『Nas/タイム・イズ・イルマティック』プレミアム試写会レポート

   今年デビュー20周年を迎え、先日StarFes’への出演が決定となり現在話題沸騰中のヒップホップ・シーン最高のリリシスト、Nasのデビュー作にして、現在も聴き継がれるクラシックとして名高い1994年のアルバム『イルマティック』の制作過程とNasの成長の軌跡を追った貴重なドキュメンタリー映画『Nas/タイム・イズ・イルマティック』が9月に公開されることを記念し、プレミアムな試写会が8月27日夜、東京・渋谷シネクイントで行われた。

　会場にはラッパーやDJをはじめ、各界のヒップホップ・ヘッズたちが集まり、Nasファンを公言する3人、K DUB SHINE（ヒップホップMC／本作の字幕監修）、井上三太（漫画家）、BENI（シンガー）によるトークショーが開催された。

　このアルバムのなかの好きな曲は？という問いに対し、1994年のヒップホップ・シーンを生で知るK DUB SHINEは「ワン・ラヴ。刑務所にいる友だちに送る手紙形式のリリックは画期的だったし、当時の自分の環境とダブらせ共感できる内容だった。この曲のミュージック・ビデオの監督は友だちだったので、誰よりも早く見せてもらった」とリアルタイム世代ならではの話を披露。学生の頃から大好きだというBENIはNasの魅力を聞かれ「ぶれないところが好き。一貫してメッセージに説得力があって、この世界、なかなかそういう人っていない」と熱く語った。井上三太は「僕はNasの眼が好きなんだけど、この映画を見ると、なぜNasがあんなに醒めた目をしているのかがよくわかる」と映画の見どころを紹介。トークショーはヒップホップを愛する者同士ならではの絶妙の掛け合いで、終始笑いの絶えないイベントになった。

　Nas本人は、本映画が9月13日から公開されることに続いて、9月20日には話題の音楽フェス『StarFes.’14』に出演。『イルマティック』の再現スペシャル・セットで行うことを発表している。デビュー20周年のナズ祭りは、今後さらなる盛り上がりを見せそうだ。

◎リリース情報
『イルマティックXX／Nas』
8月27日発売
SICP 4166～7
定価3,000円+税
英文ライナーノーツ：サーシャ・ジェンキンス（翻訳：小林雅明）／リリック・対訳付き
オフィシャルWEBサイト：http://www.sonymusic.co.jp/Nas/

◎映画公開情報
映画『Nas／タイム・イズ・イルマティック』
9月13日（土）より、渋谷シネクイント、シネ・リーブル梅田ほかにてレイトショー、全国順次公開
オフィシャルWEBサイト：www.illmatic-jp.com

◎来日公演
StarFes.’14
日時：2014年9月20日（土）
OPEN 9:30／START 10:30／CLOSE 20:00
会場：幕張海浜公園 StarFes.’14 特設会場（千葉県千葉市）
出演者：
NAS “illmatic 20th anniversary special set”
ERYKAH BADU
PUBLIC ENEMY
MARK FARINA
BOREDOMS
DJ KRUSH
the band apart
ZAZEN BOYS
and more…
オフィシャルWEBサイト：http://star-fes.net/