X


ゲスの極み乙女。、全国ワンマンツアー大盛況の日比谷野音で閉幕

5月31日(日)@日比谷野外大音楽堂 (okmusic UP's)

ゲスの極み乙女。が5月31日(日)、全国6カ所9公演のワンマンツアー『私以外ゲスじゃないの』のセミファイナルにあたる東京公演を、日比谷野外大音楽堂で開催した。

さらなる知名度の高まりを受けて、チケットはもちろんソールドアウト。立見席までギュウギュウに人が埋まっている中、アンコール含め全21曲におよぶ熱演が繰り広げられた。

2人の女性コーラスを引き連れてメンバーが白い衣装でステージに登場し、「猟奇的なキスを私にして」でライヴがスタート。文字通り、よりファンキーに生まれ変わった「パラレルスペック(funky ver.)」では、アウトロのスリリングなインタープレイから、そのまま「ユレルカレル」に突入するなど、序盤は次々に曲を演奏していく。

川谷絵音(Vo&Gt)のもうひとつのバンド、indigo la Endもそうなのだが、最近のライヴではMCパート以外はドラムソロなどで曲間を繋ぐのが特徴となっていて、これはただ曲を並べるだけではなく、流れを作ってバンドの世界観にオーディエンスを引き込もうとする意識の表れのように見える。

また、彼らはステージを縦横無尽に動き回り、客席を盛り上げまくるようなタイプの若手バンドとは違い、まずは演奏そのもの、アンサンブルの緻密さをしっかり聴かせようという高いミュージシャンシップを持ったバンドである。

最新シングルの「私以外私じゃないの」はクリーントーンのギターによる流麗なフレージングや細やかなカッティング、女性コーラスによるハーモニーをしっかり聴かせつつ、それでいて抜けのいいメロディーが実に素晴らしいし、6月17日(水)に発売されるニューシングル「ロマンスがありあまる」では川谷も鍵盤を演奏したりと、さらなるアンサンブルの強化が図られているようだ。

その一方で、MCパートになると途端にメンバーのユニークなキャラクターが出てくるのもゲス乙女の面白いところで、ちゃんMARI(Key)の決め台詞「コポゥ!」はすっかりお馴染みだし、ほな・いこか(Dr)のMCではグッズの抽選会が行われたり、この演奏とのギャップも彼らの大きな魅力だと言えよう。

また、純粋な音楽ファンとしての一面も顔を覗かせ、休日課長(Ba)は以前野音でtoeを観たこと、川谷は東京に来て初めて観たライヴが野音でのゆらゆら帝国とBOOM BOOM SATELLITESの2マンだったというエピソードを披露し、野音に立てた喜びを語ったのも印象的だった。

陽もすっかり暮れて、美しい照明も映える終盤戦では、「ドレスを脱げ」や「餅ガール」といったギターロック色の強い初期の人気曲を続けて演奏し、「アソビ」へ。ラストはアンセム化しているダンスナンバー「キラーボール」で、“僕は抱き寄せて言ったんだ。「いつもこうやってるの?」”という歌詞の後半を「Shall we dance?」に変える。『しゃべくり007』出演時のネタで盛り上げると、「野音最高!」の言葉と共に、本編が終了した。

アンコールではシングル「私以外私じゃないの」に収録されている「ルミリー」と「But I’m lonely」を演奏。ジャジーなヒップホップトラックといった感じの「But I’m lonely」は、このバンドがまだまだ持ち札をたくさん抱えていることを感じさせる。

その後のMCでは秋にアリーナツアーを行うことが発表され、最後は再びの「キラーボール」! 大盛り上がりの中でこの日のライブが終了した。

途中のMCで軽く触れていたことだが、ゲス乙女は今年の5月12日で結成3周年を迎えたばかり。そう、このバンドの歴史はまだたった3年しかないのだ。それでいて、これほどの人気バンドに登りつめたのは、高いミュージシャンシップとメンバーのユニークなキャラクターの奇跡的なバランスによるものであるということを、この日のライヴで改めて痛感した。

なお、彼らは6月20日(土)と21日(日)に幕張メッセを会場に『ゲス乙女集会 vol.4 ~幕張編~』を開催。さらに、秋にはアリーナツアー『ゲスチック乙女~アリーナ編~』も決定し、この勢いはまだまだ衰えそうにない。

Text:金子厚武

【セットリスト】
1.猟奇的なキスを私にして

2.パラレルスペック (funky ver.)

3.ユレルカレル

4.星降る夜に花束を

5.ノーマルアタマ

6.私以外私じゃないの

7.ロマンスがありあまる

8.ぶらっくパレード

9.スレッドダンス

10.ゲスな三角関係

11.市民野郎

12.ホワイトワルツ

13.サイデンティティ

14.デジタルモグラ

15.ドレスを脱げ

16.餅ガール

17.アソビ

18.キラーボール

En.1 ルミリー

En.2 But I’m lonely

En.3 キラーボール

『ゲス乙女集会 vol.4 〜幕張編〜』
6月20日(土) 幕張メッセ イベントホール

開場:17:00 /開演:18:00

6月21日(日) 幕張メッセ イベントホール

開場:16:30 /開演:17:30

『ゲスチック乙女 〜アリーナ編〜』
9月17日(木) 大阪城ホール

9月23日(水・祝) 北海きたえーる

10月14日(水) 横浜アリーナ

音楽ニュースMUSIC NEWS

fuzzy knot、今夏ツアーを開催 新曲リリースも予告

J-POP2024年5月2日

 fuzzy knotが、2024年8月よりツアー【fuzzy knot Tour 2024 ~The Emergence Circuit~】を開催する。  シドのShinji(g)と、WaiveやRayflowerなど多くのプロジェクトに … 続きを読む

石野理子、すりぃ、やまもとひかる、ツミキによるバンドAoooが初のスタジオライブを5/6にプレミア公開

J-POP2024年5月2日

 元・赤い公園のボーカルであり、ソロアーティストとして活動する石野理子(Vocal)、VOCALOIDカルチャーをバックグラウンドに持ちながら、本人歌唱楽曲のライブも精力的におこなっているすりぃ(Guitar)、YOASOBIやももいろクロ … 続きを読む

【King & Princeとうちあげ花火】パフォーマンスのティザー映像公開

J-POP2024年5月2日

 King & Princeが、2024年4月11日に千葉・ZOZOマリンスタジアムにて開催された【King & Princeとうちあげ花火】で披露した「ゴールデンアワー」のパフォーマンスティザー映像を公開した。  “Kin … 続きを読む

原因は自分にある。、新曲「Mania」MVで“溺愛ダンス”披露

J-POP2024年5月2日

 原因は自分にある。が、2024年5月3日に配信リリースとなる新曲「Mania」のミュージックビデオを公開した。  新曲「Mania」は、メンバーの長野凌大が狂気の美女・律子として出演している読売テレビ・ドラマDiVE『シークレット同盟』の … 続きを読む

YOASOBI、アニメ『〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン』主題歌を担当

J-POP2024年5月2日

 YOASOBIが、アニメ『〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン』の主題歌を担当する。  西尾維新による小説をシャフトによりアニメ化したシリーズ作品で、2024年に展開予定となっている『〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン』。主 … 続きを読む