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れんにとっての過去最大キャパシティのツアー【れん ONEMAN LIVE TOUR 2026 -懸想歌-】が、無事に終幕を迎えた。5月23日にダイアモンドホールで行われた名古屋公演、6月21日になんばHatchで行われた大阪公演を経た後に辿り着いたツアーファイナルの舞台は、東京・Zepp DiverCity。チケットは見事にソールドアウト。この記事では、7月20日の東京公演の模様をレポートしていく。
1曲目は、「一縷」。凛とした静寂の中、ピンスポットライトを浴びたれんは、アコースティックギターをめいっぱいかき鳴らしながら、流麗にして力強い歌声を高らかに響かせてゆく。堂々たるライブパフォーマンスに冒頭からグッと引き込まれる。2番からバンドサウンドが合流。「ファイナル、Zepp、始まりますよ!」「楽しむ準備できてるかい」と呼びかけたれんは、「歌って!」と大胆に観客に歌声を求め、そして観客は、彼の想いに応え懸命に歌声を重ねてゆく。さながらクライマックスの様相だ。その後も、「一切合切」「bathroom」を通して、れんと一人ひとりの観客による熱く温かなライブコミュニケーションが重ねられてゆく。かつてと比べて会場は広くなったが、ステージとフロアの親密な距離感は不変。「最高の日にすることを約束するので」「それぞれの楽しみ方で、今日一日楽しんで帰ってください」そう語りかけたれんは、その後、「Last Parade」「虧月」「絶蝶」を連続で披露していく。どの曲においても、彼の歌声が音源以上の熱量と気迫をもって響いていて、思わず息を呑む。
そしてここで、SEKAI NO OWARI「スターライトパレード」のカバーを披露。れんは、深いオートチューンの効いた歌声によって、一人ひとりの観客を非日常の世界へと誘ってみせる。その後のMCでは、小学生の時にテレビ番組『音楽の日』で同曲のライブパフォーマンスを観たことが今の活動に繋がる原体験であることを明かした。「ワンマンライブで歌うことができて、とても感慨深いです」と胸の内の感慨を明かしたれんは、続けて、未発表のバラード曲を披露した。アコギ弾き語りという最もミニマムな編成でありながら、そうとは思えないほどドラマチック&ダイナミックなライブパフォーマンスが展開されていき、一曲を通して何度も圧倒された。
続く「乱気」では、渾身のロングトーンを通して言葉にならない切実な想いを全身全霊で伝え抜き、その激情は「正論さん」へと引き継がれ、さらに昂りを増してゆく。「FLASH BACK」では、「Zepp、いけるか!」と容赦なく観客をアジテーションし、バンドメンバー紹介を経て披露された「ゆらせ」では、ハンドマイクでステージを往来しながらさらに観客を煽り、観客は高らかにタオルを回しながら彼の想いに全力で応えてゆく。「最低」「でも、」に続くMCパートで、「あと数曲で終わってしまう」と名残惜しい気持ちを伝えたれんは、急遽、アカペラで「泡沫雪」「嫌いになれない」の一節を歌い届けた。
いよいよ残すところ3曲。Aぇ! groupに提供した楽曲 「哀結び」のセルフカバー、「雪庇」を通してクライマックスへ向けた高揚を際限なく高め、ここで、れんが胸の内の想いを語り始める。たくさんの人が自分のために時間をつくってライブに足を運んでくれることについて、「奇跡に近いんじゃないか」「当たり前じゃない」と告げたれんは、アーティストという仕事について「貴方たちがいないと存在できない職業」と語った上で「僕に音楽をさせてくれてありがとうございます」と真摯に感謝を告げた。そして、学生時代、サッカーのトレーニングセンターで人見知りゆえに一人で音楽を聴いていた過去を振り返りつつ、孤独に寄り添ってくれた音楽に救われたと、自身の原体験を明かした。そして、「僕の音楽も、聴いてくれる貴方にとってそうであってほしい」と告げたれんは、ツアータイトルとして冠された楽曲「懸想歌」を披露した。〈「ありがとう、愛してる」〉という言葉が、まるで、目の前の一人ひとりの観客に向けた感謝と愛のメッセージとして響いているように感じられる非常に感動的な名演だった。
アンコールの1曲目として披露されたのは、「bubble days」。(この曲では、特別に写真&動画の撮影がOKとなった)れんは、1階席を巡りながら観客と至近距離でコミュニケーションを重ねてゆく。ラストのサビでステージに戻ったれんが観客にマイクを託すと、この日一番の大合唱が巻き起こり、彼は「素晴らしい!」と叫び、さらに「一緒に!」と呼びかけながら会場全体の一体感を高め続けてゆく。そして、真のラストナンバーとして「淡色の幸せ」を披露。晴れやかに広がるバンドサウンド。その上に、大きく翼を広げたような解放的な歌が鮮やかに響きわたる。ラストの〈まだ見ぬ街へ、新たな自分を 貴方との軌跡を 探しに行こう〉という言葉が、まるで未来へ向けた約束のように響いて、深く胸を打たれた。曲の最後には、観客が、れんに向けたサプライズとして一斉にメッセージボードを掲げる一幕もあった。万感の表情のれんは、「絶対また会おうね、みんな!」と告げ、そして最後にオフマイクで「今日は本当にありがとうございました!」と叫び、惜しまれつつステージを去っていった。
Text by 松本侃士
Photo by Kana Tarumi
◎公演情報
【れん ONEMAN LIVE TOUR 2026 -懸想歌-】
2026年7月20日(月祝)東京・Zepp DiverCity
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