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スティーヴィー・ワンダーが、2020年10月13日にヴァーチャル記者会見を開き、「今日は、これまでやったことがないことをやる」と述べてからいくつかの重要な告知を行った。
まず彼は、長年所属していたモータウン・レーベルを離れ、リパブリック・レコードと提携して自身の<So What the Fuss Records>レーベルを発足させたことを明かした。彼は引き続きユニバーサル・ミュージック・グループにとどまる。
この日、ワンダーは新たな自主レーベルから新曲を2曲リリースした。ラプソディー(Rapsody)/コーデー(Cordae)/チカ(Chika)/バスタ・ライムスをフィーチャーした「Can’t Put It in The Hands of Fate」と、ゲイリー・クラーク・ジュニアをフィーチャーした「Where Is Our Love Song」で、後者は全収益がFeeding Americaに寄付される。
ワンダーは、2019年7月に英ロンドンで開催された【BSTフェスティバル】で、腎臓移植手術を受けるためライブ活動をしばらく休止すると発表していた。当時、「ドナーも決まっているし、全て順調だ」と述べた彼は、12月に無事手術を終えている。
今年9月に彼は、『The Universe Is Watching Us ― Stevie Wonder In His Feelings』と題された、約7分の動画を自身のYouTubeチャンネルにアップした。現在までに25万回以上視聴されているこの動画は、3月に黒人女性が自宅で殺された事件で警察官がようやく起訴されたことを受けて発信されたもので、6月のジューンティーンスに合わせて公開されたもの同様、警察による黒人に対する蛮行など、現在アメリカで起きている社会問題を憂いている彼の真剣な思いが伝わってくる。
スティーヴィー・ワンダーは、モータウン・レーベルからは2005年以来新しいスタジオ・アルバムを発表していない。その年の10月にリリースされた23枚目となる『A Time to Love』は、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で5位を獲得した。彼の新レーベル名でもある「So What the Fuss」(ソー・ホワット・ザ・ファス)は、このアルバムからのファースト・シングルで、アン・ヴォーグとプリンスをフィーチャーした楽曲だ。
新レーベルから新曲2曲を発表したワンダーだが、今後もモータウンと組んでゴスペル作をリリースするかもしれないと述べている。今後『Can’t Put It In the Hands of Fate』と題されたEPも予定されており、次のフル・アルバムのタイトルは『Through the Eyes Of Wonder』になるそうだ。
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