2020年7月17日、ボリス・ジョンソン英首相がイングランドにおける劇場、コンサート、パフォーマンスなどの屋内イベントを8月1日から条件付きで再開する方針を発表した。同国におけるライブ・イベント再開に向けた5段階計画のフェーズ4にあたる。
英デジタル・文化・メディア・スポーツ省は開始日までに、観客のソーシャル・ディスタンスが徹底された状態で、ロンドン・シンフォニー・オーケストラ・アット・セント・ルークス・ロンドン（LSO at St. Lukes）などパフォーマンスのパイロット版を開催し、調査結果を基に会場向けの最終的な指針を作成する。
イベントを再開するには、「観客、出演者、そして会場で常にソーシャル・ディスタンスが保たれなければならない」と声明には記載されており、座席数を減らす、人同士の接触を減らすためにチケットをネットで販売する、ソーシャル・ディスタンスを促す標識を設置する、消毒の徹底、パフォーマンス・スケジュールをずらす、出演者同士のソーシャル・ディスタンスも可能な限り維持するなどの対策が再開条件として盛り込まれている。
この指針はイングランドの会場のみが対象で、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドにおけるイベント再開は各国の政権によって決定される。英政府は、文化芸術セクターに対する15.7億ポンド（約2,100億円）の緊急支援パッケージを提供することを今月上旬に発表した。
英国では新型コロナウィルス感染拡大の影響により、レクリエーション及び余暇の業界で働く35万人以上が一時解雇された。英ライブ・イベント業界は21万人の生活を支えている。