MORISAKI WIN、COTTON CLUBでのクリスマスライブを開催!レポートも到着

2022年12月23日 / 17:00

『CHRIS’s CHRISTMAS TIME IS HERE 2022』 (okmusic UP's)

 MORISAKI WINが12月17日(土)、18日(日)に東京・COTTON CLUBにて、MORISAKI WIN ACOUSTIC LIVE『CHRIS’s CHRISTMAS TIME IS HERE 2022』を開催した。

 アーティストとしてだけではなく、ミュージカル『SPY×FAMILY』など舞台でも数多くの主演を務めるMORISAKI WIN(森崎ウィン)。本公演は、バンドマスターを務める宮野弦士(Pf、Gt)、武宮優馬(Ba)、油布郁(Ds)のトリオ編成で、過去テレビやステージで披露したカヴァー曲を中心に一年間を振り返るアコースティックライブとして、12月17日(土)と18日(日)の2日間で3公演が行われた。本レポートは、18日(日)1st.showの模様をお届けする。

 開演時間になると客席の後方にピンスポットが当たり、スーツ姿のWINがワイングラスを片手に登場した。WINは驚きの声と歓喜の拍手を送る観客の間近を歩きながらステージへと向かい、2020年末に実施した全世界へのオンラインライブ「CHRIS’s CHRISTMAS TIME IS HERE」で披露したメドレーにポール・マッカートニー「Wonderful Christmastime」を加えたスペシャルな「クリスマスメドレー」からライブを甘くロマンティックにスタートさせた。冒頭からクラップが湧き上がる中、ジャズアレンジされた「ジングルベル」の伴奏に合わせて、「楽しむ準備はできてますでしょうか? 最後までゆったりと僕についてきてください」と語りかけたWINが、2020年7月にリリースされたデビュー曲「パレード – PARADE」を椅子に座ってスイングしながらファンキーに歌い上げると、観客はナイトクラブという場所に合わせて、小さく手を左右に振って、胸元に夜空を駆ける星を描いた。

 最初のMCで観客と乾杯を交わした後、「ミュージカルやイベント、音楽番組への出演など、去年よりも音楽に携わることが増えた年になりました」と語り、今回のライブのコンセプトについて、「2022年を振り返るライブにしたい」と続けた。まずは、NHK BSプレミアム「映画音楽は素晴らしい!」で歌唱した、映画『カリブの熱い夜』の主題歌で、フィル・コリンズ「見つめて欲しい(Take A Look At Me Now)」やミュージカル映画『雨に唄えば(SINGIN’IN THE RAIN)』の表題曲では切ない歌声や軽やかなハミングを響かせ、映画化もされたブロードウェイミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』の劇中曲で、フジテレビ「MUSIC FAIR」で歌ったポップなウォントソング「Waving Through A Window」では、心の叫びにも似た力強い歌声を届けた。主人公・エヴァンの独り言のような呟きから、少しずつエモーションが高まっていき、心の奥底に潜めていた思いが一気に溢れ出すようなダイナミックな語り口は、オリジナル曲中心のワンマンライブではなかなか見られない、ミュージカル俳優らしいストーリー性やキャラクター性を感じさせるパフォーマンスとなっていた。

 さらに、「色褪せることのない昔の楽曲に新しく触れて、改めて、音楽の歴史の面白さを感じた」と語り、世界的な日本のシティポップブームの火付け役となった松原みき「真夜中のドア〜stay with me」や映画『タイタニック』の主題歌でセリーヌ・ディオン「My Heart Will Go On」といった女性シンガーの名曲を高らかでスムーズな歌声でカバーしてみせた。前者はNHK総合、NHK WORLD TVで放送された海外に日本の音楽の魅力を伝える番組「SONGS OF TOKYO」、後者は今年の夏にゲストヴォーカリストとして招かれた「EnerGia2022 広響POPS CONCERT」で広島交響楽団をバックに歌った楽曲。続く、「Fly Me to the Moon」も前述のコンサートで歌ったスクリーンミュージックで、ジャズのスタンダードナンバー。観客に向かって<I Love You>と指を差し、実に楽しそうに笑顔で歌っていたのが印象的だった。そして、ジャズアレンジされた「Wonderland」ではピアノトリオによるアンサンブルでフロアを心地よく揺らし、ラストナンバーとして、宮野のピアノ伴奏のみで「My Place, Your Place」をパフォーマンス。観客に向けて「僕の隣にいてくれますか?」と呼びかけ、マイクを外して<例え音が鳴り止んでも/アカペラで歌い続ける>と決意を表明。クリスマスソングから始まり、映画音楽、ミュージカルナンバーと時代を超えて愛されるスタンダードナンバーを歌い継ぎ、最後にオリジナル曲を2曲続けて、2022年の音楽活動の集大成となった舞台は大団円を迎えた。

 そして、鳴り止まない拍手に応えて、アンコールが実現。この日の朝に母国であるミャンマーで暮らすおばあちゃんから電話があったことを明かし、ミャンマーの主演ドラマの劇中で歌唱するために2017年に作った自作曲「おばあちゃんの言葉」を優しい語り口で歌唱。春のツアーではアコースティックギターの弾き語りだったが、本公演ではピアノの弾き語りでの披露し、ダンス、ビッグバンド、ジャズトリオと公演ごとに異なるコンセプトと編成で多彩な魅力を発揮してきた2022年の集大成となるステージを締め括った。

『MORISAKI WIN ACOUSTIC LIVE 「CHRIS’s CHRISTMAS TIME IS HERE」2022』

<セットリスト>

1, クリスマスメドレー

(Have Yourself A Merry Little Christmas~Wonderful Christmastime~Frosty the Snowman)

2, パレード – PARADE

3, Take A Look At Me Now

4, SINGIN’IN THE RAIN

5, Waving Through A Window

6, 真夜中のドア〜stay with me

7, My Heart Will Go On

8, Fly Me to the Moon

9, WonderLand

10, My Place, Your Place

EC1, おばあちゃんの言葉


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