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【米ビルボード・ソング・チャート】「恋人たちのクリスマス」首位返り咲き、歴代最多となる9曲のホリデー・ソングがTOP10入り

 マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」が首位に返り咲いた、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
 
 ホリデー・シーズンの到来と共に上昇し、12月19日付チャートで約1年ぶりの首位復帰を果たした「恋人たちのクリスマス」。先週は、1位に初登場したテイラー・スウィフトの「willow」に一旦その座を明け渡したが、今週は集計期間がクリスマス・ウィークということもあり、各ポイントを上昇させて再びトップの座についた。
 
 前週から35%増加の5,490万再生を記録して、ストリーミング・ソング・チャートでも通算9週目の首位をキープ。24%増加の12,000ダウンロードを記録して、デジタル・ソング・セールス・チャートでは6位から2位に、11%増の3,370万回を記録して、エアプレイ・チャートでも17位から13位にそれぞれ上昇した。Holiday 100(ホリデー・ソング・チャート)では、通算45週目、30週連続の首位を独占している。
 
 「恋人たちのクリスマス」は、2019年12月21日、28日、2020年1月4日、2020年12月19日、そして今週2021年1月2日付チャートの計5週、3年間にわたり首位を獲得した初のタイトルという記録を打ち立てた。年代ごとの記録としても、マライアは1990年から2000年、2005年から06年、2008年、そして2019年から2021年の17年間で1位を獲得し、歴代トップに立った。
 
年代別首位獲得数
17年 マライア・キャリー
10年 ポール・マッカートニー
10年 マイケル・ジャクソン
10年 マドンナ
 
 既に最長記録を達成しているが、マライア・キャリーはこれでHot 100における首位獲得週を84週目に更新し、2位のリアーナ(60週)をさらに引き離してトップを独走している。 
 
 ホリデー・ソングとしても、4週で並んでいたアルビン&ザ・チップマンクスの「ザ・チップマンク・ソング」(1958年12月22日から1959年1月12日)を上回り、歴代最長記録を更新した。
 
 マライア・キャリーが初めて首位を獲得したのは、デビュー曲「ヴィジョン・オブ・ラヴ」が記録した1990年8月4日付チャートで、初の首位獲得からの期間としては30年5か月に記録を更新し、こちらも歴代最長記録を打ち立てた。なお、女性ソロ・シンガーのシェールは、ポップス・デュオ=ソニー&シェール名義のタイトルを含めると、「アイ・ガット・ユー・ベイブ」(1965年8月14日)から「ビリーヴ」(1999年4月3日)まで、33年7か月という記録を打ち立てているが、グループのタイトルを含まない記録としては、マライアの30年5か月が最長記録となる。
 
 以下、ブレンダ・リーの「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」が3位から2位に、ボビー・ヘルムズの「ジングル・ベル・ロック」が4位から3位に 、バール・アイヴスの「ア・ホリー・ジョリー・クリスマス」が6位から4位に、そして アンディ・ウイリアムスの「イッツ・ザ・モスト・ワンダフル・タイム・オブ・ザ・イヤー」が7位から5位にそれぞれ上昇し、TOP5は全てホリデー・ソングが独占した。
 
 TOP5をホリデー・ソングが独占したのは歴代初の快挙で、ランクインしたそれぞれの楽曲全てが最高位を記録。アンディ・ウイリアムスは、最高2位を記録した「もう離さない」(1963年4月2日)以来57年3週間ぶりにTOP5入りし、歴代最長記録更新と自身3曲目のTOP5入りを果たしている。
 
 なお、ホセ・フェリシアーノの「Feliz Navidad」も先週の10位から6位に上昇していて、上位6曲全てがホリデー・ソングによる独占となった。今週は、7位にランクインしている24kGoldnの「ムード feat.イアン・ディオール」以外9曲全てがホリデー・ソングで、TOP10におけるランクイン数としては先週の6曲を上回る、歴代最多を更新している。
 
 その他には、ディーン・マーティンの「レット・イット・スノー」が11位から8位に、ワム!の「ラスト・クリスマス」が14位から9位に、そしてチャック・ベリーの「ラン・ルドルフ・ラン」が29位から10位にジャンプアップし、それぞれTOP10入りした。いずれも高い知名度を誇るホリデー・ソングだが、意外にもHot 100でのTOP10入りは初の快挙。
 
 ディーン・マーティンは、1965年に最高10位を記録した「アイ・ウィル」以来約55年ぶりのTOP10入りで、自身初のNo.1ヒット「誰かが誰かを愛してる」(1964年)、最高6位を記録した「ザ・ドア・イズ・スティル・オープン・トゥ・マイ・ハート」(1964年)含む4曲目のランクイン。
 
 ワム!は、最高10位を記録した「エッジ・オヴ・ヘヴン」(1986年)以来34年ぶり、通算7曲目のTOP10入りとなる。なお、メンバーの故ジョージ・マイケルは、ソロとして14曲をTOP10に送り込んでおり、そのうち7曲で首位を獲得した。偶然ではあるが、前述のディーン・マーティンとジョージ・マイケルは、いずれもクリスマス当日の12月25日に亡くなっている。
 
ワム!TOP10ヒット
1位 「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」(1984年)
1位 「ケアレス・ウィスパー」 (1984年)  
3位 「フリーダム (1985年)
1位 「恋のかけひき」(1985年)
3位 「アイム・ユア・マン」 (1985年)
10位 「エッジ・オヴ・ヘヴン」(1986年)
9位 「ラスト・クリスマス」(2021年) 
 
 チャック・ベリーは、最高10位を記録した「ノー・パティキュラー・プレイス・トゥ・ゴー」(1964年)、そして首位を獲得した「マイ・ディンガリン」(1972年)に続く3曲目のTOP10入りで、「ラン・ルドルフ・ラン」はHot 100に初登場してからTOP10にランクインするまでの期間を62年2週間に更新し、前述の「ジングル・ベル・ロック」が打ち立てた60年2週間を上回る歴代最長記録を更新した。なお、Hot 100の集計がはじまったのは1958年からであり、それ以前の記録は含まれていない。

 先週1位に初登場したテイラー・スウィフトの「willow」は、今週38位まで急落し、7月4日付チャートで1位から33位までランクダウンした、ニッキー・ミナージュ&シックスナインの「トロールズ」を上回るワースト記録を打ち立ててしまった。
 
 例年の傾向からすると、次週はホリデー・ソングが一掃され、ランクダウンしていたタイトルが一気にTOP10復帰することが予想される。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは1月4日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「恋人たちのクリスマス」マライア・キャリー
2位「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」ブレンダ・リー
3位「ジングル・ベル・ロック」ボビー・ヘルムズ
4位「ア・ホリー・ジョリー・クリスマス」バール・アイヴス
5位「イッツ・ザ・モスト・ワンダフル・タイム・オブ・ザ・イヤー」アンディ・ウイリアムス
6位「Feliz Navidad」ホセ・フェリシアーノ
7位「ムード」24kGoldn feat.イアン・ディオール
8位「レット・イット・スノー」ディーン・マーティン
9位「ラスト・クリスマス」ワム!
10位「ラン・ルドルフ・ラン」チャック・ベリー

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