BiSH、ツアーファイナル! 満員御礼の野音で祝福のサイリウムと鳴りやまぬアンコール

2016年10月17日 / 12:00

(okmusic UP's)

楽器を持たないパンクバンド、BiSHが10月8日に過去最大規模となる全国ツアー「BiSH Less than SEX TOUR」のファイナル公演「帝王切開」を日比谷野外大音楽堂で開催した。

6月からスタートした同ツアーのファイナルは、これまでのライブの中でも群を抜いて最大規模のワンマン公演ということもあり、当日は早くもツアーの成功をお祝するムードに包まれていた。終演後、緊張はしていたものの、楽しめたと笑顔で語ってくれたセントチヒロ・チッチ。その言葉と満員御礼の野音が、飛ぶ鳥を落とす勢いのBiSHの人気を証明し、更なる躍進を期待させた。

朝から土砂降りだった雨もあがり、天候に恵まれたこの日。10月5日にメジャー1stアルバム『KiLLER BiSH』をリリースしたばかりのBiSHが、野音に立った。

ステージ中央には、BiSHのロゴが描かれた卵型のバルーンがライトに照らされ、映画『2001年宇宙の旅』交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」の壮大なSEに合わせ、割れた卵型のバルーンからアルバム『KiLLER BiSH』の衣装を身にまとったメンバー6人が現れるという演出がなされ、清掃員(=ファンの愛称)たちを喜ばせた。

“BiSHが野音に来たぞ−!”

勢い良くアイナ・ジ・エンドが叫ぶと、冒頭を飾ったのはライブではおなじみ「BiSH-星が瞬く夜に」。BiSHの持ち味でもあるヘヴィさの中にもメロディアスなサビが印象的なナンバーで、キレのあるダンスを早々に披露すると、続いてメジャー1stアルバム『KiLLER BiSH』から疾走感のある「ファーストキッチンライフ」をドロップ。リンリン作詞の斬り込んだ歌詞に高速のドラムが鳴り響く中、清掃員のかけ声とメンバーの全身を大きく使ったフリが呼応するように熱量を高めた。そこへ畳みかけるように「ヒーローワナビー」とロックの熱量を全面に押し出したナンバー。冒頭からかっこよくも愛らしい一面を存分に見せつけた。

“ツアーファイナル、帝王切開! はじまりました、私たち…BiSHです!”

息もぴったりなメンバー紹介がはじまると、キャラの立った面々がそれぞれ順番に元気よく挨拶。その後、9月1日の名古屋ボトムライン公演から同ツアーに参加した新メンバーのアユ二・Dが“次の曲は私が作詞しました。聞いて下さい”と、負ける気がしない、やれる気しかしない、楽器を持たないパンクバンドBiSHのポテンシャルの高さを伺わせる「本当本気」を演奏した。

メジャー1stアルバム『KiLLER BiSH』に収録された本作は、振り切った歌詞でBiSHの切なくもかっこよく、力強い姿を最大に引き出した作品。この日はアユニのソロパートの<なめーんなー!>で清掃員が用意した白色のサイリウムが一斉に野音を埋め尽くした。これは、12日のアユニの生誕を祝し、清掃員たちが用意したもの。特別感溢れる演出に、アユニの表情もほころんだ。

そして、愛に包まれた野音に応えるかのように全力でステージを駆け抜けた後は、奇声がこだました。「IDOL is SHIT」だ。スクリーモやメタルなサウンドで周囲を圧倒し、真っ赤な海に染まっていくステージに、“あたま振れ−! もっとー!”と、叫んだかと思えば、汚れた世界の中に新たな風が吹き込まれる感覚が気持のちよい「デパーチャーズ」。4つ打ちのビートが心地よいダンスチューン「DA DANCE」と野音を揺らし、「Dear」でも両サイドにセットされたステージ上からお祭り騒ぎをさらに盛り上げていく。その堂々たる姿は、緊張など一切感じさせない見事なものだったが、全員が本気で楽しんでいたからこそ、見えた姿なのかもしれない。

そこからさらにハードコアパンクに乱れた(たぶん)史上最短99秒のメジャーデビュー・シングル「DEADMAN」をプレイ。マスタリングにはThe Clashの「London Calling」などを手がけた巨匠ティム・ヤングを起用しているというから驚き。可愛いだけじゃないステージングが、観る者を心地よくさせた。

モモコグミカンパニーが“楽しんでますかー? 最高だぜ!”と笑顔の中はじまった「ぴらぴら」では、清掃員たちのコールと共にヴォルテージも一気に高まりお祭り騒ぎは続く。そこから、ハシヤスメアツコがBiSの「primal.」「primal.2」を聞いて世界観を感じとり、今の自分やBiSHの置かれてる状況、これからのことを考えて歌詞にしたという「Primitive」を夜空に響かせた。そして続いた「Is this call??」「スパーク」。変化する空気の中、包み隠すことのない等身大のメッセージは、ヘヴィでパンキッシュな一面だけでなく、BiSHのもうひとつの武器として、これからも人々を惹きつけていくことを感じさせてくれた。

