リゾが、米テキサス州オースティンで開催された今年の【SXSW】フェスティバルの基調講演で、中絶やトランスジェンダーの人々の権利を対象としたテキサス州の法律に強く反対すると宣言し、この法律を“残虐”と称した。
現地時間2022年3月13日に彼女は、オースティン・コンベンション・センターで満員の聴衆を前に、「中絶禁止令は残虐です。余計なお世話。私の体に手を出すな」と述べた。
昨年テキサス州は、妊娠6週目までの中絶を事実上犯罪とする、全米で最も厳しいレベルの中絶規制法に署名した。この法律に対し、中絶権擁護団体が争ってきたが、3月11日にテキサス州最高裁が下した判決は、中絶クリニックがこの禁止令の阻止を求めて起こした連邦訴訟を実質的に封じ込めるものだった。
また、テキサスのグレッグ・アボット州知事は今年2月、トランスジェンダーの若者に対する性別適合手術を“児童虐待”とみなし、医師、看護師、教師に対し、自分の子どもがそうした手術を受けることを手助けした親をテキサス州家族・保護サービス局に報告するよう求める命令に署名した。3月11日に州地裁がこの命令を一時的に差し止めたが、テキサス州司法長官はこの判決を不服とし、テキサス州最高裁判所まで争うとしている。
リゾは、【SXSW】の講演で、「トランスジェンダー（の人々）の権利は人権です」と強調し、“私たちを失望させている”政治家たちを非難した。
3月25日にAmazonの番組『Lizzo’s Watch Out for the Big Grrrls』が解禁されるリゾは、ミシガン州デトロイトで生まれ、ヒューストンで育っている。そんな彼女は、「私はヒューストンを代表することは誇れますが、テキサスの政治を代表することは誇れません」と述べている。
彼女はまた、講演の後半で、大ヒット作『コズ・アイ・ラヴ・ユー』からおよそ3年ぶりとなるニュー・アルバムが完成し、「とてもとても近いうちに」リリースする予定であると語った。