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ビージーズの極めつけディスコヒット5曲

ビージーズの極めつけディスコヒット5曲 (okmusic UP's)

映画『サタデー・ナイト・フィーバー』でディスコファンを魅了したビージーズの大ヒット曲あれこれ

日本でディスコファンが激増した「サタデー・ナイト・フィーバー」のメガヒット
私事で申し訳ないが、僕が小学4年生の時に初めて買った外タレのレコードがビージーズのシングル「マサチューセッツ」で、1968年のことである。小学生が買うぐらいだから日本でも相当のヒットになったわけだが、あとで調べてみると、日本のチャートでナンバーワンに輝いた初の海外グループだということが分かった。
ともとビージーズはポップスを歌うコーラス(兄弟3人組)グループで、オーストラリアで音楽活動をスタートさせている。67年にリリースした「マサチューセッツ」が各国のヒットチャートで1位を獲得し全世界的なヒットとなるなど、60年代は数多くのヒット曲を生み出している。しかし、70年代に入るとハードロックやフォークロックなどの新しいポピュラー音楽に押され、70年代中頃まで人気は低迷していた。この後はR&Bへと転向し「ジャイブ・トーキン」(75年、全米チャート1位)がディスコで大ヒット、これで返り咲くことになる。しかし、日本では映画『小さな恋のメロディー』(‘71)が大ヒット、主題歌の「メロディー・フェア」は日本のみでシングルリリースされるなど、ずっと人気を保っていた。

「ジャイブ・トーキン」以降、世界的にディスコの数はどんどん増え、日本でも78年に公開された映画『サタデー・ナイト・フィーバー』が大ヒットするとディスコの数が激増し、ビージーズはディスコ路線で大成功を収める。この映画のサントラも大ヒット、マイケル・ジャクソンの『スリラー』が登場するまで、世界で最も売れたレコードであった。全世界で4000万枚以上のセールスとなり、グラミー賞の最優秀レコード賞も獲得している。LP時代は2枚組でリリース、半数がビージーズの曲で占められており、当時の彼らの人気がよく分かる。

2003年にメンバーのモーリス・ギブ(三男)が逝去、2012年にはモーリスの双子ロビン・ギブ(次男)も亡くなり、ビージーズは消滅することになったが、彼らのディスコ音楽への大きな貢献は決して忘れられることはないだろう。

さて、それでは、ビージーズの極めつけディスコヒットを5曲セレクトしてみよう。

1.「ジャイブ・トーキン(原題:Jive Talkin’)」(‘75)
70年代に入ってから数年間は低迷するものの、ポップロックからR&Bの世界へ転身し、初期ディスコブームの波に乗って、全米チャートの1位を獲得した。聴いてもらえれば分かるが、結構遅めのBPMなのだが、実はこれぐらいのテンポがディスコでは最も受けるのだ。ビージーズやプロデューサーのアリフ・マーディンが、デジタル録音が始まる前のこの時代に、計算でこのテンポを選んだとは思えない。おそらくは本能的な嗅覚で、このテンポを発見したのだろう。さすがに敏腕プロデューサーだけのことはある。77年のメガヒット作『サタデー・ナイト・フィーバー』のサントラにも収録され、再ヒットすることになるわけだが、この曲が2年や3年で古くならないことを証明した。ビージーズの再浮上のきっかけとなった名曲。

2.「ステイン・アライブ(原題:Stain Alive)」(‘78)
やっぱり、よくできた曲だと何度聴いても感心する。イントロのギターリフからワクワクする人は今でも多いだろう。マイケル・ジャクソンもビージーズのファルセット唱法には影響されたはずで、黒人ソウルグループのファルセットというよりはフランキー・ヴァリ(フォー・シーズンズのリードヴォーカリストで白人。このグループの大ヒット「君の瞳に恋してる」(‘67)は82年にボーイズ・タウン・ギャングがディスコでリバイバルヒットさせた)の歌い方に近いものを感じる。ディスコと言えばこの曲!と言ってもいいぐらいのぴったり感がある。「ジャイブ・トーキン」的な遅めのテンポが実に効果的だ。これも、もちろん全米1位となった。『サタデー・ナイト・フィーバー』のサントラに収録されている。

3.「愛はきらめきの中に(原題:How Deep Is Your Love)」(‘77)
これも上記2曲と同じく『サタデー・ナイト・フィーバー』のサントラに収録されているが、これはディスコナンバーというよりは60年代のビージーズを思わせるポップロックで、抜群のメロディーを持つ名曲中の名曲。96年にイギリスのグループであるテイク・ザッツがカバーし、大ヒットさせているので、テイク・ザッツのバージョンを聴いている人は多いかもしれない。オリビア・ニュートン=ジョンの「そよ風の誘惑」や、イングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリーの「秋風の恋」などと並ぶソフトロックを代表するナンバー。

4.「恋のナイト・フィーバー(原題:Night Fever)」(‘78)
「ジャイブ・トーキン」「ステイン・アライブ」と並ぶサタデー・ナイト・フィーバー三部作のひとつ。この曲ももちろんチャート1位で、ディスコでは圧倒的な支持を得た。この曲はサウンドとしては「ジャイブ・トーキン」と同系列であるが、こっちのほうが出来は良いのではないだろうか。彼らの曲の中でも特に黒っぽいサウンドを持っていて、ワウの効いたリズムギターや華麗なストリングスが魅力的だ。それにしても当時、この映画は今比べるものがないぐらい多くのファンが熱狂した。映画だけでなく、ビージーズも曲を出せば立て続けにチャート1位を獲得し、70年代の低迷が嘘のようだった。

5.「モア・ザン・ア・ウーマン(原題:More Than A Woman)」(’77)
この曲は3)の「愛はきらめきの中に」と並び、ビージーズの全キャリアを通しての代表曲のひとつだと思う。これも『サタデー・ナイト・フィーバー』のサントラに収録されているのだが、なぜかシングルカットされていない。ただ、サントラには黒人コーラスグループのタバレスが歌うカバーバージョンも収められている。要するにこのサントラには同じ曲が2回入っているという不思議なプロデュースになっている。タバレスのバージョンはシングルカットされ、そこそこのヒットになっている(全米32位)。タバレスのシングルの邪魔をしないよう、ビージーズのほうはシングルカットしないという取り決めになっていたのかもしれない。曲の仕上がりはビージーズのほうが上だろう。

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