その後のMCでは、ハシヤスメが“もぉ、緊張してダメだあぁ…力が出ない”とフラフラになりステージに倒れ込む小芝居がスタート。「じゃあ、想像してみて」と、はじまったのは妄想トーク。金髪、高身長、お金持ち、石油を掘っている…ハゲ。と、ハシヤスメにメンバー全員から麦わらのハゲやインテリのハゲなど、あらゆるハゲが提示され「Hey gate」へと繋がれた。ハゲをバカにしているようで、リスペクトを込めたこの曲からセキュリティのスタッフをステージにあげ馬乗りになりつつダークな世界観を提示した「TOUMIN SHOJO」と、好き勝手な展開にBiSHの落ち味を感じながらも、「サラバかな」「MONSTERS」、初期の過激なナンバー「OTNK」と新旧織り交ぜたセットリストで観る者を魅了し、本編ラストは「beautifulさ」で締めくくられた。青春パンクに清掃員たちの盛り上がりで揺れる野音。

充分に楽しんだ後のアンコールでは、静まりかえるステージに弦楽器隊のオーケストラが登場。6色のサイリウムが野音を彩る中、メジャー1stアルバム『KiLLER BiSH』リード曲「オーケストラ」が披露された。壮大な演奏の中心にしっかりと立つチッチ。それぞれにエモーショナルな歌声を響かせたBiSHだったが、さまざまな世界から集まったメンバーと清掃員が、ここまでひとつになった瞬間はとても感動的なものであった。

そしてNIRVANAの「Smells Like Teen Spirit」に合わせ、2017年に開催されるライブハウスツアー、NEVERMiND TOURの発表を挟んで、ラストの曲が贈られる。

“6月からはじまったツアーも今日でラスト。たくさんの人たちが会いに来てくれて、たくさんの人が笑顔を届けてくれて、感謝しかありません。私たちも、もっと上を目指して走り続けていきます。またNEVERMiND TOURで会いましょう。Less than SEX TOURに来てくれたみなさん全てに愛を込めて「ALL YOU NEED is LOVE」”

この日、野音に立つBiSHを見て、日本の音楽シーンに一石を投じていることは明白であった。結成からわずか1年でメジャーデビュー、これだけの清掃員が彼女たちを求めて野音に集まった。ステージで見せた涙ながらの歌声も、メンバー同士肩を寄せ合う姿も心温まるものだった。

2017年1月8日(日)のZEPP NAGOYAを皮切りに今後、全国6大都市7公演を廻る史上最大規模のライブハウスツアー「BiSH NERVERMiND TOUR」の開催も決定しているBiSH。最終公演は3月19日(日)ZEPP TOKYOだが、1時間54分のステージは、“2017年の彼女たちに早く会いたい”と期待させてくれる素晴らしいものだった。

取材・文:後藤千尋 撮影:外林健太

【セットリスト】
01. BiSH-星が瞬く夜に

02. ファーストキッチンライフ

03. ヒーローワナビー

-MC-

04. 本当本気

05. IDOL is SHiT

06. デパーチャーズ

07. DA DANCE!!

08. Dear…

09. DEADMAN

-MC-

10. ぴらぴろ

11. Primitive

12. Is this call??

13. スパーク

-MC-

14. Hey gate

15. TOUMIN SHOJO

16. サラバかな

17. MONSTERS

18. OTNK

19. beautifulさ

<ENCORE>

01. オーケストラ

-MC-

02. ALL YOU NEED IS LOVE

「オーケストラ」(Less Than SEX TOUR FiNAL“帝王切開”日比谷野外大音楽堂)
https://www.youtube.com/watch?v=O13MtmA-16g

「本当本気」(OFFICIAL VIDEO)
https://www.youtube.com/watch?v=i90zUjc_J30

『BiSH NEVERMiND TOUR』
1月08日(日) ZEPP NAGOYA

1月14日(土) PENNY LANE24

1月15日(日) PENNY LANE24

1月28日(土)  なんばHatch

2月18日(土) 仙台PIT

2月25日(土) DRUM LOGOS

3月19日(日) ZEPP TOKYO

■チケット料金

通常チケット : 4,500円

※オールスタンディング・入場整理番号付/入場時にドリンク代別途必要)

※未就学児童入場不可

<Smells Like Teen Spirits会員先行>

・SUPERチケット 50,000円(税込)

※全会場、整理番号1番〜9番の間の番号となります。

【受付期間】10/15(土)12:00 〜 14:00

※先着受付 (お一人様1枚まで)

・SONiCチケット 30,000円(税込)

※全会場、整理番号10番〜20番の間の番号となります。

【受付期間】10/15(土)15:00 〜 17:00

※先着受付 (お一人様1枚まで)

・JETチケット 10,000円(税込)

※全会場整理番号21番以降の番号となります。

【受付期間】10/15(土)18:00 〜 20:00

※先着受付 (お一人様1枚まで)

・通常チケット 4,500円(税込)

※全会場、JETチケット以降の整理番号となります。

【受付期間】10/17(月)18:00〜10/24(月)23:00

※抽選受付

<HP抽選先行>

・通常チケット 4,500円 (税込)

【受付期間】10/25(火)18:00〜10/31(月)23:00

【受付URL】http://w.pia.jp/t/bish/

<チケット一般発売日>

2016年11月19日(土) AM10:00


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