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発売日が金曜日に統一されてから、初のチャート更新となる今週、R&B界のベテラン、タイリースの『ブラック・ローズ』が記念すべきNo.1を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
セールス集計期間が、リリース日となる金曜から翌木曜日に変更され、7月10日リリースの作品が並んだ今週のアルバムチャート。チャート変更後、初のNo.1をマークしたのが、自身の記録としても初の首位獲得となった、タイリースの7枚目となるスタジオ・アルバム『ブラック・ローズ』で、初動枚数は7万枚を突破した。
1998年のデビューから17年、リリース毎にランクアップを重ね、2011年リリースの『オープン・インビテーション』で9位、前作『スリー・キングス』(2013年)で3位をマークし、本作でついにNo.1を獲得。R&Bチャートでは、デビュー盤から全作がTOP10入りを果たし、衰えない人気を証明した。
本作には、R&Bシンガーのブランディーや、旧友スヌープ・ドッグ、前作に続きTGTメンバーからタンクが参加するなど、90年代を共にしたゲスト陣をはじめ、次世代R&B界を担うクリセット・ミッシェルなど、実力派が揃う。先行シングルとしてリリースされた、「シェイム」や「ダム・シット」など、アダルト志向なスロウジャムが並んでいて、タイリースの熟した歌声がマッチした傑作に仕上がっている。
4位に初登場したのは、お馴染み『キッズ・ボップ』シリーズの29作目が初登場。最新のヒットソングを子供がカヴァーする人気のオムニバス盤で、本作にはテイラー・スウィフトの「スタイル」や、新たな結婚式の定番曲となった、マルーン5の「シュガー」、12週のNo.1をマークした、ウィズ・カリファの「シー・ユー・アゲイン」などがカバーされている。
アール・ファイヴの2ndアルバム『サムタイム・ラスト・ナイト』は6位に初登場。2013年にリリースしたデビュー盤『ラウダー』が最高位24位だったのに対し、本作が6位と大躍進を遂げたR5。先行シングルの「レッツ・ノット・ビー・アローン・トゥナイト」がスマッシュヒットを記録し、注目を集めた本作は、その「レッツ~」に続く、アップテンポな良質ポップ・ロックチューンが満載。UKでは73位どまりだったのに対し、アメリカでは初のTOP10入りを果たすヒットを記録、その人気がうかがえる。
TOP10には滑りこまなかったが、11位にはアウル・シティーの5thアルバム『モバイル・オーケストラ』がデビューした。「ファイアーフライズ」やカーリー・レイ・ジェプセンとのデュエット曲「グッド・タイム」で、日本での人気も高いアウル・シティ。2009年のブレイク作『オーシャン・アイズ』から保守した、全作TOP10入りは果たせなかったものの、アルバムのクオリティが落ちたということは決してなく、安定したアウル・シティ・サウンドが堪能できる。国内盤にはSEKAI NO OWARIとのコラボレーション曲「トーキョー」も収録されていて、愛日家をアピールした。
Text: 本家 一成
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