【米ビルボード・アルバム・チャート】ハリー・スタイルズ初登場1位、集計開始以来のLP週間セールス最高記録

2022年5月30日 / 11:30

 ハリー・スタイルズのソロ3作目『ハリーズ・ハウス』がNo.1デビューを飾った、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 5月20日にリリースした『ハリーズ・ハウス』は、2019年12月発売の前作『ファイン・ライン』から約2年半ぶり、ワン・ダイレクションの作品を除くソロ3枚目のスタジオ・アルバムで、2017年5月に発表したソロ・デビュー作『ハリー・スタイルズ』を含むソロ3作がすべてBillboard 200で1位に初登場するという快挙を達成した。

 『ハリーズ・ハウス』の初動ユニットは521,500で、その内訳アルバム・セールスが330,000、アルバム・ストリーミング(SEA)が189,000、トラックによるユニット(TEA)が2,500だった。アルバムの週間ストリーミングは全13曲で2億4,696万回を打ち出し、R&B、ヒップホップ、ラテン・アルバムを除く2022年最大の週間ストリーミングを更新している。

 過去18か月で週間ユニットが50万を超えたのは以下の4作のみで、2021年12月4日付でアデルの『30』が首位に初登場した際の839,000ユニット以来、約6か月間の最高値で、現時点の今年最大の週間記録を更新した。なお、『ハリーズ・ハウス』と『30』はいずれもコロムビア・レコードからリリースされたアルバムとなっている。

612,500ユニット ドレイク『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』(2021年9月18日)
604,500ユニット テイラー・スウィフト 『レッド(テイラーズ・ヴァージョン)』(2021年11月27日)
839,000ユニット アデル『30』(2021年12月4日)
521,500ユニット ハリー・スタイルズ『ハリーズ・ハウス』(2022年6月4日)

 先月は、5月14日付でフューチャーの『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』が222,000、5月21日付でバッド・バニーの『Un Verano Sin Ti』が274,000、そして先週5月28日付ではケンドリック・ラマーの『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』が295,500で3週連続、それぞれ今年の週間ユニット最高記録を更新したばかりだが、今週はハリー・スタイルズがそれらを大きく上回り、4週連続で記録を塗り替えている。

 アルバムの週間セールスとしても、アデルの『30』が初週(2021年12月4日)で打ち出した692,000枚以来、過去6か月と今年の最高売上を更新し、今週のトップ・セールスにも輝いた。過去18か月で330,000枚を上回ったのは、『30』のほか前述の 『レッド(テイラーズ・ヴァージョン)』が初週(2021年11月27日)で記録した369,000枚の3作のみとなっている。

 今週売り上げた330,000枚のうち、182,000枚がアナログ盤(LP)による売り上げで、集計が始まった1991年以降のレコードによる週間セールスとしては、その『レッド(テイラーズ・ヴァージョン)』が初週で売り上げた114,000枚を上回る、過去最高記録を更新。また、現時点での2022年最大のLP週間セールスも更新した。

 本作からは、3月末にリリースしたリード・シングル「アズ・イット・ワズ」が、初登場の4月16日、4月30日、5月7日付の計3週1位を獲得し、アルバムのヒットに繋げた。

 また、アルバムのリリース直前にはApple Musicのゼイン・ロウとのインタビュー(5月16日)や、米SiriusXMの『ハワード・スターン・ショー』(5月18日)、米NBCの『トゥデイ』(5月19日)、米NPRの『モーニング・エディション』(5月20日)などで インタビューやパフォーマンスを披露し、積極的なプロモーションを行っている。発売日には米ニューヨークのUBSアリーナで『One Night Only in New York』と題したコンサートを開催し、話題を呼んだ。

 2位は、先週に引き続きバッド・バニーの『Un Verano Sin Ti』が同位をキープ。前週から15%減少したものの、登場3週目で155,000ユニットと高水準を維持している。一方、先週1位にデビューしたケンドリック・ラマーの『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』は、68%減少の96,000ユニットまで落ち込み、今週3位にダウンした。先週3位にランクインしていたフューチャーの『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』は、77,000ユニット(14%減少)を獲得して4位に順位を下げている。

 続いて今週5位に初登場したのは、米オクラホマ州出身のカントリー・シンガー=ザック・ブライアンの新作『アメリカン・ハートブレイク』。初動ユニットは71,500で、その内訳64,500がアルバム・ストリーミング、6,000がアルバム・セールス、1,000がトラックによるユニットと全体の約9割をストリーミングが占めた。アルバムの週間ストリーミング数は、全34曲で8,409万回を記録している。

 本作は、2020年5月に発表した前作『エリザベート』から2年ぶり、3作目のスタジオ・アルバムで、Billboard 200でのTOP10入りは自身初の快挙。なお、これまでデビュー作『DeAnn』がヒートシーカーズ・サウス・セントラル・チャートで10位、アメリカーナ/フォーク・アルバム・チャートで6位に、2020年のEP『クワイエット、ヘヴィー・ドリームス』がヒートシーカーズ・チャートで8位、アメリカーナ/フォーク・アルバム・チャートで20位に、そして前作『エリザベート』がヒートシーカーズ・チャートで16位、アメリカーナ/フォーク・アルバム・チャートで10位をそれぞれ獲得しているが、総合(Billboard 200)でのランクインは本作『アメリカン・ハートブレイク』が初となる。

 以下、モーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(51,500ユニット / 7%減少)が5位から6位、ジャック・ハーロウの『カム・ホーム・ザ・キッズ・ミス・ユー』(41,000ユニット / 26%減少)が6位から7位にそれぞれダウン。オリヴィア・ロドリゴの『サワー』(32,500ユニット / 1%増加)は9位から8位に上昇し、先週4位に初登場したTOMORROW X TOGETHERの『minisode 2: Thursday’s Child』(30,500ユニット / 55%減少)は9位に順位を下げ、10位は先週に引き続きリル・ダークの『7220』(27,000ユニット / 7%減少)が同位をキープした。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは6月3日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ハリーズ・ハウス』ハリー・スタイルズ
2位『Un Verano Sin Ti』バッド・バニー
3位『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』ケンドリック・ラマー
4位『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』フューチャー
5位『アメリカン・ハートブレイク』ザック・ブライアン
6位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
7位『カム・ホーム・ザ・キッズ・ミス・ユー』ジャック・ハーロウ
8位『サワー』オリヴィア・ロドリゴ
9位『minisode 2: Thursday’s Child』TOMORROW X TOGETHER
10位『7220』リル・ダーク


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