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スライ・ストーンが現地時間6月9日に死去した直後の2日間で、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのカタログのストリーミング再生回数は、死亡前日(6月8日)と比べて685%も急増した。ただし、ストーンの遺産にはこれらのロイヤリティすべてが含まれるわけではない。というのも、彼は自身の音楽に関する知的財産権の多くを、すでに音楽資産投資家に売却していたからだ。
マイケル・ジャクソンの遺産管理団体は、1980年代にスライの出版カタログを取得していた。2019年には、米国内におけるスライ&ザ・ファミリー・ストーンの楽曲の改定/終了権が適用されるカタログに関して、過半数の権益を取得することでグローバルな所有権を強化した。この取引によって、ストーン自身には非公開の少数カタログのみ残されたとみられている。
この2019年の契約により、ジャクソンの遺産管理団体は、2024年以降に米国内の著作権が作曲者に戻るタイミングに先んじて、ストーンの楽曲の所有権を維持できるようになった。米国著作権法では、1978年以降にリリースされた楽曲の著作権は、35年後に作曲者が終了通知を出すことで取り戻すことができる。一方、ストーンの多くの作品が該当する、1978年以前に録音された楽曲は、56年後に終了権の対象となる。
仮にストーンが米国内の終了権通知を実行していた場合でも、彼がその権利を売却していなければ、ジャクソンの遺産管理団体は米国外の出版権を引き続き保有していたと考えられる。ただし、この権利の解釈をめぐっては、現在進行中の裁判で争われている。
その後、ジャクソンの遺産管理団体はマイケル・ジャクソンの録音音源資産の50%をソニー・ミュージックに売却し、この中にストーンのカタログも含まれていた。一方、作詞者としてのロイヤリティ分は、2018年にプライマリー・ウェーブが取得している。
スライの死の直前まで、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのセールスやストリーミングの動きは非常に低調で、アルバムの売上はほとんどなく、オンデマンド・ストリーミング数は1日平均約21.7万回にとどまっていた。しかし、ルミネイトの速報データによると、6月9日から15日の期間には、アルバム消費ユニットが1日あたり1,000ユニット以上に急増(+505.7%)。この間のオンデマンドストリーミング数は90.1万回まで跳ね上がり、314.3%の増加となった。
週単位で見ても、死亡の6週間前までの平均的なアルバム消費ユニットは2,000未満だったのが、死亡週およびその翌週では平均約7,000ユニットへと増加し、+316.6%の成長。同様に、週あたりのストリーミング数も、死亡前は147万回の平均だったのが、死亡週とその翌週では平均490万回に増加(+231%)した。
ルミネイトによると、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの米国内での年間アルバム消費ユニットは平均68,000ユニット、年間ストリーミング数は約7,300万回。これに対し、グローバル全体では年間1億3,600万回に達する。この規模の音源カタログは、年間約120万ドル(約1.72億円)の収益を生むと米ビルボードは推定しており、さらにシンクロ(映像作品との同期使用)やサンプリングによる収益も加味すれば、年間150万~200万ドル(2.15億~2.87億円)に達する可能性もある。録音原盤に関するロイヤリティの配分は明らかでないが、バンドの他のメンバーやストーンの遺族が収益の一部を受け取っているとみられている。
一方で、ストーン(本名:シルベスター・スチュワート)は、バンド作品のほぼすべての曲で唯一のソングライターとしてクレジットされていた(カバー曲を除く)。米ビルボードの推計では、原盤や出版権に基づくライセンス収益による出版ロイヤリティだけで年間70万ドル(約1億円)ほどを稼いでいたが、カバー、サンプル、シンクロ使用などを含めると、年間100万~150万ドル(1.43億円~2.15億円)の収益があったとされる。
この出版収益のすべては、ジャクソンの遺産管理団体とソニー・ミュージックに配分されており、作詞者分のロイヤリティはプライマリー・ウェーブが受け取っている。
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