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やっぱり日本の大晦日は『紅白歌合戦』! 紅白で心に残った名曲5選

やっぱり日本の大晦日は『紅白歌合戦』! 紅白で心に残った名曲5選 (okmusic UP's)

新年あけましておめでとうございます! 2021年の幕開けと比べたら多少状況は良くなれど、今年も旅行や帰省は自粛して、家でゆっくりのんびり過ごしてるという人も多いであろう年末年始。そんな僕らの心を癒やし、和ませてくれたのが、日本の大晦日の風物詩『紅白歌合戦』でした。司会の大泉 洋と川口春奈の力や凝りまくった演出、有観客だったもあり、明るく楽しい雰囲気だった2021年の『紅白』で、個人的に心に残った曲を振り返ります。
「きらり」(’21)/藤井 風

正確には「きらり」~「燃えよ」と2曲を披露した藤井 風。放送後、SNSやニュースですごい話題になっているので、改めて説明するまでもないですが。岡山の自宅から「きらり」を披露したかと思いきや、カメラが会場に移り、藤井がステージにサプライズ登場。ステージ上のピアノの弾き語りで「燃えよ」を歌い上げる彼のカッコ良さたるや! さらにスラッとカッコ良いルックスや、歌唱後の岡山訛りのやりとりなど、やりすぎ!というほどのカッコ良さは中高年の視聴者にも刺さったはず。今年はトリを福山雅治とMISIAが務め、こうして時代は移り変わっていくのだなと思ったが。音楽界のこれからを担うであろう藤井 風の存在に、紅白の未来はまだまだ明るいと思った。
「マツケンサンバII」(’04)/松平 健

第一部のラスト。『東京オリンピック2020』の開会式の演出を模したVTRから、国立競技場などをスケボーで走る風景が映像で流れ、ステージに登場したのはスケボーに乗った松平 健! 出演者たちも巻き込み、これ以上ないほど賑やかで華やかなステージを見せた「マツケンサンバ2」は2022年の暗いニュースを忘れさせるほどの明るさと眩さだった! 面白かったのが、東京五輪を彷彿させる数々の演出もあって、ステージを見ながら「開会式を思い出すなぁ」と錯覚してしまったこと。そうか、SNSで「マツケンサンバ待望論」はあったけど、本当は出てないんだ! 紅白のせいで、俺みたいに「東京五輪の開会式はマツケンサンバで盛り上がった」って嘘の記憶が定着してしまう人はかなりいると思う(笑)。
「ドラゴンクエスト 序曲」(’86) /東京都交響楽団

こちらは本当に『東京オリンピック2020』開会式で使用された曲。第二部の冒頭、特別企画として披露された東京都交響楽団の演奏による「ドラゴンクエスト 序曲」と「そして伝説へ」。ドット絵を使ったOP映像や、すぎやまこういち先生の功績、ドラクエのゲーム映像がバックに流れる中、フルオーケストラの美しい演奏で披露された楽曲は圧倒的かつ、感動的! 中学校の頃、『ドラクエIII』に夢中になり、その音楽の素晴らしさに感動して、サントラ盤を買って聴き込んだことを思い出しつつ、「そして伝説へ」の胸躍る展開に興奮していると、ラストは『ドラクエ』のED風のスタッフロール。壮大な演奏に乗せて、“音楽 すぎやまこういち”とクレジットが出た時に涙腺が崩壊した。すぎやま先生、僕たちに音楽の素晴らしさを教えてくれてありがとうございました。
「さらば青春の光」(’94)/布袋寅泰

紅白初出場となった布袋寅泰。『東京パラリンピック』閉会式に登場し、圧倒的パフォーマンスを見せた「Battle Without Honor Or Humanity」で登場し、ギラギラした豪華セットで圧巻のギタープレイと歌を魅せたステージは文句ナシにカッコ良かったし、熱く激しく興奮させられたが、欲を言えばNHKホールの人前でのパフォーマンスが観たかった! NHKホールが改装中ということで、東京国際フォーラムで行なわれた今回。『紅白』を観て思ったのが、会場が違うとこんな雰囲気が変わるのだなということ。宮本浩次の「夜明けのうた」のような東京の夜景をバックに歌う中継や、作り込まれたスタジオセットでの収録もいいけど、NHKホールの臨場感、計算され尽くしたステージセットや舞台転換、ステージいっぱいに使った小林幸子などのド派手な演出も紅白の魅力だったのだと改めて思った。布袋寅泰には再度、『紅白』にご出演いただいて。次はNHKホールでのステージが観たいと思った。
「津軽海峡・冬景色」(’77) /石川さゆり

細川たかしの「北酒場」、坂本冬美の「夜桜お七」といった演歌の名曲たちを聴きながら、「やっぱり紅白に演歌は欠かせないな」と思っていたら。石川さゆりはKREVA、MIYAVIとともにステージに登場し、昨年発売されたアルバム『粋 ~Iki~』収録の「火事と喧嘩は江戸の華」をパフォーマンス。世代もジャンルも越えたコラボはめちゃくちゃカッコ良かったし、逆に大御所の凄みを感じさせたが、ダイナミックな墨絵の映像や吹雪の演出で歌い上げる「津軽海峡・冬景色」も本当に素晴らしかった。「時代を超えて愛され続ける曲」とテロップが出ていたが、まさに時代も世代も越えて感動させることのできる曲だなと改めて思った。大晦日に家族揃って『紅白』を観て、福山雅治目当てのお母さんが藤井 風にひと目惚れしたり、キンプリ目当ての子供が石川さゆりのカッコ良さに驚いたり。音楽を通じて家族の会話やコミュニケーションが生まれて、みんながより音楽を好きになるんだろうなと想像すると、やはり紅白歌合戦は日本の大晦日の風物詩として、いつまでも在り続けてほしいと思った。
TEXT/フジジュン(おもしろライター・サウナ好き)

フジジュン プロフィール:1975年、長野県生まれ。『イカ天』の影響でロックに目覚めて、雑誌『宝島』を教科書に育った、ロックとお笑い好きのおもしろライター。オリコン株式会社や『インディーズマガジン』を経て、00年よりライター、編集者、デザイナー、ラジオDJ、漫画原作者として活動。12年に(株)FUJIJUN WORKSを立ち上げ、バカ社長(クレイジーSKB公認)に就任。メジャー、インディーズ問わず、邦楽ロックが得意分野だが、EBiDANなど若い男の子も大好き。笑いやバカの要素を含むバンドは大好物。

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