良質なアダルト・コンテンポラリーで統一された、原点回帰ともいえるジョン・メイヤー最新作『ザ・サーチ・フォー・エヴリシング』(Album Review)

2017年4月16日 / 18:00

 ジョン・メイヤー通算7作目のスタジオ・アルバム『ザ・サーチ・フォー・エヴリシング』が2017年4月14日にリリースされた。

 本作からは、2016年11月にリリースされた先行シングル「ラヴ・オン・ザ・ウィークエンド」含む4曲入りのEP盤『ザ・サーチ・フォー・エヴリシング:ウェーヴ・ワン』(2017年1月20日発売)と、「スティル・フィール・ライク・ユア・マン」など4曲が収録された第二弾『ザ・サーチ・フォー・エヴリシング:ウェーヴ・トゥー』(2017年2月24日発売)の2枚が発売されていて、それぞれに収録された計8曲に加え、4曲のニュー・トラックを追加した全12曲で構成された、完全版ということになる。既出した8曲からも、本作の完成度が高いことは言うまでもないが、良質なアダルト・コンテンポラリーで統一された、原点回帰ともいえるジョン・メイヤーらしいアルバムに仕上がっている。

 アルバム・リリースの1週間前に公開された、アルバムのオープニングを飾る「スティル・フィール・ライク・ユア・マン」のミュージック・ビデオは、襖や竹藪、着物といった和テイスト満載の内容で、音は「ラヴ・オン・ザ・ウィークエンド」のようなお洒落系シティ・ポップという、アンマッチなところが面白い。

 AOR直結の「ロージー」、カントリー・ロック調の「イン・ザ・ブラッド」、60年代ソウル風のオールディーズ・ナンバー「ムーヴィング・オン・アンド・ゲッティング・オーヴァー」、フレンチ・ポップのような「ロール・イット・オン・ホーム」、ギターのカッティングがかっこいい、男気溢れるロック・チューン「ヘルプレス」など、様々なジャンルをジョン風にアレンジしたナンバーが目白押し。フォークギターの弾き語り「エモジ・オブ・ア・ウェイヴ」や「チェンジング」、「ネヴァー・オン・ザ・デイ・ユー・リーヴ」など、代表曲「ドーターズ」(2003年)に匹敵するメロウ・チューンも充実。
 
 プロデュースは、過去の代表作、『コンティニュアム』(2006年)や、『バトル・スタディーズ』(2009年)などを手掛けた、チャド・フランスコービアック、ジョン・メイヤー・トリオのメンバーでもあり、ボブ・ディランやエリック・クラプトン、B.B.キングなどのレジェンドたちと共演してきた、ドラマー兼音楽プロデューサーのスティーヴ・ジョーダン、そしてジョン・メイヤーの3人が担当している。

 国内盤は、4月26日に発売予定。

Text: 本家 一成

◎リリース情報
『ザ・サーチ・フォー・エヴリシング』
ジョン・メイヤー
2017/4/14 RELEASE
https://itun.es/jp/CqI-ib


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