楽しみながら挑むことができた様々な挑戦
最新アルバム『迦陵頻伽(かりょうびんが)』を引っ提げた2本のツアーを終えたばかりの陰陽座が、メンバーそれぞれ同ツアーの感想であり、ツアーに欠かせないアイテムについて語ってくれるリレーコラム『頻伽の魂合いを認めるが如し(びんがのたまあいをしたためるがごとし)』。前回の招鬼とツイン・リード・ギターを担う狩姦(Gu)が第三回に登場!
渾身のアルバム『迦陵頻伽』を引っ提げてのツアーも無事終わり、各地の皆さんと一緒に熱く楽しい最高の時間を過ごすことができて本当に幸せでした!
会場に来てくださった皆さんはお気付きだと思いますが、今まで以上に楽器の持ち替えが多かったと思います。それもそのはず、今回の作品から、7弦ギター、1音半下げチューニング、そしてギター以外ではワーミーペダルと、新しく導入されたものが多く、楽曲的にもギタリストとして今までにないぐらいのやり甲斐を感じることができました。前作までは、レギュラーと1音下げの2種類のチューニングを使用していましたが、今回からは全部で4種類のチューニングが使われることになったので、レコーディングに向けてそれぞれのチューニングに慣れることから始まりました。チューニングが変わると弾き心地も変わってくるのですが、各チューニングごとに同じくらいのテンションになるように弦のゲージ(太さ)を変えているので、1音半下げチューニングに関しては違和感なく馴染むことができましたが、7弦ギターはそう簡単にはいきません。弦が1本増えただけとはいえ、指板を見たときの視覚的な混乱や、ネックの幅が6弦ギターよりも広く、グリップ感の違いもあるので、それに少しでも早く慣れるよう、7弦ギターしか触らない期間を作ったりして馴染ませていきました。とは言っても苦労というものはなく、まったく違う楽器を弾いているかのような感じで、ギターをやり始めた頃のような新鮮な気持ちで取り組むことができ、とても良い経験にもなり、楽しみながら挑むことができました。
そしてその7弦ギターですが、今回は他のチューニングでも使用しているPaul Reed Smithのギターを使っていますが、より自分のプレイスタイルに合ったものを求めて、今TUNEさんにオリジナルの7弦ギターを製作していただいている最中です! 新しい作品や楽器を手にすることは本当に嬉しいことで、タダでもらうのではなくオーダーして購入するとはいえ、サンタさんのプレゼントを待つ子供のように、期待に胸躍らせて完成を待っています。
ということで、今回の作品では様々な挑戦があったわけですが、これからも妥協することなく「ギターは体の一部だ!」と言えるよう、日々精進していきたいと思います。
それはそうと、『迦陵頻伽』の曲が丸っと楽しめるBD/DVD『絶巓鸞舞』が遂に発売されました! 曲ごとに変わるメンバーの表情やホールならではの演出、そして各楽器の演奏と、色々な楽しみ方ができるこの映像作品をぜひ皆さんに観ていただきたいと思っています。
ツアーに欠かせないアイテム
これはヘッドホン・ギター・アンプで、楽屋などでウォーミングアップをするときに使っています。ポケットに入るくらいの大きさなので、持ち運びも簡単!
【リリース情報】