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かりゆし58 仲間たちと作り上げた10周年ツアーファイナル完遂!母の日に感涙を呼んだ「アンマー」から着想を得た長編小説も発売決定!

 今年デビュー10周年を迎えた沖縄出身のかりゆし58が、10周年記念ベストアルバム『とぅしびぃ、かりゆし』を引っ提げて、今年2月より行ってきた【ハイサイロード 2006-2016 ~オワリ×はじまり~】のツアー・ファイナルを東京・日比谷野外大音楽堂で開催。

 本イベント日の5月8日は、バンド名にちなんで“かりゆし58の日”とされており、その記念すべき日に披露されることとなった、母親への感謝を唄った彼らの代表曲「アンマー」と、 “母の日”も重なるという奇跡的な1日となった。

 定刻時間となり、オープニングアクトで登場した沖縄のボーカルグループ、ネーネーズが、東京のど真ん中に沖縄の風を吹き込み、しっかり場を整えると、「そろそろ、かりゆし」をSEに、かりゆし58がオン・ステージ。

 「デビューから10年の集大成…この一本のライブをするために10年間用意してきました!」と 前川真悟(Vo,Ba)の気合いたっぷりの挨拶から「心に太陽」で幕を開ける。続く「手と手」では、「一番シンプルな楽器を鳴らしませんか?」と会場を誘い、陽気なサウンドに乗せられるように、オーディエンスも揃って手を打ち鳴らす。新屋行裕(Gt)のギターソロで歓声を起こしつつ、曲の終盤には、歌メロをオーディエンスに委ねてシンガロングを描いてみせるなど、序盤からステージ上と客席のボーダーを取っ払ってしまうあたりも、彼らにとってはお手の物だ。

 日が落ちるにつれて、徐々に肌寒くなっていく会場ではあったが、「アイアムを」を投下し、オーディエンスの熱をガンガンとあげていくと、ここから「嗚呼、人生が二度あれば」「さよなら」とバラード・ナンバーでファンの心を打ち抜いていく。と、ここで「仲間を紹介します!」と、かねてより親交のあるシンガーソングライター、日食なつこをピアニストととして招き入れる。序盤から、緊張していると話していた宮平直樹(Gt)は、緊張がまだ解けていないのか、ぎこちないMCで笑いを誘いつつ、前川は「なっちゃんは自他ともに認める雨女 (笑)」とオーディエンスに紹介。だが、この日は晴天であり、そんな奇跡も重なったこの日を祝うかのように、あまり人前では演奏しないと語った「雨上がりのオリオン」を披露してくれた。さらに「カイ・ホー」の曲中には、本イベント日が日食の誕生日であることも発表され、祝祭ムードはさらに高まっていく。

 日食を見送ったあと、少し早い夏を呼び込むかのように「サマー・ソング」、続いて「愛と呼ぶ」「南に舵を取れ」など、盛り上がり必至のナンバーを連投し、完全に寒気を払拭。そして、前川の、人の心を突き動かすストレートなソングライティングとその唄声が夜空に響いた「ウクイウタ」では、昨年末より右手の不調のため活動を休止していた中村洋貴(Dr)がサプライズで登場。母の日が重なったことも相まって、より深く心に染みわたった本編ラストの「アンマー」まで、中村はパーカションを演奏し、彼のメンバーとの久しぶりの共演は、ファンにとっては嬉しい誤算となったことだろう。

 客席から挙がるいくつもの指笛と、アンコールを呼ぶ大声援に導かれるようにステージに登場した彼らは、今回のツアーを支えたサポートドラマーの田代浩一はもちろん、中村洋貴、日食なつこも再び迎え、6人で「オワリはじまり」をオーディエンスに届けて、3か月にわたった【ハイサイロード 2006-2016 ~オワリ×はじまり~】を完遂した。

 また、この日は、「図書館戦争」でお馴染みの小説家、有川浩の書下しによる、「アンマー」から着想を得た長編小説が発売することも発表され、最後の最後までサプライズを忘れず、ファンを喜ばせてくれた。

 “~オワリ×はじまり~”、「まだまだやる気だから! 明日からもまたよろしくお願いします!」と前川が力強く話した通り、10周年ツアーファイナルという節目を経て、彼らは11年目の“ハイサイロード”を歩み始めたのだ。

カメラマン:Ohagi

◎かりゆし58 セットリスト
1.心に太陽
2.手と手
3.アイアムを
4.嗚呼、人生が二度あれば
5.さよなら
6.まっとーばー
7.会いたくて
8.雨上がりのオリオン
9.カイ・ホー
10.サマー・ソング
11.愛と呼ぶ
12.南に舵を取れ
13.電照菊
14.ナナ
15.ウクイウタ
16.愛の歌
17.アンマー

アンコール
18.オワリはじまり

◎書籍情報
『アンマーとぼくら』
有川浩 著
2016年7月19日(火)発売
講談社刊

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