さくらしめじ、バスで東京の街を移動しながら配信ライブを敢行

2020年8月2日 / 10:00

8月1日(土)@配信ライブ『さくらしめじ東京の街からライブしまーす‼』 photo by 鈴木友莉 (okmusic UP's)

 田中雅功と髙田彪我からなるフォークデュオのさくらしめじが8月1日(土)に配信ライブ『さくらしめじ東京の街からライブしまーす‼』を開催した。

 さくらしめじの配信ライブは、6月14日(日)に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEで無観客の有料配信ライブ「さくらしめじ結成記念配信ライブ『しめたん』6周年スペシャル!~6(む)言のままじゃいられない!!~」以来、1ヶ月半ぶり。今回は、「さくらしめじ東京の街からライブしまーす‼」と題し、車内にステージや照明、スピーカーを設置したシースルーの“LIVE BUS”に乗車し、渋谷から原宿、六本木、東京タワー、レインボーブリッジ、お台場と東京都内をバスで移動しながらのライブを敢行。当日までタイトル以外の詳細を伏せていたこともあり、画面越しに待っていたファンはもちろん、街ゆく人々も驚かせる、遊び心と意外性の溢れた楽しい配信ライブとなった。

 さくらしめじを乗せたLIVE BUSは、LINE CUBE SHIBUYA(旧・渋谷公会堂)付近から出発。どんな状況下に置かれても歌っていくんだという意志が込められた「朝が来る前に」を歌い始めると、歩行者の視線が一気に集中。彪我が「渋谷の街のみなさ〜ん。どうもこんにちは、さくらしめじで〜す」と明るく挨拶。スクランブル交差点では、フォークデュオの新境地に挑んだ4つ打ちのロックアンセム「My Sunshine」を高らかに響かせた。

 ここでトークゲストとして、女優の永野芽郁がVTRで出演。彼女の主演ドラマで、さくらしめじが主題歌を手掛けたラブソング「ひだりむね」をリクエスト。永野の「楽しく笑顔で元気に歌ってください」というお願い通りに笑顔でパフォーマンスし、曲中では「原宿!」と叫び、通行人に手を振りつつ、思わず「あ、クレープだ。美味しそう」とつぶやく場面もあった。

 意外と坂の多い東京の街を走るバスの揺れに耐えつつ、二人で何度もアイコンタクトを取り、必死に息を合わせる二人は原宿駅前に到着。「かぜだより」を優しく切なく歌い、「てぃーけーじ」では、雅功が画面を通して、<てぃーけーじー>ならぬ、<#さくらしめじ東京2020>という早口のコール&レスポンスを繰り広げ、彪我は<きみにひとすじ>を<東京にひとすじ>に変えて歌唱。さらに、表参道の交差点で「東京の/景色はまるで/TKG/知れば知るほど/味は出る出る」という和歌を披露した。

 続いて、二組目のスペシャルゲストとして、雅功が以前からファンだと公言している3 ピースのロックバンド、the peggiesの3 人が生電話で出演。誰がゲストか知らされていなかった雅功は「やばいやばい。無理無理」と動揺しながらも、「iTunesで初めて買ったアーティストがthe peggiesさんなんです。ずっと言いたかった。光栄です」と感激。同じく、自身のtwitterでさくらしめじを“推し”と書いてきたヴォーカル&ギターの北澤ゆうほのリクエストで、4年前にリリースされた3rdシングル「さんきゅう」を丁寧に繊細に歌い、大人と子供の間で揺れる葛藤や不安を表現。さらに、東京タワーに近づいたところで、今度は彪我がリスペクトしている大石昌良と電話が繋がり、「うっそー! 嬉しすぎるよ。今日はいい日だ。嬉しすぎます。生きててよかった。嬉しいしか言えない」と大興奮。2019年3月にはツーマンライブも行った先輩からエールを受け取った二人は「スタートダッシュ」で爽やかに勢いよくはじまりの鐘を鳴らし、レインボーブリッジを経てお台場へと向かうバスの中で、二人で作詞作曲した「青春の唄」から「同じ雲の下」「靴底メモリー」と、思わずコブシを上げてジャンプしたくなるような胸熱ナンバーを立て続けに演奏した。

 最後の2曲を前に、雅功は初のバスライブを振り返り、「感慨深いものがありました」と語り出し、今回の配信ライブの詳細を伝えなかった理由として、「一種の決意表明であると思ってます」と明かし、「僕たちはこれからもみんなが想像だにしないことをやっていきたい。もっともっとみんなをびっくりさせたいし、みんなで楽しいことをやっていきたい」と伝えると、彪我も「不可能を可能にする!」と声を合わせた。そして、なりたい自分になるために日々を戦う聴き手の日常に寄り添いそっと背中を押す応援歌「合言葉」では、<あの角を曲がったら>という歌詞とシンクロするようにバスが曲がるという奇跡も起き、ラストナンバーとして、この日を象徴するような<ハラハラ ドキドキするような/ワクワク トキメクことだらけさ>というフレーズが収められた妄想ラブソング「えそらごと」で締めくくり、雅功は「これからもみんなでびっくりするようなことをたくさんしていこうね」と声をあげた。

 Twitterに溢れた声に応えたアンコールでは、彪我が「ドキドキを超える楽しさがあったね」と振り返ると、雅功は「これからもやりたいことを1つ1つ実現させて大きくなっていきたい」と改めて決意を表明。再び戻ってきた東京タワーをバックに、二人で作った未来に向けたメッセージソング「風とあるがままに今を生きよう」を高らかに歌いあげ、ハラハラとドキドキとワクワクを届けた自身初のバスライブは幕を閉じた。

 なお、本公演の視聴チケット(購入者特典「オリジナルデジタル東京MAP」付き)は8月8日(土)19:00まで購入可能で、同日の23:59までアーカイブの視聴が可能となっている。見逃した方はぜひお早めに。

photo by 鈴木友莉

text by 永堀アツオ

【セットリスト】

M1.朝が来る前に

M2.My Sunshine

M3.ひだりむね

M4.かぜだより

M5. てぃーけーじー(#さくらしめじ東京2020 ver.)

M6.さんきゅう

M7.スタートダッシュ

M8.青春の唄

M9.同じ雲の下

M10.靴底メモリー

M11.合言葉

M12.えそらごと

EN1.風とあるがままに今を歩こう


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