<インタビュー>“かわいさとの決別宣言” をしたILLITの枠にとらわれない世界(WONHEE・IROHA編)

2025年12月6日 / 19:00

 予想外の宣言「NOT CUTE ANYMORE!(もう可愛いだけじゃない!)」とともに、ILLITはこれまで以上に研ぎ澄まされた姿で戻ってきた。5人のメンバーはあらゆるレッテルや制限から抜け出し、“定義されること”を拒む新しい感性を大胆に披露する。

<WONHEE>

――ファンコンサート【2025 ILLIT GLITTER DAY】では、ソロステージでペク・イェリンの「Square」を披露されました。あの曲を選んだ理由は?

WONHEE:「Square」は初めて聴いたときから大好きな曲でした。ファンコンサートの準備をしているときにまた聞いて、「挑戦してみようかな」と思ったんです。ILLITの曲ではファルセットや高音を担当することが多くて、ペク・イェリンさんの声色はまったく違うタイプなので、本当にたくさん練習しました。

――実際に挑戦してみて、どう感じましたか?

WONHEE:もっと上手く歌えるようになりたいって強く思いました。ああいうふうに丸ごと1曲歌う挑戦を、またいつかしたいとも。

――ニュー・シングルも、ILLITにとって大きな挑戦だったんですよね?

WONHEE:本当にそうです。「NOT CUTE ANYMORE」も「NOT ME」も、これまでの私たちとは違う領域でした。今まではミニアルバムが多かったけど、シングルはまた違うワクワクがありました。歌唱面でも、メンバーみんなが控えめでどこか気だるそうな表現を使いこなしているので、そういうところを意識して聞いていただくともっと面白いと思います。

――「NOT ME」では“誰にも自分を決めつけられない”というメッセージがありますが、WONHEEは自分のことをどう定義しますか?

WONHEE:正直に言えば……ただの“普通の人”です。同年代の学生と同じように、友達と遊ぶのが好きですし、社交的な日もあれば恥ずかしがり屋な日もあって。すごく普通の子です。

――逆に、ILLITで“普通じゃない”と思うメンバーは?

WONHEE:みんな個性的だけど、あえて選ぶなら……IROHA! 私より1歳下なのに、私が今まで会った同年代の中で一番可愛いんです。愛嬌が日常レベルで自然に出てきて、毎回「どうしてこんなに可愛いの?」って不思議になるくらいです。

――前作ミニアルバム『bomb』、日本デビュー、そして今回のシングルと、デビューからたくさんの挑戦をしてきました。これからさらに伸ばしたいことは?

WONHEE:ステージとは少し違うんですが……私はファンの方から「WONHEE、楽しい!」って言ってもらえるのがすごくうれしいんです。ファンを“本気で楽しませられるアイドル”になりたい。実際に一緒に遊びたいんです。体育館や校庭で“氷鬼”とか“だるまさんがころんだ”とか! 100人でドッジボールとかやったら絶対楽しいと思いませんか(笑)?

――広い校庭を貸し切らないとですね(笑)。仕事の予定がない日は何をしていますか?

WONHEE:ほとんどはお仕事や練習の日々ですが、休みの日は家族やずっと仲のいい友達に会います。話すだけでも癒されるし、ただ一緒にいるだけで心が温かくなる時間です。すごく大切です。

――オフの日はいつもメガネですか? 視力がかなり悪いんですよね?

WONHEE:そうなんです。乱視が強くて、コンタクトかメガネがないと全部ぼやけてにじんで見えます。はっきり見えないとストレスなので、どちらかは絶対つけています。

――ILLITはよく“魔法少女みたい”と言われますが、夢のあるパフォーマンスの雰囲気が理由なのかもしれません。どんな褒め言葉をもらうと一番うれしい?

WONHEE:「魅了された」と言われるのが一番うれしいです。他のアーティストのパフォーマンスを見て、「この人に惹かれる」と感じる瞬間ってありますよね? その感覚を誰かが私に向けてくれたら……最高の褒め言葉だと思います。

――ILLITにいる中で一番好きなところは?

WONHEE:本当に“同級生”みたいな感じなんです。そして、みんな性格もカラーも全然違うので自然と学ぶことが多くなります。特に私はメンバーの中で練習生期間が一番短かったので、みんなからたくさん吸収しています。

――2025年ももうすぐ終わりますが、今年のILLITでの活動で一番記憶に残っている瞬間は?

WONHEE:やっぱり【2025 ILLIT GLITTER DAY】です。これまでの努力が報われたように感じました。デビューしても、実際にファンのみなさんに会える日は思ったよりずっと少なくて。その“ありがたさ”を、目の前で初めて実感した気がします。客席に広がるペンライトの光景は今でも鮮明に覚えています。本当に“プレゼントをもらった”みたいな時間で、「この道を選んでよかった」と心から思いました。みなさんの顔、全部覚えています。

<IROHA>

――最近、2002年にTommy February6がリリースした「Bloomin!」をカバーしたCMが大きな話題になりました。実際にやってみてどうでしたか?

