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今、韓国で最も熱い視線を集めるシンガーソングライターのHANRORO(ハンロロ)。繊細かつ文学的な歌詞と美しいメロディ、感情を爆発させるようなステージングで支持を広げてきた。そんな彼女が今夏、【サマーソニック】で初来日しパフォーマンスを披露。日本カルチャーへの愛から創作の原点、飛躍を遂げた現在の心境や音楽に込める信念まで、豊かな言葉で語った日本初のロングインタビューをお届けする。
――韓国フェスでは今引く手あまたのHANROROさんですが、日本での初ライブとなった【サマーソニック】はいかがでしたか?
HANRORO:日本の音楽カルチャーの中にうまく溶け込めたらいいなという思いのもと、韓国でやってきたライブをそのまま披露すれば、楽しんでもらえるんじゃないかとステージに立ちました。最初はすごく緊張しましたが、皆さんが楽しんでいる姿を見ているうちに気持ちもほぐれました。またお客さんたちが、音楽を噛みしめるように没入して聴いている方が多くて、とても印象的でした。本当に幸せな思い出になったと思います。
――日本のカルチャーがお好きだと伺いました。具体的にどんなものに触れてきましたか?
HANRORO:幼い頃は『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』が大好きで、一緒に育ってきたと言ってもいいくらいです。大人になってからは、『エヴァンゲリオン』『銀魂』『呪術廻戦』など、いろんなアニメをよく観ています。日本の映画がとても上手に描く“子どもたちの世界” を観るのも楽しくて、特に是枝裕和監督の作品はよく観ており、『怪物』『誰も知らない』は大好きで、新作だと『箱の中の羊』も韓国で公開されて楽しく鑑賞しました。作家では、最近亡くなられてしまいましたが東野圭吾さんをたくさん読んでいます。
アーティストでは青葉市子さんが大好きで、心を浄化したいときによく聴きます。バンドも好きなのでONE OK ROCK、Mrs. GREEN APPLEはずっと好きで、最近SHISHAMOも聴いています。新しい学校のリーダーズは、本当にステージを楽しんでいる姿がカッコいいと思いました。
――たくさん挙げていただきありがとうございます。改めて、アーティストになろうと思ったきっかけを教えてください。
HANRORO:子供の頃から音楽は好きでしたが、その夢に思い切って挑戦できずにいました。世界的にコロナ過になったとき、どうしたら意味のある時間を過ごせるだろう?と考えるようになり、「音楽の夢を実現させてみよう」という衝動的な思いが芽生えたのが21歳です。今の所属事務所に自分からコンタクトを取り、2022年の春に「Let Me Love My Youth」でデビューしました。
自分の話を自分の歌で表現したいという思いがすごく強かったので、子供の頃から歌うことも文章を書くこともすごく好きで、自然と作詞・作曲にもハマっていった感じです。
――デビュー前から作詞・作曲をしていたんですね。
HANRORO:はい。中学生の頃から作り始めて、高校生になるとウクレレで作曲するようになり、友達に聴いてもらえるくらいには書けるようになりました。当時のウクレレは今でも曲作りによく使っています。
――だからHANROROさんの音楽は優しいのですね。昨年、2023年にリリースした「Landing in Love」がチャートのトップ圏に浮上、昨年の新曲「0+0」と並んで現在もロングヒットとなり、まさに旬のアーティストとなっています。今の状況をどう感じていますか?
HANRORO:何より感謝の気持ちが一番大きいです。当初、2年前にリリースした曲がチャートを上昇していて不思議でしたが、次第に「今の時代、この曲が持つメッセージが必要とされているのでは」と考えるようになりました。なので人々から向けられる興味を拒まず、「この曲が持つ愛に対する確信を、これからも伝え続けていこう」と思うようになりました。
――メロディの美しさや歌唱力はもちろん、歌詞がとても魅力的です。さらに小説『JAMONG SALGU CLUB』も手掛けていますが、文章表現力はどのように身につけたでしょうか。
HANRORO:どこが始まりだったのかはよくわからないんですが、詩集はたくさん読んできました。いろんな方の文体に触れながら、自分だけの表現とは何だろう?と考えてきたような気がします。インスピレーションを得るという面では、世界を広く肯定的に見ようと努めてきました。そうする中で、叙情的な文体を書けるようになったのではと思っています。
ーー加えてライブパフォーマンスがとても情熱的で、初めて観たとき衝撃を受けました。
HANRORO:最初から今のように振る舞えていたわけではなく、経験を重ねていく中で、ステージでは不安な気持ちを巡らせるよりもメッセージを伝えることに集中し、どんな動きであっても「自分が楽しんでいることが一番大切」と気づきました。ライブ映像をたくさん観る中で、アメリカのパラモアやチャペル・ローンのパフォーマンスは参考になるところが沢山ありましたね。
――間もなく日本で初の単独ライブです(9月8日、東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで開催)。
HANRORO:私だけのステージとして、大切な“初めての出会い”ですよね。だからこそ礼儀正しく丁寧に、私の音楽が持っている魅力を最大限に発揮して帰りたいという思いです。私が最も真実の自分でいられる、そんな瞬間と音楽をお届けしたい思っています。
――最後に、HANROROさんの音楽家としての信念を教えてください。
HANRORO:私が音楽で大切にしているのは、格好よさよりも親しみやすさです。まるで隣に住んでいそうな身近な存在として、世界中の誰もが共感し、一緒に考えられるようなメッセージを発信し続けることが、私が音楽をやる意味だと思っています。誰もがつらさや痛みを抱えて生きているけれど、一緒にその苦しみに立ち向かっていこう、互いに愛し合い、支え合って生きていこうーー、そんな人として感じられる勇気や希望を、これからも音楽に込め続けていきたいです。
Text & Interview:日韓音楽コミュニケーター 筧真帆
courtesy of SUMMER SONIC 2026
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