【深ヨミ】アイマスシリーズ、高いセールスはネットが鍵を握る

　5月4日付のBillboard JAPAN週間セールスアルバムチャート“Top Albums”では、ジャニーズWEST『パリピポ』が実売数8.8万枚の売上を記録し首位を獲得。そして、4位から6位には“THE IDOLM＠STER MASTER ARTIST 3”シリーズの第1弾となる3枚がランクインした。

　この3枚のセールスはほぼ横並びで、4位から6位までの差は約500枚と非常に僅差での順位になっている。SoundScan JapanによるCDアルバム売上レポートの都道府県別セールスデータを見てみると、3タイトルのセールスで共通していることは、総売り上げ約2万枚のうち、イーコマースでの売り上げが約8000枚と総売り上げの4割近くを占めていることだ。一方、実店舗での販売数では、東京だけが約3000枚でその他の地域は3桁か2桁という形になっている。

　東京だけセールスが高い要因として、人口が多いのはもちろんだが、このCDを取り扱っているCDショップが多いということが要因の1つと考えられる。大型店やアニメ商品を多く取り扱っている店舗もあり、インターネットでなくても簡単に様々なCDを手に入れることができるのは、東京の特徴であろう。大都市部以外では、アニメCDを豊富に取り扱っている店舗が少なく、実店舗での販売が伸びていない可能性がある。そのような地域では、イーコマースでのセールスが高い傾向にあるだろう。

　“Top Albums”の1位、ジャニーズWEST『パリピポ』は、東京で1万枚、大阪では7000枚販売された。では、“THE IDOLM＠STER MASTER ARTIST 3”シリーズの3枚を見てみると、東京で平均3000枚、大阪では平均700枚の売上げになっている。『パリピポ』は大阪で東京の70％を売り上げているのに対し、アイマスシリーズの3枚は、大阪で東京の30％程度しか売上げていない結果となった。アイマスシリーズの東京以外での実店舗の売り上げが伸びていないことがわかる。

　しかし、“THE IDOLM＠STER MASTER”関連CDは、安定して2万枚前後のセールスが見込める。4月22日リリースのnew generations『できたてEvo! Revo! Generation!』は、2.4万枚。4月15日リリースの＊(Asterisk)『ØωØver!!』は、2.2万枚を売り上げている。これらにもイーコマースでの売上げが大きく影響している。今後も“THE IDOLM＠STER MASTER”関連のCDはチャートを賑わす可能性が大きい。