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ポール・マッカートニーが、新作ソロ・アルバム『マッカートニーIII』の発売を記念してApple Musicのゼイン・ロウと約1時間に及ぶロング・インタビューに応じた。新型コロナウイルスのパンデミック中に制作されたニュー・アルバムについて、過去にリリースしたソロ・アルバムの制作時の状況と比較しながら語ったほか、ジョン・レノンからザ・ビートルズを去ると告げられたあとの複雑な心境、そして気に入っているザ・ビートルズの楽曲などについて語っている。
今回のインタビューの締めくくりでロウが、「あなたが一番気に入っているザ・ビートルズのレコードについて質問したことありましたっけ?(答えを)避けられましたっけ?」と冗談ぽく尋ねると、これまで何度も同じ質問をされてきたであろうポールは、「僕はいつも(その質問の答えを)避けるんだよ」と冗談で返しつつも、「人にそれを聞かれるとね、僕はいつも“ユー・ノウ・マイ・ネーム/You Know My Name (Look Up the Number)”って言うんだ」と、1970年にリリースされた「レット・イット・ビー」のB面曲を挙げた。この自由で風変わりな楽曲について彼は、「これは誰も知らない、滑稽でおどけたB面曲なんだけれど、僕たちはものすごく楽しみながら作ったんだよね。ちょっとしたコメディー・レコードみたいなものだよ。作った時の喜びを思い出すんだ」と、嬉しそうな表情で語っている。
さらに彼は、「ザ・ビートルズの曲で大好きなのはたくさんあるよ。“ストロベリー・フィールズ”は最高な曲だし、“ヘイ・ジュード”もうまくいったと思う。気に入っている曲はたくさんある。“ブラックバード”も好きだ。“エリナー・リグビー”も好きだ」といくつか答えを追加した。
また、これまでで聴いた回数が最も多いザ・ビートルズ曲はどれかと聞かれると、「多分“レット・イット・ビー”だろうね」と答え、「曲として、一番あちこちで耳にする。至る所に広がったと言うか」と、その理由について語っている。
インタビューでは、ザ・ビートルズ解散後の喪失感や、当時ジョンがどのような思いで去る決断をしたのかについての自身の見解、そして拗れてしまっていたジョンとの関係を1980年に彼が暗殺される少し前から修復し始めていたことについて語っている。
「ジョンに関して本当に良かったと思うのは、お互いとの関係が元どおりになり始めていたんだよ」と彼は明かし、「それは僕にとって大いにありがたいことだった。彼が悲劇的に殺されてしまった時にまだケンカをしていたとしたら、自分がどうやってそれと折り合いをつけていたか、ちょっと分からないから。でもお互いに話せていたから、それはすごく良かった」と振り返っている。
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