ブルースマンとしての本質、そして自信と誇りに満ちていた萩原健一!!

2018年5月3日 / 10:00

 22年ぶりのシングル『Time Flies』の発表とともに始まった萩原健一のツアーが5月2日、六本木・ビルボードライブ東京で初日を迎えた。デビュー51年目を迎えた永遠のロッカー、ショーケンの進化したパフォーマンスを体感したレポートをお伝えしたい。

 昨年の『50年祭』以来のライブとなる5月2日、第1回目の公演は始まる前から静かな熱気に包まれていた。BGMはすべて、ボブ・マーリーである。そして定刻の18時半になると、雷のSEとともに、ローリング・ストーンズが1960年代を彩った「We Love You」が爆音で響きわたった。そこにバンド・メンバーが登場し、続いて白いジャケットとパンツ、それにホワイトの靴というショーケンが、落ち着いた足取りでステージに上がる。

 1曲目は伝説のスーパーグループ、PYGの「自由に歩いて愛して」から始まった。ショーケンは2人のギタリストとともにギターを弾き、力強いリズム隊と冷静なキーボード、ソリッドな音のサックスがうねるようなグルーヴを打ち出してくる。ギターを抱えてシャウトするショーケンの声が、最初からストレートに伝わってきた。

 今回のライブで印象的だったのは、5月9日に発売される3曲入りシングル『Time Flies』からの新曲たちである。萩原健一の音楽の原体験となったという進駐軍(GHQ)仕込みのブルースを、彼自身の詞と曲で表現した楽曲は、一貫してきた生き方にも重なっているという印象を残した。

 中澤ノブヨシのゴスペル風のコーラスから始まった「Good Action」、幼い頃に横浜のジャズクラブで聴いたブルースから着想を得たと語った「Dejavu」、そして今回のライブのタイトルにも冠された「Time Flies」、いずれも今の気持ちを唄う、21世紀の現在に鳴っている音だった。それらの曲の言葉とメロディには、かつてのヒット曲や代表曲とも遜色ない、生きている音楽の魅力と躍動感があった。

 ライブの後半からは演奏のボルテージが上がり、萩原のシャウトもまた、より力強いものになっていった。そうした熱気が伝染したかのように、観客席と一体感が増していく。最後の曲を迎えると会場全体からコールアンドレスポンスが起こり、立ち上がる観客も出るほどであった。

 アンコールでも大合唱を巻き起こしたショーケンは、最後に「約40年ぶりに披露します」と、彼が歩んできた時の流れと人生を映し出すかのような名曲を歌った。その曲の歌詞こそが、今回の新曲のテーマとも通底するもので、近年のショーケン自身の活動を表していた。

 自由とひきかえに孤独の人生をゆく――。嵐のような強烈なグルーヴのなかで、萩原健一は深い余韻を残しながら、笑顔でステージから去っていった。

 今回のライブでショーケンは、ほぼ全曲を通して、エレキギターを弾くか、ブルースハープを響かせることで、ロックとブルースを体現していた。バンドのメンバーたちとアイ・コンタクトをとりながら、自然体で歌い、演奏する様はブルースマンそのものだった。その生き生きした姿から発せられるエネルギー、変わらないオーラを体験したことで、音楽が持っている根本的な力に未来への希望をも見いだせたような気がする。

 なおツアーはこのあと、5月4日に東京公演2日目を行い、名古屋、大阪、横浜をまわる。

Text:吉田ボブ(21歳)+佐藤剛(66歳)
Photo:Yuma Totsuka

◎公演情報
【萩原健一 「Time Flies」】
5月2日(水)・5月4日(金)ビルボードライブ東京
Info: http://www.billboard-live.com/
5月13日(日)名古屋ブルーノート
Info: http://www.nagoya-bluenote.com/
5月30日(水)・6月1日(金)・6月2日(土)ビルボードライブ大阪
Info: http://www.billboard-live.com/
6月9日(土)・6月10日(日)モーション・ブルー・ヨコハマ
Info: http://www.motionblue.co.jp/


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