#RIJF BUMP、いきものがかり、エレカシ…多様な楽しみ方が広がった2日目レポート

2016年8月10日 / 11:00

 2016年8月7日【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016】(以下【RIJF2016】)の二日目が開催。BUMP OF CHICKENをはじめ50組を超えるアクトが熱演を繰り広げた。

 例年通り最大規模のGRASS STAGEにはじまり、複数のステージで同時進行でライブが繰り広げられる【RIJF】。他のステージに先行してBUZZ STAGEではDJ和によるパフォーマンス等が繰り広げられ、午前11時頃から、GRASS STAGEの9mm Parabellum Bulletを筆頭に、それぞれのステージでライブがスタートした。

 半屋内のテントとなるBUZZ STAGEには、藍井エイル、DJやついちろう(エレキコミック)など、ロック・バンドに限らない多様なアクトが出演。正午過ぎには、浜野謙太率いる在日ファンクが登場、代表曲「京都」でのしなやかなリズム・チェンジなどでバンドの地力を発揮しつつ、ファンク・マナーに則った演奏で魅せた。また、午後3時過ぎに同ステージに登場した大森靖子は、ドラムのピエール中野をはじめとした手練れメンバーのサポートを得つつ、迫力のパフォーマンスを披露。“女子とオッサン”に観客を分けて行ったコール&レスポンスも印象的だった「絶対彼女」、そして「音楽を捨てよ、そして音楽へ」など、メジャー・デビュー前の代表曲もインパクト大だった。

 【RIJF】はその名の通りロック・バンドがそのラインナップの中心だが、この日はGRASS STAGEを中心に、様々なジャンルのアクトが集結。午後1時過ぎには、くるりの佐藤征史(ベース)やアイゴンこと會田茂一(ギター)らを含む豪華なバック・バンドとともに、木村カエラが同ステージに登場。中盤、自身のアコースティック・ギターの弾き語りで「リルラリルハ」を軽やかに歌唱した。また、午後2時過ぎにGRASS STAGEに登場したエレファントカシマシは、破綻スレスレまでアクセルを踏み込むような気迫の演奏で「風に吹かれて」や新曲「i am hungry」を披露した。

 そんな“多様なGRASS STAGE”の象徴とも言えたのが、メンバーの水野良樹(ギター)自らが「J-POPからやってきました」と宣言した、いきものがかり。出演前は初の【RIJF】出演に緊張していたという彼らだが、そのステージングは実に堂々としたもの。まさに国民的グループのフロントマンと呼ぶにふさわしい吉岡聖恵の圧倒的なヴォーカルを中心に「風が吹いている」のようなバラード系から「じょいふる」のようなアップテンポ系まで、フェスにぴったりの楽曲を幅広く披露。初出場とは思えない貫禄のステージとなった。

 木立の中にステージがあり、アコースティックな志向のアクトが出演することの多いSOUND OF FORESTには、この日、水曜日のカンパネラ、Mrs. GREEN APPLEなど新鋭の若手アクトが出演。そんな中、午後1時過ぎには“マツリスタジオ”からZAZEN BOYSが登場。アタック感の強調された金属的なアンサンブルで「泥沼~ポテトサラダ~(再び)泥沼」というメドレー等を披露し、流石の演奏力を発揮した。また同ステージには韻シストバンド、mabanuaらがバック・バンドに合流したcharaや、真心ブラザーズもそれぞれ夕方帯に出演。前者はブラック・ミュージック~ルーツ・レゲエ、後者はロックと、それぞれジャンルは違えど、心地の良いグルーヴで集まったファンを楽しませた。

 フレデリック、チェコノーリパブリックなど、ロック系のアクトが多数出演したPARK STAGEには、午後2時ちょうどからTRICERATOPSが出演。「GOING TO THE MOON」「Shout!」等で、3ピースとは思えない、緻密で洗練された、加えてエンターテイメントとしての華やかさも備えたバンド・アンサンブルを披露。また、今年、デビュー19周年というタイミングで、初期作品がリマスター発売されることを予告し、メジャー・デビュー曲「Raspberry」も演奏した。

 今年から新たに新設されたHILLSIDE STAGEには、吉澤嘉代子、Little Glee Monsterなど期待の若手が出演。今回が初出場となったLILI LIMITは、メジャー・デビュー曲「Living Room」からステージを始め、「at good mountain」「Girl Like Chagall」など、独特の潔癖感のあるロック・ディスコを多数披露。ヴォーカルの牧野純平がMCで【RIJF2016】出演の喜びを爆発させる場面などもありつつ、早耳な観客達から爽やかな拍手を受けていた。

 全体で2番目に規模の大きいLAKE STAGEにはこの日、ORANGE RANGEや加藤ミリヤらの出演もありつつ、04 Limited Sazabys、ROTTENGRAFFTY等、ロック色の濃いバンドが多く出演。昨年の「シュガーソングとビターステップ」が大ヒットを記録したUNISON SQUARE GARDENも午後5時過ぎから出演し、同曲をはじめとした、ジェットコースターのような楽曲の数々を、シャープな演奏で披露。多数のキッズを熱狂させた。また、WING TENTでもHalo at 四畳半、NUBOらが熱演を繰り広げた。

 この日、GRASS STAGEでトリを務めたのはBUMP OF CHICKEN。午後6時過ぎ、あたりが暗くなり始めたタイミングで登場した彼らは新曲「アリア」からステージをスタート。さらに「虹を待つ人」「宝石になった日」と近年のシングル曲を連続で披露した。藤原基央のヴォーカルは伸びやかで力強く、その演奏はまさに2016年のスタジアム・ロックとして十分に説得力のあるもの。さらに「車輪の唄」のような往年の人気曲も交えつつ、やはり「ray」「Butterfly」と近年の楽曲をライブ後半で披露し、横綱相撲とも言うべき力強いステージ運びを見せた。キャリア初期から名曲と呼ばれる曲の多いBUMPだが、近年のヒット曲を中心にしたセットリストから、改めてバンドが新たな黄金期を迎えていることが分かる。アンコールは代表曲である「天体観測」。会場のあちこちで合唱が起こり、フェスという祝祭の舞台に相応しい大団円となった。

 【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016】は来週の8月13日、14日も開催。出演アクトとその組み合わせ、そして何より参加者の自主性によって楽しみの変わるイベントだけに、後半戦も多くのドラマが生まれそうだ。

 なお、今回Billboard JAPANでは、【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016】特集の一環として、開催期間中、どのアーティストが一番多くTwitterでつぶやかれ話題となったのか、「RIJF」+アーティスト名のツイート数を元に集計。その結果は独自に撮影したオリジナル・フォトアルバムと合わせて近日公開する。こちらもぜひお楽しみに。

◎イベント情報
【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016】
2016年8月6日(土)~7日(日)※終了
2016年8月13日(土)~14日(日)
会場:国営ひたち海浜公園


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