IROHA:MAQuillAGEのモデルになれたこと自体が本当に光栄でした。小さい頃から知っていた曲を自分が歌って、それが本当にCMに使われるなんて、今でも不思議な気持ちです。両親もすごく喜んでくれて。両親の友達はちょうどその曲が流行っていた世代なんです!

――私は10代の頃にTommy February6やthe brilliant greenをよく聴いていましたけど、IROHAにとっては“親世代の曲”なんですね。ILLITの最年少、2008年生まれとして、1人でCM撮影をするのは大変じゃなかったですか?

IROHA:大変でした。メンバーが恋しくなりました(笑)。撮影当日は、MINJUお姉さんがLoL(League of Legends Champions Korea)のオープニング・ステージをしていて、「もうステージに上がったかな?」ってずっとチェックしてたんです。1人で頑張ってる姿を見て、「私も集中して頑張らなきゃ」と思えました。

――今回のシングルのタイトル曲「NOT CUTE ANYMORE」を初めて聴いたときの印象は?

IROHA:最初に聴いたとき、曲がすごく可愛く聞こえて、「え、これをどうやって“可愛くない感じ”で表現するの?」って思いました(笑)。でも振付を習って曲の雰囲気をつかんでいくうちに、自分なりの表現が見つかりました。ずっといろんなコンセプトに挑戦したかったので、今作でILLITの方向性が広がったのをすごく感じています。

――夢を追ってIROHAが韓国に来たのは11歳の頃。今年9月の日本デビュー公演や単独ショーは感慨深かったんじゃないでしょうか?

IROHA:日本での活動中は、両親に会える機会が増えてすごくうれしかったです。デビューショーケースには、初めて友達を招待したんです。ずっと会えていなかった友達と再会して、「本当に日本での活動が始まるんだ……」って実感しました。泣きそうになったけど、それよりワクワクした気持ちのほうが強かったです。夢みたいでした。

――韓国での【2025 ILLIT GLITTER DAY ENCORE】では、JENNIEの「Mantra」をソロで披露しました。選んだ理由は?

IROHA:ソロステージは楽しみだったんですけど、同時にすごく緊張しました。あんな大きなステージを1人で埋めるのは本当に怖くて。でも「Mantra」は前から好きだった曲で、ILLITとしての私とは違うムードやパフォーマンスを見せたいと思いました。

――デビューから1年8か月。ここまでいろんなことに挑戦してきた中で、学んだことや、これからもっと伸ばしたい部分は?

IROHA:数字や記録は“見えるもの”だけど、実感できないことも多いんです。でも、年末の大きなステージを準備しているときは、みんなの努力が集まって一つの舞台になるのが本当にうれしくて。振付の先生やダンサーさんたちが1曲にこれだけ力を注いでくれるんだ、と感じられる瞬間が大好きです。ILLITのメインダンサー=IROHAと思ってくれる人が増えたことも本当にありがたいです。年末ステージは私だけでなく、他のメンバーのダンスブレイクも輝く場なので、それも誇らしいです。

――メンバーのスポットライトまで考えられるなんて、本当に成熟していますね。では、もっと多くの人に気づいてほしい“IROHAの魅力”は?

IROHA:やっぱりダンスです。もっとヒップホップ系やボーイグループのような振付にも挑戦したい。まだガッツリ取り組めてはいないんですけど、レッスンに通ったりして少しずつ練習しています。とにかくもっと踊りたいです。

――小さい頃からずっと踊り続けていますよね。ダンスも歌も“終わりがない”ことに、プレッシャーを感じることは?

IROHA:むしろ完璧はないからこそ、もっと頑張れるんです。そして褒めてもらうほど、もっと上手くなりたいって思う。だから「これもやってみたい」「あれもできるようになりたい」って気持ちがどんどん湧いてきます。

――人からは“ダンスが上手い子”とか“可愛い子”って見られがちですが、ご自身は自分をどう思っていますか?

IROHA:わあ……これが一番難しいです。言葉ひとつだけでは表現できない気がします。

――じゃあ別の質問を。1人で練習室にいることってありますか?

IROHA:あまり多くはないですが、そういうときはすごく集中します。最初は音楽を流しながら少し休んで、やる時は100%で取り組む感じです。翌日のスケジュールに備えて、コンディション管理も大事なので。

――もうすぐ音楽番組での活動も再開しますね。早朝の事前収録とか、いろんな環境でのパフォーマンスは大変じゃないですか?

IROHA:大変な部分もありますが、その中に楽しさもあります。デビュー当時は「こんなにリハーサルが多いなんて!」「朝こんなに早く始まるの!?」って驚きました。でも今は、その大変さも含めて達成感があります。「これがK-POPアイドルなんだ」と実感する瞬間です(笑)。

――では、もう一度質問を。IROHAは、どんな人だと思いますか?

IROHA:うーん……私は“怖がりだけど、ちゃんと挑戦する人”だと思います。ネガティブに聞こえるかもしれないけど、怖くても進むから、結局は“前向き”なんです。怖くてもやる! そういう人です。

Text by billboard Korea
Photos by KIM MIN SEOK


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