぞらえ、ライブ会場のことを表したものだ。今回は、さらに「stella ship」という副題が付けられ、いつもstellacageに集まってくれるみんなを、箱ごと船にして、約束の場所へ連れて行くという、さらなる2人の思いが込められた。MCでは、「このライブを今年の締めくくりにするのではなく、2023年を駆け抜けるための助走にしたい」と話した2人。この日は、YouTubeで公開中のカバー動画が人気であることを受け、「GARNiDELiA Cover Collection」をまとめたアルバムを来春リリースすることや、5月から9月にかけて国内はもちろん世界およそ20都市以上を巡るワールドツアー【GARNiDELiA stellacage 2023 -stella ship- Re:CoNNeCT】を開催することなどが発表され、高まる期待感にファンは歓喜。2023年3月から突入するメジャーデビュー10周年イヤーに向けて、GARNiDELiAとファンを乗せた“stella ship号”がエンジン全開で発進した。

Text:榑林史章
Photo:アンザイミキ

◎公演情報
【GARNiDELiA stellacage 2022 -stella ship- OSAKA and TOKYO】
2022年12月18日(日)
東京・EX THEATER ROPPONGI


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