本を読む時間を邪魔せず心地よいBGMになる曲

2015年10月22日 / 18:00

haruka nakamura『MELODICA』のジャケット写真 (okmusic UP's)

ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聴きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聴きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ(http://musicsommelier.jp)によるもの。
秋も深まってきました。昼間の暖かな日差しの下、公園で本を読む。もしくは、夜に暖かいコーヒーを飲みながら、好きな本を読み耽る・・・というように、読書をするには気持ちの良い季節になりました。そこで今回は、「本を読む時間を邪魔せず心地よいBGMになる曲」を選んでみました。読書の時間をより楽しくする曲をお送りします。

1.「Lamp feat. Nujabes」/haruka nakamura
https://www.youtube.com/watch?v=cHQ-oVSYkeU
外界をシャットアウトして、本の世界にスッと入るのを助けてくれるステキな音楽があったら良いですよね。ゆったり身を任せられる気持ちの良いグルーヴ、透明感と優しさを兼ね備えたピアノの音はそんな時にぴったりだと思います。

この曲が収録されているアルバム『MELODICA』(2013年)は当初デモアルバムとして作られました。MySpaceに公開されたその音を聴いて、すぐに連絡をくれたのが日本を代表するアーティストNujabes(ヌジャベス)だったそうです。そこから交流が始まり、度々二人でセッションを繰り返すことになります。その中で最初に生まれた楽曲がこの「Lamp」だったのです。思慮深く優しいharukaの奏でるピアノがNujabesの包み込むようなビートとフルートの音とともに、心をリラックスさせてくれます。きっとすんなり本の世界へと導いてくれることでしょう。

(選曲・文/高原千紘)

2.「Agua De Beber」/Antônio Carlos Jobim
読書の邪魔とならぬよう、自然と溶け込んでいくボサノバの名曲を。この曲は多くの歌手がカバーしバージョンも多彩ですが、今回はボサノバの父、Antônio Carlos Jobim名義のインストバージョンで。

Antônio Carlos Jobimといえばまさにボサノバを作った人であり、ボサノバのスタンダードと呼ばれている曲はほとんど彼が書いています。「おいしい水」と邦題がつけられているこの曲もその一つ。ボサノバ特有のリズムが終始ゆったりと流れ、出しゃばることがなくまろやかに溶け込けこんでいき、心地よい時間を味わうことができます。ぜひ「おいしい水」とともに読書をお楽しみくださいませ。

(選曲・文/片山明憲)

3.「Darn That Dream」/Bill Evans and Jim Hall
ビル・エヴァンスとジム・ホールの1962年にリリースされたアルバム「Undercurrent」に収録されている1曲です。「いやな夢」などと訳される「Darn That Dream」ですが、多くのジャズ・ミュージシャンにカヴァーされるスタンダード・ナンバーです。

今回は歌なしのインストゥルメンタルから選んでみました。どちらも控えめな演奏のビル・エヴァンスのピアノとジム・ホールのギターの静かなせめぎ合いというか、語り合いというべきか、そんな優しく抑えめな音が読書の時間の心地よいBGMになること間違い無しです。本を読みながら、少しまどろむ午後にもオススメです。

(選曲・文/阪口マサコ)

4.「あたらしい世界」/ゴスペラーズ
今回は出来る限りメロディーが澄んでいて、なおかつ癒される声で歌われる曲をセレクトしてみました。ハーモニーが美しいゴスペラーズの曲「あたらしい世界」です。1998年12月に発表されたラブソング。康珍化が書いた歌詞の表現はシンプルでありながらも、普遍的で、成就した愛の美しさが聴く人に伝わってくる名曲です。これだけ美しい歌詞、そして聴き心地が大変よい楽曲は、本を読むときにも素直に本の世界に入っていける事でしょう。

(選曲・文/Kersee)

5.「Deep Love」/Michelle Tumes(ミシェル・トゥームス)
お気に入りの本と共に、思慮深く、心安らかなひと時を楽しみたい時に、意外とマッチするのがCCM(コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック)。分かりやすく言うと、キリスト教に根差した歌詞を歌い上げる現代的なポップスで、音楽的にもクラシックや教会音楽に影響を受けていたりしますが、そうした小難しい話は置いておいて、通常の癒し系ポップスとして楽しめるものが多いのが特長です。その典型として今回ご紹介したいのが、オーストラリア出身のシンガー、ミシェル・トゥームス。

ここ日本では1990年代末に大手輸入盤店で紹介され話題となり、ヒーリングブームの一翼を担ったお馴染みのアーティストです。

この「ディープ・ラヴ」は2000年に発表されたセカンド・アルバム『センター・オブ・マイ・ユニバース』のオープニング・ナンバー。凜としたピアノの響き、素朴な歌声による郷愁のメロディは、一瞬にして聴く者を清浄な風薫るヨーロッパの草原に誘うかのようです。

読書の秋はまだまだこれから。どうぞ素敵な時間をお過ごしください。

(選曲・文/伊藤威明


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