【米ビルボード・アルバム・チャート】『ミラベルと魔法だらけの家』サントラ9週目のNo.1、故キング・ヴォン初登場2位

　『ミラベルと魔法だらけの家』のサウンドトラックが9週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

　2022年1月15日付で1位を獲得してから、翌22日を逃がして1月29日付から今週まで通算9週の首位をマークした『ミラベルと魔法だらけの家』。過去5年間で首位獲得週が9週を超えたアルバムは、昨年の1月から3月までに10週を記録したモーガン・ウォレンの『デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム』（今週3位）と本作の2作のみで、サウンドトラックでは2014年に13週をマークした同ディズニー作品の『アナと雪の女王』以来の快挙。なお、『アナと雪の女王』と『デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム』は、どちらもその年の年間アルバム・チャートで1位に輝いている。

　『ミラベルと魔法だらけの家』が今週獲得したユニットは72,500（9％減少）で、そのうちアルバム・ストリーミングが63,000（8％減少）、アルバム・セールスが8,000（14％減少）、トラックによるユニットは1,500（12％減少）だった。アルバムの週間ストリーミングは9,303万回で、1位を獲得してから初めて1億回を下回っている。

　2021年11月19日にリリースされた『ミラベルと魔法だらけの家』は、映画が公開された翌24日から徐々にチャートを上昇し、12月24日にディズニープラスで配信された反響を受けて今年の1月15日付で1位に到達した。アルバムの総ユニットは今週で103万に達し、今年初のミリオン・ユニットを記録している。

　続いて2位には、2020年11月に死去した米イリノイ州シカゴ出身のラッパー＝キング・ヴォンの『What It Means to Be King』が初登場。本作は、亡くなった直後の2020年11月21日付で5位を記録したデビュー・アルバム『Welcome to O’Block』に続く2作目のスタジオ・アルバムで、2作連続のTOP10入りと自己最高位を更新した。

　『What It Means to Be King』の初動ユニットは59,000で、そのうちアルバム・ストリーミングが55,000、アルバム・セールスは4,000だった。アルバムの週間ストリーミングは、全19曲で7,906回を記録している。本作には、幼なじみでもあるリル・ダークやマネーバッグ・ヨー、エイ・ブギー・ウィット・ダ・フーディなど人気ラッパーが多数参加していて、21サヴェージをフィーチャーした先行シングル「Don’t Play That」は、ソング・チャート“Hot 100”で40位、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートでは11位のヒットを記録し、アルバムの注目度を高めた。

　3位は、前述のとおりモーガン・ウォレンの『デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム』が今週も同位をキープし、TOP10のランクイン週を通算60週目に更新した。2000年以降にリリースされた作品としては、先週59週で並んだテイラー・スウィフトの『1989』（2014年）を上回り、84週をマークしたアデルの『21』（2011年）に続く2番目の記録に達した。週間ユニットは、前週から7％増加の45,000に上昇している。

　先週2位に初登場したコダック・ブラックの新作『Back for Everything』は、ユニット数を38％減少の37,000に落として4位にダウン。ガンナの『DS4Ever』も、8％減少の34,500ユニットで4位から5位に、ザ・ウィークエンドのベスト盤『ザ・ハイライツ』も、2％減少の33,000ユニットで5位から6位にそれぞれ順位を下げた。

　7位は、前週とほぼ同率の31,000ユニットを記録してオリヴィア・ロドリゴの『サワー』が同位をキープ。『サワー』と僅差の31,000ユニットを記録したが、ドレイクの『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』は先週の6位から2ランクダウンしている。9位は、先週の10位からドージャ・キャットの『プラネット・ハー』が上昇。週間ユニットも、4％増加の30,000に上昇した。

　今週10位に初登場したのは、ダベイビーとヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインのコラボレーション・ミックステープ『ベター・ザン・ユー』。初動ユニットは 28,500で、そのうちアルバム・ストリーミングが27,500、アルバム・セールスとトラックによるユニットはそれぞれ1,000で、ストリーミングによるポイントが大多数を占めた。12曲と控えめながら、アルバムの週間ストリーミングは4,035万回を記録している。

　ダベイビーは、3枚のスタジオ・アルバム（うち2作が1位）に続く4作目、 ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインも3枚のスタジオ・アルバムと5つのミックステープ（うち4作が1位）を含む9作目のTOP10入りを果たしている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは3月18日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ミラベルと魔法だらけの家』サウンドトラック
2位『What It Means to Be King』キング・ヴォン
3位『デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
4位『Back for Everything』コダック・ブラック
5位『DS4Ever』ガンナ
6位『ザ・ハイライツ』ザ・ウィークエンド
7位『サワー』オリヴィア・ロドリゴ
8位『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』ドレイク
9位『プラネット・ハー』ドージャ・キャット
10位『ベター・ザン・ユー』ダベイビー＆ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン