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ナイン・インチ・ネイルズ(NIN)による正式なスタジオ・アルバムのリリースからは、2020年の『ゴースツ・VI:ロカスツ』以来、すでに5年が経過している。歌詞を伴うフルレングス作品に限れば、最新作は『バッド・ウィッチ』までさかのぼり、実に7年ぶりとなる。だが、その長い空白期間も、そろそろ終わりを迎えるかもしれない。
コンプレックスに掲載された最新の年末インタビューで、NINのトレント・レズナーは、長寿インダストリアル・ロック・バンドの次なる章に強い手応えを感じていることを明かした。「新しいことに取り組んでいるし、その作業にワクワクしている」とレズナーは語り、新曲がいつ形になるのかについては具体的な時期を示さなかったものの、「他のカテゴリーで持ち上がるあらゆる話を引き受けるよりも、ナイン・インチ・ネイルズに取り組むことを最優先している」と続けている。
タイトルが明かされていない次回作については、「今はこれ以上多くは語れない」としつつも、現在の高揚感については、「1年前との違いは、導火線に火がついて、その欲求が確かにあるということ」と述べている。
NINは最近、映画『トロン:アレス』のために、ダークで脈打つようなインストゥルメンタル・サウンドトラックをリリースしたばかりだ。また、現在は【ピール・イット・バック】ワールド・ツアーの中休みに入っており、ツアーは現地時間2026年2月5日に米ニューオーリンズのスムージー・キング・センター公演から再開される予定だ。
そのツアーに関連して、レズナーは2025年7月に話題となった、フー・ファイターズとの異例のドラマー交代劇についても言及している。長年NINを支えてきたイラン・ルービンがフー・ファイターズに加入し、一方で同バンドで短期間活動していたジョシュ・フリーズが2年でデイヴ・グロール率いるグループを離れ、NINに復帰したというものだ。なお、フリーズは2005年から2008年までNINのドラマーを務めていた。
この野球のトレードのような出来事について、レズナーは初めて長く口を開いた。「イランがフー・ファイターズに加入するというのは、正直言って自分にとっても驚きだった。彼は素晴らしいミュージシャンで、在籍中も信頼できる存在だったが、問題は2026年2月から始まるツアーの次の区間が控えていたことだ。(2025年初夏の欧州公演の後)すぐに後任を見つけるか、(2025年夏後半の北米公演が)終わってからにするか。その場合、ホリデー期間中に後任を探す必要があった」と彼は語った。
ルービンの移籍を知った直後、レズナーはフリーズに連絡すれば、その日の夜でもステージに立てると確信していたという。「彼の実力に疑いはない。要するに、短く言えばそういう経緯だ」と彼は説明し、「彼は空いていて、やる気もあった。それがいろいろな意味で理にかなっていた。正直に言えば、自分たちは大人でプロだが、同時に感情もあれば、仲間意識や意向や目的意識もある。最後のツアーの波を、本当にそこにいたいと思っている人と一緒に回ったほうが気持ちいいと思ったんだ。それが一連の経緯だよ」と心境を明かしている。
一方、フリーズ自身も、SiriusXmの『Trunk Nation with Eddie Trunk』で、このドラマー交代は偶然の産物だったと語っている。「ドラマー交代の件について言えば、面白いもので、ああいう形になったのは単なる偶然なんだ。意図的な交換があったわけじゃない。僕が2009年に抜けたあとにNINに加入したイランが、どこか別のバンドに行っていたとして……ええと、たとえばミューズとか、知らないけど……トレントは僕に電話してきたと思う。計画されたトレードではなかった。イランが抜けてドラマーが必要になったとき、トレントは“じゃあフリーズに電話しよう”となった。そして電話が来て、僕は“もちろんだ”と答えたんだ」と彼は説明している。
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