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今週の米ビルボード・ソング・チャートは、米カリフォルニア州カールスバッド出身のシンガー・ソングライター=アレックス・ウォーレンの「オーディナリー」が登場16週目で首位に到達。これまでの最高位だった2位を上回り、自身初のNo.1タイトルを獲得した。
2000年生まれ、現在24歳のアレックス・ウォーレンは、ミュージシャンとして本格始動する以前にTikTokのクリエイターグループ「Hype House」で活動を開始し、SNSで多くのフォロワーを獲得。その後音楽の世界に進む決心を固め、2022年にアトランティック・レコードと契約した。
ソング・チャート“Hot 100”史上1,181曲目のNo.1タイトルに輝いた「オーディナリー」は、アレックス・ウォーレンにとって同チャートでの初の首位獲得曲で、今年最初に初首位をマークした男性ソロ・アーティストとなった。2025年のチャートで初めて首位を獲得した楽曲としては通算5曲目となる。
なお、世界200以上の地域で集計されるグローバル・チャート “Global 200”と、米国のデータを除外した“Global Excl. U.S.”では、5月に先立って首位を獲得している。
これまでの最高位は、昨年10月に「バーニング・ダウン」が記録した69位で、「オーディナリー」はそれを大きく上回る最高位更新と自身初のTOP10入り、そして初の首位を獲得した。なお、今週のチャートではジェリー・ロールとのコラボレーション「ブラッドライン」も32位に初登場して、2曲目のTOP40入りを果たしている。
1位に到達した今週の集計期間(2025年5月23日~29日)には、公式ストリーミング再生回数が2,100万回(前週比1%減少)、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が4,350万(前週比15%増加)、週間セールスは8,000(前週比24%増加)をそれぞれ記録した。5月26日に開催された【アメリカン・ミュージック・アワード】で同曲をパフォーマンスしたことも、今週のポイントに大きく反映している。
アワードのパフォーマンス効果もあり、ストリーミング・ソング・チャートでは前週の6位から4位に上昇(以前に4週間首位を獲得)。デジタル・ソング・セールス・チャートでは3位から1位に返り咲き、通算5週目の首位を獲得した。エアプレイ・チャート(総合)では7位から5位に上昇してTOP5入りを果たし、アダルト・ポップ・エアプレイ・チャートでは自身初の首位を獲得した。
「オーディナリー(ordinary)」がタイトルに含まれる曲としては、同曲がソング・チャート“Hot 100”史上初のNo.1タイトルで、これまでには以下の10曲がランクインしている。
・アレックス・ウォーレン「オーディナリー」(2025年/最高1位)
・デュラン・デュラン「オーディナリー・ワールド」(1993年/最高3位)
・ジョン・レジェンド「オーディナリー・ピープル」(2005年/最高24位)
・シャーデー「ノー・オーディナリー・ラヴ」(1993年/最高28位)
・ヴァネッサ・カールトン「オーディナリー・デイ」(2002年/最高30位)
・チャド・ブロック「オーディナリー・ライフ」(1999年/最高39位)
・アリアナ・グランデ「オーディナリー・シングス feat. Nonna」(2024年/最高54位)
・ザ・ウィークエンド「オーディナリー・ライフ」(2016年/最高72位)
・U2「オーディナリー・ラヴ」(2014年/最高84位)
・ハンナ・モンタナ「オーディナリー・ガール」(2010年/最高91位)
前述の通り、アレックス・ウォーレンの「オーディナリー」は2025年のチャートで初めて首位を獲得した曲としては以下に続く通算5曲目のタイトルで、登場回数としては「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」に次ぐ2番目に長い期間を経て首位に到達した。
・1月11日:レディー・ガガ&ブルーノ・マーズ「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」(20週目で1位獲得)
・6月7日:アレックス・ウォーレン「オーディナリー」(16週目で1位獲得)
・3月1日:ケンドリック・ラマー&シザ「Luther」(13週目で1位獲得)
・2月8日:トラヴィス・スコット「4×4」(初登場1位)
・5月31日:モーガン・ウォーレン「ホワット・アイ・ウォント feat. テイト・マクレー」(初登場1位)
上記の平均値は10.2週間で、首位に到達するまでの期間としては2020年代で最も長い記録となっている。
・2025年:10.2週間
・2024年:4.3週間
・2023年:8.9週間
・2022年:9週間
・2021年:3.5週間
・2020年:5.8週間
なお、ルミネイトによる集計が始まった1991年以降の1位に到達するまでの平均週数は8.4週間で、これまでの平均値と比べても今年は長い記録を更新している。
先週のチャート(5月31日付)で1位に初登場したモーガン・ウォーレンの「ホワット・アイ・ウォント feat. テイト・マクレー」は、今週2位にランクダウンしたが、カントリー・ソング・チャートでは2週目の首位をしている。また、「ジャスト・イン・ケース」が3位(前週2位)、「アイム・ザ・プロブレム」が4位(前週3位)に、今週もTOP5に3曲をランクインさせていて、3曲が収録されたアルバム『アイム・ザ・プロブレム』は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で2週目の首位を獲得した。
3月1日付から5月24日付まで13週連続で首位を獲得したケンドリック・ラマー&シザの「Luther」は、先週に続き5位をキープ。R&B/ヒップホップ・ソング・チャートでは23週目の首位を獲得して、22週で並んでいたケンドリック・ラマーの「ノット・ライク・アス」を上回り、単独の史上最長記録に到達した。両曲に続くのがシザの「キル・ビル」(21週間)で、TOP3はケンドリック・ラマーとシザの曲が独占している。
先週9位にランクインしていたシャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」は9位から6位に上昇して、レディー・ガガ&ブルーノ・マーズの「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」は6位から7位にランクダウン。テディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」は先週の11位から8位に再浮上して、TOP10の滞在週を通算63週目、Hot 100のチャートイン総週を93週目に更新した。
先週のTOP10に6曲ランクインしていたモーガン・ウォーレンの曲のうち、今週3曲が圏外にランクダウンしたことで、ドレイクの「Nokia」は先週の12位から今週9位に、ベンソン・ブーンの「ビューティフル・シングス」も14位から10位にそれぞれTOP10復帰した。「ビューティフル・シングス」は、これでチャートイン総週を通算70週目に更新し、史上10曲目の快挙を達成している。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは6月5日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「オーディナリー」アレックス・ウォーレン
2位「ホワット・アイ・ウォント」モーガン・ウォーレン feat. テイト・マクレー
3位「ジャスト・イン・ケース」モーガン・ウォーレン
4位「アイム・ザ・プロブレム」モーガン・ウォーレン
5位「Luther」ケンドリック・ラマー feat. シザ
6位「ア・バー・ソング(ティプシー)」シャブージー
7位「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」レディー・ガガ&ブルーノ・マーズ
8位「ルーズ・コントロール」テディ・スウィムズ
9位「Nokia」ドレイク
10位「ビューティフル・シングス」ベンソン・ブーン
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